「世界」と一致するもの

ネット世論・ネットのトレンドを生み出すアルファブロガー

 FPN - ニュースコミュニティ- 日本のアルファーブロガーを探せ2004という企画が始まっている。アルファブロガーとは、ブログ界の世論に大きな影響力を与える少数のパワーブロガーのことのようである。

 今回はブロゴスフィア(ブログ界)において影響力を持つ日本のアルファブロガーについて考えてみたい。

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読者を突き放す書籍『電車男』には「編集」がない――「電車男」は読者参加型恋愛シミュレーションゲームのリプレイ

 今さらであるが『電車男』を取り上げる。結論から言えば、書籍『電車男』は最低の手抜き本である。こんな素敵な担当編集者をけなすことになるのは極めて心外であるが、しかし、こんないい加減に作られた本も珍しい。

 「電車男」のストーリー自体はどうでもいいし、それがフィクションだろうとノンフィクションだろうと私には興味がない。今回は著作権の問題もとりあえずどうでもいい。単に「まとめサイトをプリントアウトしただけ」という部分が問題だ。

 これは書籍を作るのに欠かせない「ライター」と「編集者(エディター)」の役割のうち、エディターの要素が欠落した本ということだ。以下、詳細に述べてみたい。

電車男
電車男

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Deutsche WelleのBOBs=ベストブログ 国際ウェブログ大賞2004

 ドイツのラジオ局ドイチェ・ヴェレ(Deutsche Welle)が世界各国のブロガーやジャーナリスト、メディア学者を審査員として選んだ「ドイチェ・ヴェレ・ベストブログ国際ウェブログ大賞2004(The BOBs - BEST OF THE BLOGS - Deutsche Welle International Weblog Awards 2004)」が発表された。

 ブログはマスコミに対抗するメディアになるか否かとか言ってる人は、とりあえずここで受賞したジャーナリスティック・ブログをチェックしてからものを言ってほしいものである。

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「博客」と呼ばないで!中国ブロガー「博客」呼称騒動――博客中国 vs CNBlog

 『ウェブログ超入門!』にも書いたが、中国ではブログ/ブロガーを「博客(Boke=ポーカー)」と呼ぶ(中国語でbokeはボケではないので注意)。ハッカーが「黒客」というのと対比された表現だ。ところが、ここに来て「俺は博客じゃない!」と主張する騒ぎが大きくなった。「I'm not Boke」ちまちまボタンまで登場し、大変な騒ぎになっている。

 しかし、これは単なる呼称問題ではない。中国ブログ界の2大勢力の論戦なのである。「博客」の名付け親で『博客』という本も書いている「博客中国」主催者・方興東氏と、それに対抗するCNBlogの主催者zheng氏・Isaac Mao氏の対立だ。

 博客という訳語にはこれまでも議論があったが、今回は方氏の雑誌インタビュー記事にzheng氏とMao氏自身が反応したというトップ同士の正面衝突。その直前に「博客」表記を欧米に紹介した記事が登場していたことも、この騒ぎに火を注いだ。つまり、「博客」派・博客中国 vs アンチ「博客」派・CNBlogという背後関係を読み取る必要がある。

 しかし、これは対岸の火事ではない。方氏はもともとオープンソース運動やクリエイティブ・コモンズを絶賛する情報開放主義者である。オープンソース志向のブロガーは日本でも多い。

 一方で、方氏はブログを既成メディアに対抗する存在と位置づけているが、今回の流れでは「他人の記事を無断転載しすぎ」と批判されている。メディアへの敵対意識と、必要以上に多い長文転載といえば、木村剛氏を彷彿とさせるところもある。

 また、この批判の中では「サービス側がユーザーの著作物を勝手に利用する」ことが明確に否定されており、これは最近の日本ブログサービスにおける著作権規定に関する騒動と共通している。

 あるいは1年前に散々言われた「ITゴロ」「ブログゴロ」といった批判にも似たところがある。中国博客騒動は、決して他人事ではないのだ。

 今回は非常に長くなるが、この「博客」騒動関連記事を時系列順に翻訳して紹介する。

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君が代の解説変更:在ドイツ日本大使館

在独日本国大使館の「君が代」の訳文が訂正されている。君が代の訳語に「君主」や「支配」という表現が含まれることが問題視されたものだが、すでに修正済み。今回はその修正前・後を比較してみたい。

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IBMパソコン事業を買収したLenovo聯想のすべて

 12/8、中国最大のパソコンメーカーLenovo聯想(レノボ、旧称:レジェンド)がIBMのパソコン・ノートパソコン事業を買収することを発表した。これにより、デル、ヒューレットパッカードに次ぐ世界第3位のパソコンメーカーとなる。一方、IBMは企業向けに専念する。

 このニュースについて、聯想のウェブサイトから、プレスリリースならびに聯想の会社案内、年譜、その他ウェブ上の関連記事などをまとめてみた。

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日本の女帝8人10代+4人の系譜 女性天皇即位の経緯を探る

 女性天皇を認めるか否かという問題が検討されつつある。そこで、今回は歴代の女性天皇(+α)についての即位の経緯やその治世についての状況を簡単にまとめてみた。今回取り上げた日本の女帝は以下のとおり。

  • 卑弥呼
  • 台与
  • 神功皇后
  • 飯豊皇女
  • 推古天皇
  • 皇極/斉明天皇
  • 持統天皇
  • 元明天皇
  • 元正天皇
  • 孝謙/称徳天皇
  • 明正天皇
  • 後桜町天皇
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LivedoorBlog以外にも権利侵害規定!ブログ著作権規約を全チェック

 ブログサービスを使って自分の書いた記事を、自分が自由に使えない? そんなサービスを使う気になりますか?

 「livedoor Blog 開発日誌:利用規約の一部変更のお知らせ」では「利用者は、弊社及び弊社の指定する者に対し、著作権等(著作者人格権の行使も含む)を行使しないものとします」と改訂され、物議をかもしている。

 そもそも、著作者人格権とは譲渡できない権利。しかし、自社サービスに投稿された人気ブログの内容を勝手にまとめた本でも出そうとでもいうのだろうか? ブログサービスの中には、著作権をまるで理解していないところが少なくないようである。

 そこで今回は、著作権の規定を再確認した上で、すべてのブログサービスにおける著作権規約を全チェックしてみた。


一覧表簡易版(下には詳細版があります)

  • ★★★★★著作権は100%ユーザーに帰属
    • 信州FM、ブログ通信、DI:DO、News Handler、BLOCKBLOG、のブログ、ドリコムブログ、チャンネル北国tv
  • ★★★★★サービス側の著作権の範囲を明記
    • Diary Note、NAVER(但し著作権侵害機能がついているのでおすすめしない)
  • ★★★★☆著作権はユーザーにあることを明記の上、サービス側も利用可
    • TypePad、ココログ、ウェブリブログ、So-net blog、FC2ブログ、JUGEM、MSN Spaces、はてな(★★から変更)
  • ★★★☆☆ユーザーの著作権の明記はないが、妥当な表現でサービス側も利用可
    • 楽天広場、AOLダイアリー
  • ★★☆☆☆自分の著作者人格権が行使できない!
    • livedoor Blog、gooブログ、teacup.AUTOPAGE、ジオログ、Seesaaブログ、アメーバブログ、エキサイトブログ、stylog
  • ★☆☆☆☆著作権はすべてサービス側
    • すくすくBLOG
  • ?????規約に明記なし
    • ブログ人、LOVELOG DIONブログ、Doblog、ヤプログ!、尾道blog、マイぷれす、ぶっとびねっと、関西どっとコム、SweetBox、HELLO KITTY CLUB、リンクログ、moblo、ペケログ、2log、melma!blog


※【改訂2版】一部見落としがあったので17:00に書き直しました。Typepadの規約はよくできてると思います。

※【改訂3版】ブログ規約以外のところに著作権制限規定が載っている例がかなりあること、また見落としがかなりあることがわかったので、再度チェック・修正しました。Livedoorの「補足」も追記。申し訳ありませんがよろしくお願いします。11/15 11:00

※【改訂4版】ココログを★★★★☆に追加、ジオログに追記(下記コメント欄で情報をくださった皆さん、ありがとうございます!)。また、長くなってきたので、このページには一覧と抜粋だけを残し、著作者人格権についての見解については次エントリー「著作者人格権:何が問題で、どう書くべきか?」に移行しました。Seesaaやはてなの「規約外での解説」についてもこちらにて。11/15 19:30

※【改訂5版】はてなを★★☆☆☆から★★★★☆に変更。2004-11-18はてなダイアリー■利用規約内の著作者人格権についてで、「皆様のご理解を頂くのが難しく、一方で弊社としてサービスの運用への影響は大きくないと判断しました」とのことで、著作者人格権についての字句が削除されたことを反映。11/21 15:00

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「民主党=青、共和党=赤」の色分けは4年前に始まったばかり

 アメリカ大統領選挙で、民主党=ケリーが勝利した州は青く、共和党=ブッシュが勝利した州は赤く塗られている図をよく目にするようになった。ところが、民主党のシンボルカラーが青だとか、共和党が赤だとかいう風に決まっているわけではない。

 実は、この色分けはわずか4年前、2000年に始まったものだという。それ以前は逆に民主党=赤、共和党=青という時代もあった。そして、これはどうやらマスメディアでの「暗黙の了解」のようなものらしいのである。

 先日のワシントン・ポストのコラム記事にそのあたりの事情を書いているものがあったので、翻訳してみた。

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「知能指数が高い州は大統領選で民主党ケリーに投票」データの嘘を徹底解明

 「DynamiteTV【海外ボツ!News】:知能指数と政治の関係」で紹介されたことがきっかけになって、日本でも「平均知能指数と大統領選挙の結果を照らし合わせた表」(出典はここ→IQ and Politics)が出回り、「ブッシュに投票する共和党は頭が悪い」という印象を裏付けるものとなっている。

 しかし、この情報は嘘だ。「Richstyles!: 米大統領選の投票者とIQの相関はデマ情報」で鋭く指摘されている。

 先日、木村剛氏が中越地震でのマスコミの振る舞いについての「噂」情報を、検証することなく「真実」としてブログに書いた騒動があったが(木村剛の「マスメディアへの対抗意識」は時代錯誤。中越地震マスゴミ批判記事を検証する参照のこと)、今回のブログ界でのデマ流布と共通するのは「自説を強化する情報は検証することなく、真実・事実として広めてしまう」傾向があるということだ。木村剛氏にとって、中越地震被災地でのマスコミの傍若無人な振る舞いを描いた情報は「おいしい」ものだったし、「ブッシュに投票するなんて頭悪いんじゃないの?」と思っている人(まあ、私もそう思ってるんだが)は「民主党に投票した州はIQが高い」という表を見ると「やっぱり」と思ってしまう。

 そこで「ちょっと待てよ」と思えるかどうかが「メディアリテラシー」を発揮できるかどうかの境目だ。特に自分にとって都合のいい情報、おいしい情報のときほど疑ってかかる必要がある(都合の悪い情報、嫌な情報ならどうしたってあら探ししたくなるものだからね)。

 今回は、Richstyles!さんで紹介されていた「検証サイト」のブログ情報を全訳してみることとする。

 非常に大量のデータであるが、じっくり読んでいただきたい……というところで最初に警告しておく。読めばわかるとおり、この著者Steve Sailer氏は明らかに共和党支持的論調でこの検証を行なっている。つまり「間違ってたじゃん!」とこの情報を真実として流すならば、今度は共和党のプロパガンダの片棒を担ぐことになってしまうわけだ。さあ、あなたのメディアリテラシーはいかが?

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