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2008年12月9日 (火) 17:42時点における版
アメリカ独立宣言の全訳。
アメリカ独立宣言
1776年7月4日、第2回大陸会議決議
アメリカ合衆国13州の満場一致の宣言
人の世の流れの中で、
ある国民が、それまで政治的に結びついてきた別のある国民との縁を断ち、世界の諸国家との間に、自然の法則および自然の神の法則によって認められている独立対等の地位を築くことが必要であると考えられるときには、世界の人々の主張に対してきちんとした敬意を払うために、人々を分離に駆り立てさせた原因を明言する必要がある。
私たちは、次の真理を自明のものであると考える。すなわち、
「人間はすべて平等に創造された」
「人間は造物主によって、譲渡できない一定の権利を付与されている」
「これらの権利の中には、生命と、自由と、幸福の追求がある」――
「これらの権利を保障するため、人々の間に政府が作られ、統治される者たちの同意から正当な権力を得る」
「いかなる形態の政府であろうとも、これらの目的に対して破壊的なものとなるようなときにはいつでも、それを改革または廃止して、新政府を設立することが国民の権利である。その新政府の土台は上記のような原則の上にあり、権力は上記のような形態の中に構成されており、安全と幸福を最も効果的にもたらすように思われるものである」。
もちろん、分別に従えば、長く存続している政府は、軽々しい一時的な理由によって変えるべきではない。それゆえ、人類は、慣れ親しんできた形態を廃止することによって解決するよりは、むしろ、悪弊でも耐えることができるうちは、耐えようとしがちであることが歴史上示されている。
しかし、権力濫用や強奪が長く続き、同じ対象を追い求め続け、人々を絶対的専制権力のもとに従属させようとする企てが明らかになった場合には、そのような政府を転覆し、将来の安全のための新しい護衛者を見つけることこそ、人々の権利であり、義務である。
これほどまでに忍耐強く耐えてきたのが、我が植民地なのであり、そのために今や、旧政治組織を改革しなければならなくなったのだ。グレート・ブリテンの現在の国王の履歴は、危害と強奪が繰り返されてきた歴史であり、諸州に対して絶対的専制政治を確立することを目的としているのである。
このことを証明するために、偏見なき世界の人々に真相を示したい。
国王は、公共の福利にとって最も有益で必要な法律に賛成することを拒絶した。
国王は、目下切迫した重要な法律であっても、自分の同意が得られるまで執行を延期するのでなければ、植民地提督に可決を禁じた。そして、延期されると、国王はその法律に注意を払うことをすっかり忘れてしまった。
国王は、面積の広い選挙区の分割に関する他の法律について、国民が立法府に代表を有する権利、すなわち人々にとっては計り知れないほど大きいが暴君にのみ脅威となる権利を放棄しない限り、可決することを拒絶した。
国王は、定例とは違って、居心地が悪く、公文書保管庫からも離れた場所に、立法府の各議院を同時に召集した。彼らを疲れさせて、自分の政策に従わせるという目的のためだけにである。
国王は、代議士の議会を再三再四解散させた。彼が国民の権利を侵害することに頑として抵抗したためである。
国王は、こうして解散した後、他の者を選出することを長期にわたって拒絶した。立法権は消滅するわけにいかず、その権利行使を任務を持たない国民に帰することになった。諸州はその間、外敵の進入と国内の反乱によるあらゆる危険にさらされ続けた。
国王は、諸州の人口を抑制することに努めた。外国人帰化法を阻むためである。そのため、当地への移住を奨励するその他の法の成立も拒否し、新しい土地私有の条件を厳しくした。
国王は、司法権を確立するための法を承認せず、裁判の実行を妨害した。
国王は、任期、給料の額および支払い方法について、裁判官を自分の意のままに従わせてきた。
国王は、多数の新しい官庁を設立し、役人の大群を送りつけて、我々植民地人を困らせ、財産を食いつぶした。
国王は、我々の立法機関の同意なく、平時に常備軍を植民地に駐留させた。
国王は、軍隊が文民統制から独立して優位なものとした。
国王は、他のものたちと共謀し、我々の憲法とは異質であってしかも我々の法律によって承認されていない司法権に我々を従属させた。また、この偽りの立法権による英国議会の諸立法に同意した。
我々の地に大規模武装軍隊を駐留させる法。
まやかしの裁判によって、彼ら軍隊が、諸州の住人に対して犯すどんな殺人事件に対しても処罰を逃れさせる法。
世界のあらゆる地域と我々の貿易を遮る法。
我々の同意なく我々に課税する法。
多くの裁判において、陪審制裁判の恩恵を我々から奪う法。
告発された罪状の裁判のため、我々を海を越えて召還する法。
隣接地域での英国法の自由な体系を廃止し、その中に恣意的な政府を樹立し、その境界を拡大して、当植民地に同じような絶対的な支配権を確立するためにふさわしい道具と模範を提供する法。
植民地の特許状を廃止し、我々の最も貴重な法を廃止して、我々の政府の形態を根本的に変える法。
我々自身の立法機関を停止させ、英国議会がありとあらゆる場合において我々に対する立法権を与えられていると宣言する法。
国王は、我々が保護外にあると宣言し、我々に対する戦争を遂行することによって、当地における統治権を放棄した。
国王は、我々の領海で略奪し、我々の海岸を破壊し、我々の町を焼き、我が国民の生命を奪った。
国王は、現在、殺戮と荒廃、専制という事業を完成させるために、外国人傭兵の大軍を送り込んでいる。残酷で不誠実に満ちた状況が作り出され、ほとんど野蛮時代のようであり、およそ文明国家の長たるに値しないものである。
国王は、公海上にて捕虜とした我が同胞たる市民たちに、祖国に対して武器を取り、友人・兄弟の死刑執行人となるか、それとも自ら命を絶つかのいずれかを強制している。
国王は、国内の内乱を煽動し、年齢・性別・身分を問わず無差別殺戮するという戦い方で知られている残忍なインディアン原住民を、我がフロンティアの住人に差し向けようとしてきた。
これらの弾圧のそれぞれの段階において、我々は最も控えめな言葉で補償の請願をなしてきた。我々が繰り返してきた請願に対する答えは、危害の繰り返しのみであった。あらゆる行為において暴君と断言できるような性質を持つ君主は、自由な国民の支配者として不適格である。
我々も、我が英国同胞の配慮を望んでいる。彼らの立法機関が我々に対して不当な司法権を拡張しようと企みるたびに、警告してきた。我々は彼らに、ここへ移住・入植したいきさつを思い出させようとしてきた。我々は、彼らの本来の公正さと寛大さに訴えてきたし、我々に共通する血縁関係のつながりをとおして、私たちのつながりや調和を妨げることになる国王の強奪をやめさせるように懇請してきた。しかし、彼らもまた、公平さや親族の声に耳を傾けてこなかった。それゆえ、我々が分離独立する事情を通告する必要が生じ、また、世界の他の国民と同様、英国同胞も戦時に敵とし、平時の友としなければならなくなった。
我々〈アメリカ合衆国〉の代表者は、それゆえ、〈大陸会議〉に結集し、我々の意図の正しさを世界の最高の審判者に訴え、当植民地の善良な人民の名と権威において、以下のことを厳粛に公表し、宣言をなす。
「この連合植民地は、現に、また当然の権利として、〈自由で独立した国家〉である。諸州は英国王権に対するあらゆる忠誠義務を完全に免除される。そして、グレート・ブリテン国家と諸州の政治的関係は、すべて完全に解消される。そして、〈自由で独立した国家〉として、諸州は戦争を開始し、講和条約を締結し、同盟を締約し、通商を樹立し、その他〈独立国家〉が権利としてなしうる行為・事柄のすべてをなす、完全な権力を持つ。」
そして、神聖なる神の摂理による保護を心から信じ、我々は、生命、財産、名誉をかけてこの宣言を支持することを相互に誓約する。
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