自分に最も合った「本棚サイト」を発見した。「メディアマーカー」のすすめ

自分の蔵書を登録して公開・紹介することのできるサイトはいくつかある。しかし、その大半がAmazon.co.jpなどのデータを利用しているため、「Amazon.co.jp」で売っていない本やCD(たとえばISBNもついていない古い本や、中国で買ってきた本やCDなど)は登録できず、あたかも存在していないかのように扱われてしまうのが不満だった。

そこでもう一度じっくり探してみたところ、「メディアマーカー」というサイトがあった。

メディアマーカー

これは、アマゾンのデータをベースにして本を登録できるだけではなく、「独自メディア登録」でアマゾンに登録されていない本やCDなども登録することができるようになっている。

わたしがほしかったのは、こんなサイトだ。

そこで実際に使ってみたところ、非常によい。今は持っている本やCDを片っ端から登録しようとしているところである。

2009年1月12日00:54| 記事内容分類:ウェブツール, 書評| by 松永英明
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いろいろな本棚サービス

ネットにはいろいろな「本棚サイト」があって、どれもそれぞれに特色がある。

(本棚系)

(読書のすすみ具合)

(予告系)

(ソーシャル系)

このほか、はてなダイアリーで「はまぞう」を使えばAmazonの本のデータを簡単に掲載できるなど、類似サービスは多々ある。いずれも悪くないサイトだ。

Amazon.co.jpの縛り

さて、以上に挙げたサイトは、ほとんどすべてがAmazon.co.jpのデータを元にしている。

Amazonのデータを使うことによって、Amazonアソシエイトも使えたり、書影や発行年月日や出版社などのデータも一気に取得できるのは便利である。しかし、Amazon.co.jpのデータを元にして作られた本棚には、Amazon.co.jpで売られている(あるいは在庫切れでも情報が載っている)本やCDやDVDやグッズ等しか含まれない。つまり、Amazon.co.jpにないものは、あたかもこの世に存在しないかのように扱われてしまう。

しかし、Amazon.co.jpはこの世に存在するすべての書籍やCDやDVD等々を掲載しているわけではない。わたしの手元にも、Amazonに載っていないものが多々ある。

  • アロマ環境協会が昨年末に会員に送ってきた『アロマテラピー用語辞典』(一般発売前なので、2009年1月10日現在まだAmazonに掲載されていない)
  • 須藤光暉『大僧正天海』(大正五年発行)などの古書
  • 中国大陸・台湾など海外で発行された書籍、CD、DVD(S.H.EやTwinsや五月天の音楽関連や、風水関連本多数が手元にあるが、上記サイトでは管理できない)

Amazon.co.jpは万能ではない。しかし、多くの本棚サイトがAmazon.co.jpのデータのみに限定されている。

わたしは、これを「Amazon.co.jp一極集中の云々」などと声高に叫ぶつもりはないし、非難するつもりもない。なぜなら、大変多くの日本のネットユーザーにとって、書籍やCD/DVDなどの管理の範囲で言えば、Amazon.co.jpの提供する商品データで必要かつ十分なデータが取得できるだろうからである。しかし、少なくともわたしにとっては(個人的レベルにおいて)「Amazon.co.jp鎖国」された上記サイトでは不十分なのである。

メディアマーカーをわたしは絶賛する

そんなことを思いつつ、「人力検索サイトに質問しようかな」などと考えながら検索していて巡り会ったのが、冒頭に述べた「メディアマーカー」であった。これは、Amazonのデータも使いつつ、そうでないものも登録できるというすばらしいサイトである(何度も繰り返すが、わたしはAmazon.co.jpを否定するのではない。その範囲外、そこにないもの「も」登録したいと言っているだけなのである)。

このメディアマーカーは、ソーシャル・ブックマークサイト風のデザインで、本やCDやDVDなどを「共有」できる。おまけに、登録日・購入日・読了日がすべて別々に管理できる。さらに、未読・読中・読了、所有・ウィッシュ・おすすめなどのステータスも表示できる。「まだ買ってなくて、図書館で借りてきたがまだ読んでない」という本だって区別できる。それどころか、購入価格も記録できるし、フリースペースで書評や感想も書けるのである。肝心な要素として、タグも自由につけられる。タグをうまく利用すれば本のジャンル分けもできる。

さらに、インポート、エクスポートもついているので、引っ越しの際も安心だ。

「はてなブックマーク」などのソーシャル・ブックマークに慣れた人なら、すぐになじめる仕組みだ。

というわけで、昨年末から自分の蔵書やCDやDVDをガンガン登録し始めたのだった。

USBバーコードリーダーも使えるので、「登録作業そのものが楽しい」という子供じみたはまり方をしている。この記事を書いている1月12日時点でまだ蔵書のすべてを登録できていないが、昨年末から登録し始めて、今で500件を超えた。入力の面倒な海外書籍などはまだまだ手つかずであるが、「入力が面倒であっても登録できる」サービスはうれしい(もちろん、Amazon.cnやYesAsia.comからデータを引っ張ったりできるのであればもっと楽であるが、これはまだ実装されていない)。

ちなみに、2008年末までに購入・読了したものはほとんどすべて「購入日不明」「読了日不明」にしてある(ライブ会場などで購入してその場でサインをもらったCDのみ購入日を入れてある)。2009年1月以降の購入、読了は日付を入れている。つまり、2009年元旦からの書籍・CD・DVDの購入記録をこのサイトで行なおうという魂胆だ。

いずれにしても、メディアマーカーは「Amazon.co.jpに掲載されている商品のデータをもとに蔵書リストを簡単に作れる」という利便性だけでなく、「Amazon.co.jpに掲載されていない商品のデータは勝手に作って載せればいい」という柔軟性も兼ね備えているのがよいところである。

今年に入ってからも機能の追加が行なわれており、今後も利便性がどんどん高まっていくだろうと思われる。あまりにも自分の要望に合ったサイトなので絶賛しまくってしまったが、本当にこれはおすすめだ。

追記:図書館検索など

(1/13)はてブでのブックマーク数がのびている。メディアマーカー利用者の声としては、「登録しやすい/登録が楽しい」「横断図書館検索できるのが超絶便利」といった意見があり、これにはわたしも共感する。

登録した書籍の図書館検索ができるというのはものすごい利点で、

  • Amazonやブログ等でおもしろそうな本を見つける
  • →読んでみたいが、買うかといえばちょっと微妙、中身を見てみたい
  • →図書館で読んでみたい
  • →とりあえずメディアマーカーで読みたい本を「ウィッシュ」状態で登録
  • →図書館検索で、近くの図書館にあるかどうか検索(ただし、地元図書館が図書館検索機能をちゃんと提供していることが前提)
  • →あれば借りにいく

という流れで利用できる。これは「Amazonで本を買うだけじゃないよ」という図書館派の人たちにも便利だと思われる。

なお、コメント欄でGoodreads、はてブコメントで蔵書管理システム BookScopeを紹介いただいたので上のリストにも追記しておいたが、BookScopeにもGoodreadsにも独自メディア登録はないように思われる(あれば勘違いなのでご指摘ください)。

メディアマーカーの場合、たとえば、美術展や博物館の図録なども登録できるというのは、わたしにとってはこの上ない魅力なのである。

ちなみに、カトゆーさんからもコメント。

登録はしたけど何故か読書メーターに落ち着いてます。 (日記 2009年1月分)

【さらに追記】

CKさん(デジモノ)のコミックダッシュ!を追記。過去ではなく未来を見るコミック本棚。

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2009年1月12日00:54| 記事内容分類:ウェブツール, 書評| by 松永英明
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コメント(3)

英語ですが、goodreads.comがお薦めですよ。

はじめまして♪

私も本の管理に
『メディアマーカー』愛用しています。
ほんと便利ですよね~。

自分でも、
 「俺ってこんな本持ってたんだ!」
と新たな気付きも得られます。

はじめまして♪

私も本の管理に
『メディアマーカー』愛用しています。
ほんと便利ですよね~。

自分でも、
 「俺ってこんな本持ってたんだ!」
と新たな気付きも得られます。

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このページは、松永英明が2009年1月12日 00:54に書いたブログ記事です。
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