軍艦島ツアーに行ってきます

長崎県の炭坑跡である軍艦島への上陸が長崎市から許可されることになったというニュースが流れている。注目を浴びる軍艦島ツアーであるが、これは行くしかないということで、ツアーに申し込んでいた。

申し込んだのは25日~26日の二日間のコース。宿泊込みのコースとしては、上陸許可後最初のツアー「軍艦島の本質を探るツアー」第一弾の一つとなる。

軍艦島ツアー インフォメーションデスク

もしかしたら上陸できないかもしれない、というリスキーなツアーであるが、「参加することに意義がある」と考えてためらわずに申し込みをした。

2009年4月24日23:09| 記事内容分類:地理・地誌, 日本時事ネタ| by 松永英明
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軍艦島上陸解禁

軍艦島上陸解禁でツアーが組まれることを知ったのは、この記事だった。

この記事によると、JALと近畿日本ツーリストが軍艦島ツアーを組んでいるとのことであった。

 長崎市の決定を受け、JALは「池島と炭鉱坑内体験と軍艦島に上陸の旅2日間」のツアーを発売。かつて石炭産業で栄えた2つの島を訪れる旅で、1日目は九州最後の炭鉱だった池島へ。そして2日目は軍艦島に上陸するというもの。5月23日出発のツアー予約を受け付けたものの、定員20人は完売(料金は東京発・大人1人で5万9800円)。このためJALでは、ツアー日程を追加するほどの好調ぶりだ。

 また近畿日本ツーリストも、「軍艦島上陸と長崎近代化産業遺産群」というツアーを販売。4月末から上陸許可となる軍艦島に「いち早く上陸できる」のがウリで、ツアー期間は4月から10月までを予定している。軍艦島への上陸時間は2時間30分ほどで、このほか旧グラバー住宅や小菅修船場(ソロバンドッグ)などを訪れる。

「いち早く上陸できる」ということで、近畿日本ツーリストの方に申し込もうと考えた。

軍艦島ツアーとは・・・

2009年4月末より、長崎市条例に基づき軍艦島の上陸が許可される予定です。近畿日本ツーリストでは、坂本道徳(軍艦島を世界遺産にする会)理事長による「軍艦島の本質を探るツアー」を実施します。

【ツアー特徴】

坂本理事長によるレクチャー、船上での説明、上陸しての案内。(坂本理事長 特別編纂資料)

【テーマ】

・端島(軍艦島の歴史)

・生活、コミュニティ

・建築物

・産業遺産として価値

・歴史的建造物の維持と今後

ここで紹介されていたのが「「軍艦島の本質を探るツアー」第一弾」である。

軍艦島上陸に関しては、天候と安全基準を満たさないと上陸が出来ません。

天候基準をクリアする日数が年間100日と想定されます。

いきなりリスキーな条件である。

【Aパターン:条件がクリア】 上陸をします。

【Bパターン:桟橋の波高が 0.5メートル以上】 端島(軍艦島)クルーズのみ

【Cパターン:荒天】 船が出航できない場合、バスにて野母崎半島軍艦島資料館など(陸から軍艦島を眺めます)

桟橋の利用を禁止する場合の基準

1.風速が秒速5メートルを超えるとき

2.波高が0.5メートルを超えるとき

3.視程が500メートル以下のとき

条件を満たすのは年間100日、すなわち三日半に一日しか条件が満たされないということである。約27%の確率でしか上陸できないのだ。しかも、さらに条件が悪ければ出航さえもできない。

しかし、である。これから夏にかけては台風シーズンになる。そうなれば上陸可能性はさらに低くなるだろう。とにかく早いうちに行っておくべきだ。さらに、「一番最初に組まれたツアー」なのだから、「参加することに意義がある」。27%の確率にかけてみよう。

もちろん、「坂本理事長によるレクチャー、船上での説明、上陸しての案内。(坂本理事長 特別編纂資料)」というのも外せない魅力だ。そして、長崎における炭坑開発の歴史についても知ることができる。このツアーは自分にとって見逃すことのできないものだ。

わたしはためらわずに申し込んだ。

接岸許可

ウェブからの申し込み後、4月に入ってから旅行会社から連絡があった。それはツアーの申し込みの確認(上陸できない可能性があるというリスクや、見学通路は島の一部分で、建物の中には入れず、外から眺めるだけとなる制限なども含めて)だけではなかった。

なんと、その時点で、契約している船会社の接岸許可が下りていないのだという。

長崎市からの上陸許可は得ているのだが、端島桟橋の利用すなわち「接岸」について、船会社が当局に申請しているもののいまだ許可が下りていないという。お役所の管轄が違うので、すんなりとはいかないらしい。

つまり、上記「桟橋の利用を禁止する場合の基準」に「船会社に接岸の許可が下りない場合」という、何というか上陸解禁後にツアーを急ぎすぎたかと思われる条件が加わってしまったのである。

そこで旅行会社からはいくつかの選択肢があるといわれた。その時点でもまだ許可が下りていないならやめる。許可が下りるであろう将来のツアーに振り替える。そのまま今回のツアーで申し込む。この選択肢を数日の間に考えておいてほしいとのこと。

わたしは迷わず、即答した。今のままでいいです。すべてのリスクを承知の上で、申し込みます。

どうやらこの厳しい条件により、今回の参加を断念した人たちも少なくないようだった。そりゃあそうだろう。というより、確実に上陸したいのであればその方が正しい選択である。私のような選択は、一か八かにかけすぎである。しかし、自分の場合は今回を逃すと次にいつ休みが取れるかわからない。たとえ船から遠巻きに眺めるだけの結果になろうとも、わずかでも可能性がある限り、軍艦島にできる限り近づきたい。

もちろん、ツアー開始までに接岸許可が下りる可能性は低くない。私は全額を振り込み、そしてツアー開始を待つだけとなった。

なお「ご予約確認票」が送られてきてから確認の電話があったが、その時点での話では「現時点でもなお接岸許可は下りていないが、別の船会社に接岸許可が下りているので、そちらも予約を押さえている」ということであった。どの船会社になるかなどということはどうでもいい。接岸許可問題はクリアされた。

準備

軍艦島の本はいろいろ出ているし、今までに読んだものもあるが、今回のツアーに備えて二冊の本をテキストとして購入した。

軍艦島 全景
三才ブックス
発売日:2008-12-10
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 軍艦島のありのままに真摯に向き合った秀作!
おすすめ度5 廃墟ファン必携の良質作品。
軍艦島 住み方の記憶
NPO軍艦島を世界遺産にする会
松本敏子(編集)小島隆行(監修)
発売日:2008-11-04
Amazy

関連記事

ascii.jpの記事は、メディア取材として上陸したものである。このブログでは、あくまでも一般向けツアーの報告を行ないたいと思う。

軍艦島のゲニウス・ロキ

ある場所や土地や建物などに積み重ねられた記憶の集積、それがゲニウス・ロキである。場所の雰囲気だとか、場所の歴史といったものだ。(詳細は「ゲニウス・ロキ - 閾ペディアことのは」参照)

軍艦島というのは、日本において石炭が重要な役割を担っていた時代を反映している。そして、その島にやってきた人たち、生まれ育った人たち、そしてそこで死んでいった人たちがいる。その記憶は、たとえ一時期廃墟となっていたとしても失われることはない。

それが今、軍艦島が話題を集める理由だろう。

軍艦島は世界遺産候補になっている。これが世界遺産にふさわしいのか、またそこで暮らした人たちの記憶を感じ取ることができるか、それは実際に行ってみる以外に方法はない。

いよいよ軍艦島ツアーの始まりである。

※軍艦島ツアーについては、このブログ以外にも、メールマガジン「「場所の記憶」「都市の歴史」で社会を読み解く――松永英明のゲニウス・ロキ探索」でも扱う予定です。

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