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全身を猫に整形した男

という質問があったので、調べてみたら、2005年に書かれたシアトル・タイムズの記事を発見した。キャットマンというらしい。少々古いネタではあるが、せっかくなので全訳して載せておく。

2007年1月17日10:28|記事内容分類:世界時事ネタ|by 松永英明
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忍び寄る信念

By Vanessa Renee Casavant シアトル・タイムズ

 シアトル - 美容整形がありふれたものになった今であっても、ホイッドビー島のキャットマンは遠いところまで行ってしまったと思う人たちがいるだろう。

 アメリカインディアンネームで「ストーキング・キャット(忍び寄るネコ)」と称するDennis Avnerは、世界中で「キャットマン」として知られている。これまで25年以上、ストーキング・キャット(47)は数々の整形外科手術と美容処置を数え切れないほど受けてきた。それはすべて――顔面全体の入れ墨から、牙になっている義歯、取り外し可能な「ヒゲ」のためのスチールの埋め込みまで――自分のトーテムと呼んでいるトラと一体化するためのものだという。

 ワシントン州フリーランドのリビングルームで、裸足でくつろいで彼は語った。

「私はヒューロン族であり、ラコタ族である。単に非常に古いしきたりに従っているだけ。それは知る限りどこでも実行されていないけどね」

 しかし、ストーキング・キャットは肉体異形嗜好異常を示していると強く主張する医師もいる。それは、強迫観念の域に達するほど強く、自分の容貌の自己認識に影響しているというのだ。

 ニューヨークのアルバニー医科大学の生命倫理センター部長グレン・マクギーは、ストーキング・キャットのごとく、精力の象徴として動物をまねようとすることは世界中の伝統社会にみられるという。しかし、マクギーは、ストーキング・キャットが極限まで医療技術を使っていることは危険だと考えている。

「美容整形は、インフォームド・コンセントに基づく実験なのです。それは、危険と利益のバランスを保つ必要があります」

 ストーキング・キャットは、あまりにも多くの手術を受けることで、健康を冒す重大な危険をもたらしているとマクギーは信じている。

「健康に有害であるにもかかわらず、一貫した見解を持つことはありえます。この人は、伝統に対する関心のために医学的に有害なことをしている患者です」

 その結果は、驚くような外見を見れば明らかだ。ストーキング・キャットは「Ripley's Believe It or Not!」「Larry King Live」、VH1の「Totally Obsessed」その他のテレビ番組に取り上げられた。いくつかのサイト、ブログ、チャット会議室が彼を扱っている。自身のサイトhttp://www.stalkingcat.net/と日記http://www.livejournal.com/users/stalkingcat/がある。

 この普通ではない容貌は、精神的・伝統的な衝動を具体化しようとする試み以上の何ものでもない、と彼は強く主張する。オタワのグランドトラヴァースバンドに近い小さなミシガンの町と、サットン湾のチッペワで育った。古い伝統への敬意は、ヒューロン族のまじない師から受け継いだものだという。極端な肉体改造処置を受けるのは、単に、失われた信仰を実践するために近代技術を利用しているだけなのだそうだ。

 ストーキング・キャットは、1980年、海軍の音波探知機潜水艦技師を退職した後に転換を始めた。最終的にはコンピューター技師としてサンディエゴに定着し、一連の手術を初めて、今の容貌に至ったのだ。

 すべての歯を取り除き、虎のような総入れ歯と牙に取り替えた。猫の口に似せるために唇を割いた。ヒゲを取り付けることができるように、頬に6つのステンレススチールの土台を埋めこみ、唇の上に18の穴をあけた。鼻と眉を移植し、頬にシリコンを入れ、あごと唇に注射をした。耳の先は鋭くなった。入れ墨はほとんど全身を覆っている。

 ストーキング・キャットは、どれくらいの費用がかかったかはもうわからないというのだが、あるウェブサイトでは、20万ドル以上はかかっているだろうと推測した――ストーキング・キャットはそれを肯定も否定もしない。彼はただこう言う。

「ずいぶんかかったね」

 痛みを伴う手術もあったが、どんな痛みでも苦しくはないという。

「これが私なんです。これがありのままの私なんです」

 ストーキング・キャットの極端な手術の大多数を施術した人物は、フェニックス身体改造系術家スティーブ・ハワース Steve Haworthである。コメントをもらうための連絡はとることができなかったが、ストーキング・キャットはハワースのウェブサイトhttp://www.stevehaworth.com/で取り上げられている。

 ストーキング・キャットは、次の予定として、体の残りに虎の縞の入れ墨を入れ始めると言っている。そして、頭のてっぺんにステンレススチールの土台を移植して猫のような耳をつけられるようにするため、ハワースのところに戻るという。しかし、さらに手術を受けるには、仕事を見つけ、5月からテス・カルフーンとリック・ワイスとともに住んでいる家の修繕をするといった日常的な作業をこなさなければならない。

 「ここの人たちは結構歓迎してくれてきたよ」という。すでに、指の爪をペイントしてくれる地元のマニキュア師を見つけた。「今はまだ非常にいいとはいえない」と虎模様をなぞりながら言う。「彼女にはまだやり方を教えているところなんだ」

 ストーキング・キャットの家の近くで働いているサラ・パンカウ18歳は「あの人はこの島にうまくなじんでると思う」という。島ではすでにいろいろな人たちが混在していて、彼も歓迎された新来者というわけだ。

 にもかかわらず、すべての島民が受け入れているわけではない。ストーキング・キャットが自分の動きをオンライン日記で告知したとき、「atmicdrunk」というハンドルの人物はこう述べた。

「……ここにはハンターがたくさんいるんだ。オレンジを着るんじゃなくて、森の中に留まるというんだったら、ここで活動できるんだけどな」

 ストーキング・キャットは、カルフーンとワイスという夫婦と5年前に知り合い、異形態の家族を作った。ボーイング社のワイスの仕事のために二人が最近ワシントンからカリフォルニアに転居したとき、ストーキング・キャットに一緒に住んでほしいと頼んだのだ。それから、彼は家の改修で忙しい。

 夫婦と共に住むことについて「ここでのわたしたちの暮らしはいいものだよ」という。この家にはまた2匹の(本物の)猫、モリスとプリティーガールがいる。それから2匹のポメラニアン、一匹のアルビノのガーターヘビ、3匹のアモリがいる。

「家族というものは、十人十色です。わたしたちはお互いに支えとなっており、お互いの選択を尊敬しているんです」とカルフーンは語った。

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