「八百長」と一致するもの

入試カンニング擁護論を批判する。カンニングは自分自身をおとしめる行為だ

ついに入試問題カンニング学生が「逮捕」つまり刑事事件化するという発展を見せた。愉快犯説も多かった中、私は当初からそうではなく本気で大学に合格したかったのだとツイッター等でも述べてきたが、おそらく私の見方は正しかったように思われる。もっとも、複数による携帯を使わない手法という私の憶測は外れているかもしれない。

その中で「カンニングすることは問題ではない。逆に公正な手段だ。むしろ失敗したことが問題」というようなコメントが当方のブログに寄せられた。私はそのような見方には一切与さない。論点は3つ。

1)本来学力を問われる試験において、学力や問題回答力ではなくズルをするというテクニックによって問題を回避するのは、たとえどのような理由があろうとも、会社の利益のために脱法行為をするのと同じく、適正なことではない。

2)目先の短期的な利益を実現するという結果を得ることが最大の価値であって、手法などはどうでもよい、という考え方そのものが根底的に人生観として誤っている。少なくとも私には採用できない生き様である。

3)そもそも、四年制大学あるいは一流大学に入ることがその後の人生の成功に必要不可欠と考える風潮(新卒の就職活動も含む)そのものが根本的におかしい。この学生も大学に入る以外の選択肢が与えられなかったことから追い詰められたと考えられる。したがって、この学歴前提の社会通念を根底からぶっ壊す必要がある。

以下、詳細に述べる。

続きを読む: 入試カンニング擁護論を批判する。カンニングは自分自身をおとしめる行為だ

京大入試を知恵袋で訊いた受験生の手口をプロファイルする

京大をはじめとする入試大学の問題を試験時間中に「Yahoo!知恵袋」に投稿して回答を募っていた事件について、京都大学は被害届を提出すると報じられた。約20年前に2回目の受験でやっと京大に入学できた自分としては、こういうことをするのが結局は自分自身のためにならないことを自覚してほしいと思う。

今回は犯人と手口を推理してみる。私の推理としては、共犯がいる。いくら何でも、会場で問題をサイトに投稿するような不審なことをしていれば、試験監督以外の一般受験者からも発見されるはずだ。

したがって、受験者が「超小型カメラなどの手段で撮影した試験問題を外部へ送信」し、それを協力者(家族の可能性もある)が入力してaicezukiのidでYahoo!知恵袋に投稿(入力はPCの可能性もある)、その回答を何らかの手段で受験者に伝えたと考える。

試験会場にて携帯で知恵袋を見るのはリスクが高いので、メールで送信したかもしれない。だが、そういうものを見ること自体がリスクだ。イヤホンも無理。となると、憶測をたくましくすれば、モールス信号を振動で伝える手段などを使って、外部にはほぼわからない状態で回答を得たのかもしれないとも考えられる。いずれにしても、会場で携帯を使っていたとは言い切れない。

そして、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトの「回答の精度」についても最後に述べる。ネット丸写しの誤答によって犯人はすぐ割り出されるだろう。

続きを読む: 京大入試を知恵袋で訊いた受験生の手口をプロファイルする

明治の「八百長」は「意図的引き分け」だった。板垣退助も激怒した八百長相撲

大相撲の八百長問題が発展してついに春場所は中止と決まった。角界が自力で八百長を防げないというのなら、「国技」などと称するのをやめてプロレスのような見世物と割り切ればいいとも思う。プロレスがどこまで本気か、などと「ハッスル」の試合で言う人間がいないように、スポーツではなく興業だと思えば別にどうでもよい話だ。ただ、そのためには「特例民法法人」格と「国技」の肩書きを捨てるべきである。

大相撲は国技館を出て回向院に戻ればいいんじゃないか。そもそも相撲が「国技」とされたのは、明治四十二年(1909年)に常設館が建設されて「国技館」と名付けられてからわずか百年ほどのことでしかない。相撲そのものの歴史は古くても、国技としての歴史は浅いのだから、一度返上してやり直すのもいいのではないか。

ところで、事物起源探求家としてはそういう話よりも「そもそも八百長という言葉の由来は?」「明治時代にはどのように使われていた?」ということが気になる。

八百長は八百屋の斎藤長吉が由来、という新聞記事が見つかった(ウィキペディア等では「八百屋の長兵衛」と書かれているが、新聞記事では表記が違っていた)。また、当時の八百長とは談合して勝ち負けを決めるというより「勝ち負けが決まらないように引き分けまたは預かりにするような取組をする」という意味で使われていたことがわかった。明治の相撲の腐敗批判記事は、今にもそのまま当てはまる。相撲界は100年間何の進化もしていなかった(ある意味、明治の伝統をそのまま受け継いでいるともいえる。ただしそれは悪習を、である)。

【今回の内容】

  • 八百長の語源「八百屋の斎藤長吉」と明治の用法
  • 明治・大正の八百長
  • 板垣退助、八百長を叱る
  • 明治の新聞、相撲を叱る
  • 「ポリリークス」の目的は「相撲賭博のあぶり出し」?
続きを読む: 明治の「八百長」は「意図的引き分け」だった。板垣退助も激怒した八百長相撲

超「本」格会議に行ってきました

昨年末の「忘年会議」は情報密度も濃く、非常におもしろかったので、またまた行ってきました。

究極の一冊を教えあう、超『本』格会議
~ 書籍のビジネス活用ノウハウで2004年も完全武装 ~
日時 2004年01月29日(Thu) 19:40-22:00
場所 デジタルハリウッド渋谷校
主催 橋本大也(Passion for the Future)・百式管理人(百式
今回は「有用な本をいかに見つけるか」という感じのテーマで、このサイトの読者の皆さんにも興味深い内容かと思いますので、ざっと概略を(公式にはきちんとまたレポートがあると思います)。

続きを読む: 超「本」格会議に行ってきました
1

アーカイブ

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。
過去に書かれたものは月別・カテゴリ別の過去記事ページで見られます。