タホ

提供: 閾ペディアことのは
ナビゲーションに移動検索に移動
タホ(5ペソカップ、約10円)

タホ(Tahô) は、フィリピンのスナック菓子で、新鮮な豆腐、アーニバル(arnibal、黒砂糖またはシロップ)、サゴヤシの玉(タピオカに似ている)から作られている。このおいしい食品はフィリピン中で見られる。インドネシアやマレーシアでは「タフ(Tahu)」と呼ばれる。

歴史

初期の記録によれば、タホの起源は中国の豆花(トウフア)にさかのぼる。スペイン統治時代(1521~1898)以前には中国人がフィリピン原住民と交易しており、フィリピン料理にも影響を与えていた。

加工と調理

サゴヤシの玉

タホ売りはたいてい、夜明け前にタホを準備する。主要成分である新鮮な豆腐は非常によいカスタードクリームくらいの粘度に加工される。それから黒砂糖を温めてカラメル化させ、粘りけのある琥珀色のシロップを作る。これがアルニバルと呼ばれる。サゴヤシの玉は近くの市場(パレンゲ)で購入し、半透明の白色になるまで煮て粘りけを出す。

販売

マグタタホ

マグタタホ(Magtatahô、タホ売り)はフィリピンではよく見られる。マグタタホは、大きな二つのアルミニウム籠を担ぎ棒の両端に下げる。大きい方の籠には豆腐ベースを入れている。小さい方の籠にはアルニバルとサゴヤシ玉が入っている。

タホ売りは独特の方法で行商する。「タホー!」と上がり調子で大声でいいながら、ゆっくりと歩道や田舎道を歩く。多くのタホ売りは決まった道筋を歩き、顧客の注意を引くために「タホーーーー!」と呼ぶのが常である。タホ売りは早朝に行商に出るが、マグタタホが夕刻まで見られることもまれではない。マニラ中心部、特にマニラ湾沿いにはよく見られる。

バギオ市では、ストロベリー・タホもある。アルニバルの代わりにイチゴシロップが使われるのである。その他、チョコレートやココナツ味のものもある。

食べ方

マグタタホはプラスチックのカップを携えており、それは大小のサイズがあることが多い(住宅地で売るマグタタホは、顧客の持参した器を使い、その分安くすることもある)。広くて浅い金属のサンドク(sandok、さじ)を使って豆腐をすくい、余計な水分を落としてから豆腐をカップに入れる。それから長く薄い金属のお玉でサゴヤシまたはタピオカの玉とアルニバルをカップに注ぎ、ざっくりと混ぜる。

タホはスプーンで食べるか、カップから直接すする。伝統的には暖かい食品だが、スーパーやカフェテリアの屋台では冷たいものもあり、この場合は豆腐は崩さないままになっている。パック製品では堅めの豆腐が入っていることが多く、これは崩して食べる必要があり、プラスチックスプーンか木の棒とともに売られている。

出典

この記事は、英語版WikipediaのTaho 13:49, 14 April 2010版を翻訳したものである。写真も同じ。