アロマセラピスト

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アロマセラピストは、社団法人日本アロマ環境協会が認定する資格の一つ。

一般の人々にアロマトリートメントやコンサルテーションを含めたアロマテラピーを提供できる能力を認定する資格。

第三者にアロマテラピーを実践するために適している。

インストラクターになるには

  1. アロマテラピーアドバイザーの資格をとる
  2. アロマセラピスト学科試験を受ける
    1. 1次試験 選択解答式の筆記試験
    2. 2次試験 小論文の筆記試験
  3. ボディトリートメント実技試験(認定校の講座を修了している場合、免除)
  4. カルテ審査(認定校の講座を修了している場合、免除)
  5. 試験合格者が手続きをとると、認定証が発行される

標準カリキュラム

アロマテラピーインストラクターが身につける知識・能力を学ぶべきカリキュラム。

  1. アロマテラピーの定義(※)
    1. アロマテラピーの定義(イギリス、フランスなどの考え方も含む)
    2. アロマテラピーの活用方法(趣味・ホームケアから精神衛生への応用、医療補助療法まで)
    3. アロマテラピー実践(商業的利用、医療・福祉での利用も含む)
  2. (社)日本アロマ環境協会(※)
    協会の設立目的と経緯、会員構成と会員の心得、協会の運営、合議制による運営、各委員会ごとの目的と活動、資格制度、イギリスAOCとの友好関係
  3. 精油学総論(※)
    精油の物性、科学、品質、製造方法
    ケモタイプピュアナチュラルネイチャーアイデンティカルオーガニック分留工程偽和なども含む
    精油をブレンドするときの基準、取り扱い方法、薬理作用と安全性、体内への吸収と代謝
  4. 精油学各論(※)
    30種類の精油について以下の内容が問われる
    1. 通称名と学術名
    2. 原産地と科名
    3. 精油を抽出する部位と抽出方法
    4. 主要な成分と特徴的な成分
    5. 色と、香りの系統
    6. 精油の主な作用
    7. 伝統的な活用方法
    8. 主要成分の化学構造と分類(アルコール、アルデヒド、エステル、ケトン、フェノール、ラクトン、酸化物、炭化水素)
    鎮静作用など薬理作用の用語の意味も含まれる
  5. 基材論(※)
    キャリアオイル(ベースオイル)とミツロウ(ビーワックス)についての知識。
    1. オイルの抽出法
    2. 主要な脂肪酸の組成(飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸)
    3. 酸化特性
    4. 色や匂い
    5. 保存性
  6. 解剖生理学
    アロマテラピーインストラクター試験よりも大幅に範囲が広がる。
    ほぼ全身の器官についての仕組み・働き、恒常性を保って全体的に機能していることを理解する。
    1. 脳神経系
    2. 感覚器系
    3. 内分泌系
    4. 免疫系
    5. 呼吸器系
    6. 生殖器系
    7. 泌尿器系
    8. 骨格系
    9. 筋肉系
    10. 皮膚
    11. 身体の発生
  7. 健康学(※)
    1. 健康と食生活(栄養素、食生活と疾病予防など)
    2. 運動(効果と疾病予防)
    3. 休養(睡眠の仕組み、体のリズム、ストレスなど)
    4. 排泄(仕組みと疾病)
    5. 疾病とその予防(体の不調と不定愁訴、心身症、動脈硬化、高血圧、糖尿病など)
  8. 衛生学
    1. 微生物の意味
    2. 有害微生物の種類と防除方法
    3. 感染経路と感染症
    4. 殺菌消毒の方法
  9. 心理学
    1. 心理作用と身体生理作用のつながり
    2. カウンセリングの初歩知識
  10. ホームケア論(※)
    芳香浴、沐浴、湿布、吸入、トリートメント、手作り化粧品
    精油と器具の使い方、具体的な手法、注意点
    アルコール、水などキャリアオイル以外の基材
  11. コンサルテーション理論および実習
    1. クライアントの動機や状況の把握やアロマテラピーのための情報収集
    2. クライアントとの信頼関係の構築
    3. 必要な問診事項の確認
    4. トリートメント内容の説明
    5. トリートメント後のアドバイス
  12. ボディトリートメント理論
    軽擦法、強擦法、叩打法、揉捏法、振せん法、圧迫法、運動法
  13. ケーススタディ
    典型的なケースを想定した現場での応用知識を求められる。
    カルテの作成方法や記入方法、カルテ作成時の注意
  14. アロマセラピストの心得
    1. クライアントの要求を把握して何を行なうかの判断ができること
    2. その判断に基づいてホリスティックな観点からアロマテラピーを提供できること
    3. そのための知識や技術が備わっていること
    4. 関連法規の理解(薬事法製造物責任法消防関係法医師法あはき法
  15. ボディトリートメント実技
    認定校で受講する場合は実技試験は免除されるが、講座のカリキュラムに含まれる
    1. 人体に安全で、健康の維持、増進に役立つ
    2. 日本アロマテラピー協会の定義を反映している
    3. 伏臥位または仰臥位の全身トリートメントである
    4. ボディトリートメント用の植物油または植物油で希釈した精油を使う
    60分間以上30工程以上のトリートメントを行なう
    チェック項目:技術の熟練度と正確さ、工程の正確さとリズム、位置と姿勢、クライアントへの配慮
    トリートメント中に、各工程の目的、トリートメントしている部位の骨格・筋肉の名称を聞かれる口頭試問あり
  16. カルテ審査
    実際に行なったトリートメントに基づいて作成した30症例以上のカルテを提出する。
    5人以上のクライアントの例を含み、1人10例以下
    認定校卒業者は認定校から協会へカルテが提出される


精油一覧

イランイラン - オレンジ・スイート - ジュニパー - ゼラニウム - ティートリー - ペパーミント - ユーカリ - ラベンダー - レモン - ローズマリー
2級で出題される精油に加えて
カモミール・ローマン - クラリセージ - グレープフルーツ - サンダルウッド - スイートマージョラム - ネロリ - フランキンセンス(オリバナム/乳香) - ベルガモット - レモングラス - ローズオットー
2級・1級で出題される精油に加えて
カモミール・ジャーマン - サイプレス - ジャスミンアブソリュート - パチュリ - ブラックペッパー - ベチバー - ベンゾイン(安息香) - ミルラ(マー/没薬) - メリッサ(レモンバーム) - ローズアブソリュート
  • 種類別分類
科名 - 抽出部位 - 抽出方法 - ティスランドの分類

基材の一覧

インストラクターとの関係

アロマセラピストの資格に必ずしもインストラクター資格は必要ないが、標準カリキュラムのうち7項目(※)は共通しているので、どちらかの資格を有していればその分の試験問題は免除される。

合格方法

独学、または認定校・認定教室などの講座を受ける方法がある。試験はかなり難しく、特に2次試験は難関となっているため、認定講座を受けて2次試験免除のコースを取った方が合格しやすい。ただし、セラピスト認定講座は実技まで含めると35万円ほどかかるのが一般的である。

独学、認定講座のいずれの場合にも、以下の参考書は充分に学んでおく必要がある。

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関連リンク

(社)日本アロマ環境協会によるアロマテラピー関連資格