これからのオンラインビジネスのキーワードは、ブログとRSSを使ったSMO(社会的マーケティング最適化)

 SEO(サーチエンジン最適化)SEM(サーチエンジン・マーケティング)という言葉は、オンラインビジネスに不可欠の要素とされてきたが、最近、新たに「SMO」という言葉が見られるようになった。

 発端となったのは「How To Blog For Fun & Profit!」(趣味と実益のブログのやり方)というブログの記事で、ここで「ブログとRSSを使った口コミで評判を高めるコミュニティを築きあげることこそ、これからのマーケティングのキモだ」という見解が述べられている。

 上記3ブログではもう少し新しい記事が参照されているのだが、SMOについて詳細に述べたエントリー、そのものずばりのタイトルの「Social Marketing Optimization」を以下に全訳してみた。

2005年3月18日22:18| 記事内容分類:ウェブマーケティング, サイト構築・SEO| by 松永英明
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社会的マーケティング最適化(Social Marketing Optimization)

How To Blog For Fun & Profit! :: Social Marketing Optimization

2005年1月18日午後08時18分(EST) by T. L. Pakii Pierce

オープンソース・メディア=社会的マーケティング

 ブログとRSSは「オープンソース・メディア」として喧伝されている。だれもがそのメディアを統制しない。また、個人の関心に関係して社会に示された談話や意見にはどれでも誰もが等しく読むことができる。

 このトレンドはマーケティング方法を大い変えつつあり、コミュニケーションはオンラインで処理されるようになりつつある。印刷物、ラジオ、テレビは、売り込もうとしている商品を市場に届けるための方法としては古いものである。印刷物、ラジオ、テレビは時代遅れというわけではないのだが、ビジネスにおいては市場に届けるための新しい方法を認識しておく必要がある。

 その新しい方法とは、ブログとRSSを使った社会的マーケティングである。

 ブログとRSSは、ソーシャル・ネットワーク(社会的なつながり)とコミュニティの勃興を意味している。それはインターネット中の消費者グループの心と購入決定に大きな影響をもたらすのである。市場は今や生々しく活気に満ちた顧客の声のコミュニティによって構成されている。そこではもはや話しかけにいくことはできない。今や、ともに対話しなければならないのだ。

 ビジネスにおいては、コミュニティの建設者とならなければならないのである。つまり、市場の隙間(ニッチ)においていかに関係を深めることができるかということによって、ビジネス価値を手に入れ、営むことができるようになるのである。

古いメディア 対 オープンソース・メディア

 印刷物、ラジオ、テレビを使ったメッセージは、商品について伝えられるのは30~60秒の間である。これらのメディアでは、説得的な広告を作り上げなければならない。それは、ターゲットとする市場の不足と必要を埋めるための行動を促すわけである。唯一やるべきことは(ここでは極端に単純化しているわけだが)製品やサービスの品質を保証することで、そうすれば市場へのメッセージに心動かされただれかが購入してくれることになる。もちろん、あなたは購入者が製品で満足することを望むだろう。今言ったのは、商品売り込みについて、そして、商品を購入後も繰り返し購入し続けてくれる顧客を獲得するための方法についてである。

 ものごとが変わる一方で、変わらないものも多いといえよう。それは基本的な進歩と刷新についても当てはまる。マーケティングの原則が適用される方法は、時間的・技術的には変化するけれども、マーケティングの原則そのものは、それを技術とみなそうと科学とみなそうと、実際のところは基本的に変化していない。

 一日の終わりには、どんなビジネスもマーケティングのメッセージと広告を配信することによって、継続的なビジネスを作り上げ、収支をアップさせる必要がある。一日の終わりには、どんなビジネスも残った仕事をやってしまわなければならない。これは絶対に変わることはないだろう。

 しかし、ツールは変わっていく……規則も変わっていく。

新しい道具は新しい規則を意味する

 ブログとRSSは、新しい規則を生み出す新しいツールである。

 印刷メディアが書き言葉を使った。ラジオメディアは書き言葉に声や音を加えた。TVメディアは書き言葉と音に光景や視野を加えた。

 ブログとRSSは新しい社会的メディアを代表している。そして、好きな商品やサービスについて他の人に伝えるという力強い社会的な原動力を、インターネット技術のスピード・到達範囲・効果性と結びつけるものである。

 これは消費者による伝道、うわさ、口コミと呼んでいいだろう。形式的には何ら新しいものはないのだが、実質的にはまったく新しいゲームであり、ブログをえり抜きのツールとするためには思慮深い熟慮が必要である。

ブログはなぜうわさを伝えるのか?

 ブログはうわさや口コミに対して、特定のメッセージをリアルタイムに一層多くの人たちに伝える自然発生的な流路を与えるものである。しかし、うわさや口コミは、今や精度や見通しといったものと戦略的に組み合わせることができる。それは本当に単純だ。だれかが言って、他の多くの人たちが聴き、メッセージを受け渡す。だれかが情報を共有し、その人はまた別の誰かとその情報を共有する。それは人が当然のようにやることだ。

 印刷物、ラジオ、テレビというメディアにおいては、マーケティング・メッセージは整形されており、一つの商品を多くの消費者に対して統制の取れた形で散布するという形で配布される。一方、オープンソース・メディア・ツールとしてのブログは、調停するものなく結びつけられた会話から成り立っている。その会話は、同じ需要・必要に社会的に結びつけられている人たちのグループの間で多角的なスタイルで結びつけられているのである。

 純粋なマーケティング・メッセージをそのまま流すことはできない。それは人々のメディアであり、人々が関連性と信憑性の情報管理者なのである。

 だから、マーケティング・メッセージを社会的なものにしなければならない。テレビやラジオのコマーシャル、あるいは印刷された広告のようなマーケティングメッセージを出し抜けに投げ込むのではなく、コミュニティの建設者となり、会話に参加し、会話を作るのである。コミュニティの建設者として、社会的なものに変えた自分のメッセージを受け入れられるようにするために、積極的な役割を果たしていくのだ。

マーケティング作法を超えていけ

 これは、自分の市場に影響を与えるトレンドや利益を理解するだけではいけない。消費者と協力しなければならない。半分は消費者とともに働き、消費者とともに歩み、消費者に答えるのだ。消費者は、自分たちの求めているメッセージを、自分たちの求めているときに、自分たちの求めるやり方で選択するようになっている。

 消費者たちは自分たちのオンライン上での行動を次第にカスタマイズするようになりつつある。つまり、最も適切な情報だけが自分のオンライン上での行動の一部となるようにしているのである。今や、市場においては、あなたの情報やコミュニケーション、そしてあなたの信頼性や評判について言われていることの品質に基づいて、あなたの製品やサービスが判断されるようになっている。その査定は、それを多くの人たちと共有しようという人たちのあいだで共有されてしまう――あっという間に、リアルタイムで。

 ブログでは、人々の力こそが力なのである。どこに統制が可能であり、人々が求めているのは何なのかを認識しなければならない。

 オンライン・ビジネスにとって、これはニッチ市場となりえる。そこでは、興味分野における最新情報を「冷水器」スタイルで論じていき、消費者が他の消費者とつながりを持つようになるのである。これらの会話は極めて形式張らない個人的なものであり、それが基礎になって作られる世界は「ワールド・ライブ・ウェブ(World Live Web)」と呼ばれることもある。これはWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)の一部であり、常にリアルタイムにデジタルでの会話で更新されており、人々は本当に他の人たちと話しているのである。

 Technoratiは、「ワールド・ライブ・ウェブ」をワールド・ワイド・ウェブの同時配信された一部だと述べている。WWWの一部としてのワールド・ライブ・ウェブは、コンテンツ消費者とコンテンツ制作者で構成されるというふうに名づけてみたい。コンテンツ消費者とコンテンツ制作者については少し話したことがある。コンテンツ消費者についてここに抜粋しておこう。

 コンテンツ消費者は、消費者によって左右されるマーケティングというトレンドに身を置く人たちである。このマーケティングでは、消費者からのフィードバックや議論によってビジネスにおけるオンライン上のコミュニケーション方法が大きく左右されるのである。コンテンツ消費者は、自分たちの興味と直接関係ある市場や似た市場に頻繁に参加する。このような人たちは、その市場に影響を与えるのは貴重なフィードバックであることを知っており、市場を形づくるのに参加する機会を探し求めている。

 コンテンツ制作者についても抜粋しよう。

 コンテンツ制作者は、民間ジャーナリストやニュース提供者である。焦点、話題、テーマに基づいて、ターゲットとする聴衆に情報を選択して提供することを専門としている。コンテンツ制作者はブロガーである……コンテンツ制作者とコンテンツ消費者は一体のものである。コンテンツ制作者は、他の誰よりも早く、遠くに意見を広めることができる。それはブログとワールド・ライブ・ウェブの力、到達範囲、効率によるものだ。コンテンツ制作者は、コンテンツ消費者よりも高レベルで伝道する。それは使っているツールによるものだ。コンテンツ制作者は、意志決定とフィードバックのための情報を引っ張ってくる。コンテンツ制作者は、影響力・評判・権威を高めるための情報を押し出す。

 市場力学は高度に社会化された構成要素から成り立っており、それらの構成要素は主流メディアの支配を受けない直売店を持っている。そして、マーケティング・メッセージであろうとなかろうと、どんなメッセージも排除することはない。このことを今や認識すべきである。

社会的マーケティング

 というわけで、特定のグループとコミュニケーションして取引するコミュニティの商売人にならねばならない。信頼性と評判こそが、市場の中で作られるデジタル社会的コミュニティの新しい通貨なのだ。自分自身が製品、ブランド、サービスなのである。

 ブログを使った社会的マーケティング最適化のために重要な特徴は4つあると思う。自分自身がブログであり、ブログは自分自身である。ブログは個性を強め、ビジネスは一層個人的なものと感じられるようになっていく。それは継いでコミュニティとつながりを育てていく。個人的な経験に欠けるものは面白みも特徴もないと思われてしまうかもしれない。そして、消費者は個人的なものを求めている。

 あなたのコミュニティが以下の4つの特徴を備えているように感じさせるならばプラスとなる。そうなれば、人々はあなたの情報やコミュニケーションについて論じたがるからだ。

  1. 信頼
  2. 評判
  3. 権威
  4. 信憑性

 ブログは現実世界における社会的なコミュニティの力学を反映している。社会的マーケティング最適化とは、ニッチ市場コミュニティの中で信頼される情報源としてのランキングを高めるものである。権威ある情報を求めて「みんなのところへ行く」ことを求めるのだ。自分のニッチを支配するには自分の専門知識が必要となるが、もっと重要なのは、社会的つながりを通してこそ市場における最大の価値を手に入れることだ。

 自発的に評判を保証してくれるような支援者の集まった巨大なコミュニティを持っているなら、それはどれほど強力だろうか? それを本当にドルマークと結びつけることができるだろうか? 消費者による伝道、噂、口コミ、あなたについて他の人に話してくれる人たち……それも自分の意志で。

 ブログは途方もなく大きなアンプだ。最善を尽くし、それをブログでやることによって、信頼・評判・権威・信憑性を高めることができる。ブログでそれがよりよくできる!

 情報は、我々がオンラインで行なうことすべての基礎である。ブログは、他の消費者に影響を与える消費者の考えや意見というデジタル会話形式で、情報を蒸留していく。消費者達は事実をチェックし、反論する。その言葉を広めるためにブログを使っているのである。

 ビジネスにおいては、ブログがどのように情報と人格を結びつけて効果的なコミュニケーションの流れを生み出していくかを見極めるべきである。そのコミュニケーションの流れは、メッセージを極めて効果的に伝えてくれるだけでなく、自分の市場の代弁者としてデジタルコミュニティの中で効果的に社会的変化を引き起こせるようになるのである。

 John Furrierはオンライン広告の未来としてのセマンティック・オントロジー(意味存在論)と社会的マーケティングについて語っている。

 ブログやRSSなどが急速に受け入れられ……オープンソース・メディア時代のオンライン・マーケティングは社会的マーケティングとなっている。CPC(コスト・パー・クリック=クリック当たり出稿単価)市場が(クリック詐欺もあって)伸び悩んでいる今、これが焦点となっていると思う。情報は、オンライン広告の未来のカギである。出版と放送は特に期待している。サーチ・エンジン最適化(SEO)は間もなく、社会的マーケティング最適化に進化していくであろう。コンテンツの意味とその配信方法が妥当性を決めることとなる。

 オープンソース・メディアと社会的マーケティングを受け入れることが、オンライン広告の将来の成功のカギとなる。ニューヨーク・タイムズ、USAトゥデー、CNNといった大メディア企業会社は、オープンソース・メディアを受け入れるか、それに殺されるかのどちらかである。

 市場はメディアであると言いたい。市場は、ビジネスを社会化させ、メッセージを受け入れさせることのできる生きたメディアである。30秒のCMスポットよりももっと強力な関係があるからだ。メディアとしてのブログは、真剣に考慮すべきである。ビジネスにおいて提供すべき価値についてのコミュニティを作ることによって、ビジネスを社会化し始めるべきだ。

 誰も話しかけてくれないような人たちとビジネスをすべきだろうか? これは、今起こっている展開である。会話こそがマーケティングである。しかし、聞くべきなのはこういうことだ。「もう話してる?」

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2005年3月18日22:18| 記事内容分類:ウェブマーケティング, サイト構築・SEO| by 松永英明
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