フォトンベルト物語
『フォトンベルト物語(The Photon Belt Story)』は、フォトンベルト神話を生み出した発端の記事である。著者はシャーリー・ケンプという大学生であった。1981年、オーストラリアのUFO研究会誌に掲載され、10年後に「ネクサス」誌に再掲されたことから、フォトンベルト神話が広まった。すべてのフォトンベルト物語はここに端を発する。
概要
フォトンベルト神話は、一人の女子大学生の記事から始まった。
1981年、オーストラリアのUFO研究会誌に掲載されたシャーリー・ケンプ(Shirley Kemp)の『フォトンベルト物語(The Photon Belt Story)』という記事である。それは10年後の1991年、オーストラリアの有名な神秘系雑紙「ネクサス」(オーストラリアにおける『ムー』のような雑誌)に再録され、そこからフォトンベルト神話が広まっていった。
このページでは、フォトンベルト神話の「原典」ともいえる「フォトンベルト物語」を全訳する(原文。これはネクサス誌掲載版である)。
この文章を読む場合は、徹底的な批判「プレアデスの事実と虚構――フォトンベルト神話を打ち砕く」も必ず合わせてお読みいただきたい。
全訳
フォトンベルト物語
この太陽系は1万2000年周期の中で宇宙の「雲」に突入しようとしているのか? わかりにくいが人気のある1981年の記事を再掲しよう。
世の中では頽廃、ドラッグ、レイプ、殺人がますます増大していますが、世界中の人たちは、子供たちの未来には知識や悟りのかけらでもほしいと模索し、手を伸ばしています。破滅を説く預言者は、物質的な恐怖や滅亡を語ります。それは下位世界、暗黒、絶望へと必ず至らせようと吸い込む巨大な竜巻のようなものです。
上を見てみましょう。そうすれば、てっぺんには光があり、絶望が加速していくのを食い止めるための方法をつかむことができます。真実はあまりにも単純なるがゆえに、見逃したり無視したりして、もっと複雑な答えを見つけようとしてしまうことが往々にしてありますが、いつでも真実はここにあり、顔をまっすぐに照らし、竜巻から出て未来へといざなうパスポートとなるのです。
すべてのものは、小さな原子と、その周囲をまわっている小さな電子でできています。イギリスの物理学者ポール・アドライン・モーリス・ディラックは、それぞれの粒子には反粒子が存在していると言いました。
1932年、カール・デヴィッド・アンダーソンは反電子を発見し、陽電子と名づけました。1956年、反陽子と反中性子が発見されました。
反粒子が形成されるとき、通常の粒子の世界に存在するようになりますが、普通の粒子と出会ってぶつかるまで、何分の一秒という時間にすぎません。粒子は消え、2つの粒子の質量の合計がフォトン(光子)という形のエネルギーに変換されます。これは、新しく前例のない強力なエネルギー源となります。フォトンはまさに近い将来、あなたの生き方となろうとしています。
フォトンバンドは、1961年、人工衛星に搭載された機器によって外宇宙に発見されました。では、ここから400光年先にあるプレアデス――7姉妹――へと移りましょう。この星団はたくさんの国々の神話になっています。ギリシア神話、オーストラリア神話の「夢の時代」、中国の神話……・。少し天文学者の記述から引用してみましょう……。
ホセ・コマスソラ(Jose Comas Sola)は、プレアデスについて特別な研究をし、太陽や他の恒星も一部となる星系があることを発見したのです。そして、すべての恒星はそれぞれに惑星系を有しています。
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ベッセル(Freidrich Wilhelm Bessel)は、この星団の星が100年に5.5秒、同じ方向へ向かって動いていることを示しました。
アイザック・アシモフ……「この一群の星々はすべて同じ年代に属すると考えることができる」
エドムンド・ハレーは星の位置を研究し、少なくとも3つの星がギリシア時代の記録とは違っていることを指摘しました。その違いはあまりにも大きいため、ギリシア人かハレーのどちらかが間違っていたということはなさそうでした。これらの星が一つの系の中で動いたことは間違いない、とハレーは考えました。
ポール・オットー・ヘッセ(Paul Otto Hesse)も太陽が含まれるこの星系について特別な研究をおこない、太陽の軌道とちょうど直角に「フォトンベルト」あるいは「マナシック・リング」があることを発見しました。これは、科学者たちが研究室の実験では再現できていない現象です。
太陽がこの星系の軌道を一周するには2万4000年かかります。図に示したように、それはいくつかの部分に分かれています。1万年の闇の時代は、わたしたしたちが今いる昼と夜の時代です。それから2000年の光の時代、それからまた1万年の闇と2000年の光の時代となります。
わたしたちは今、このフォトンベルトに入ろうとしているのです。それは避けられない……今から今世紀の終わりまで――しかしそれは避けられないのです! 一周回ってきて、最初に戻ったのです。これは聖書、あらゆる神話の本、ノストラダムス、現代の科学者によって記されています。
科学者から引用しましょう……地球が最初にフォトンベルトにはいったら、空は炎のように見えますが、確かなことは、これは冷たい光であり、そのために熱がありません。太陽が最初に胚ったら、ただちに闇が訪れるでしょう。それは宇宙を進むスピードから計算して、110時間続きます。太陽放射とフォトンベルトの相互作用で、空は流星だらけのように見えるでしょう。地球がこの放射ベルトに入るとすぐ、すべての分子は励起し、すべての原子は変化し、物質は発光性となるでしょう。絶えず光があるのです。最も奥深い洞窟にも、人間の体の中にも、闇はなくなります。聖書をご覧なさい……「すべての星は空から落ち、空はもうない……」
地球の回転は少し減るかもしれません。太陽放射が減るために、気温は下がり、氷河は北緯・南緯40度まで広がってくることが予想されます……歴史書には少なくとも5回の氷河期が記録されており、それはどれも2000年間続いたようです。世界通信センター、静止衛星、合衆国の基地は「安全地帯」の中にあるといえるかもしれません。周到に用意するか、さもなくば事故?
あなたはどうですか? この宇宙には3種類の人たちがいます……わたしたちのように物質的な存在(corporeal)の固体の人類……気体状の存在(atmospherean)は部分的には固体ですが、分子構造はまるで異なっている……・エーテル的存在(etherean)はもはや物質を有していません。地球がフォトンベルトに入ったとき、通常の健康な人は自分の指を電気の通じたソケットに突っ込んだかのような衝撃を感じ、変成が完了します……あなたは物質的な人間から気体状の人間となったのです……(「そして汝は瞬く間に死から切り離された不死者へと変わるであろう」)
神学者は聖書の文字の中に深い意味を込めて書いてきました。彼らはこの光の時代に生きていたに違いありません。空と大気は違っており、決して雨は降りませんでした……ノストラダムスは4行詩の中で、わたしたちの知っている世界が1999年に終わると書いています……「もはや雨が降ることはないが、40年間、それが普通になる」
アボリジニー神話ではこう言われています……「人は今とはまるで違っていた……星々への架け橋があった……」 その神話では、長老や年長者と争ったならば、空に逃げました。ギリシア人もそうでした。宇宙旅行は、フォトンベルトの中では簡単なように思われます。
1962年という年は、フォトンベルトの影響を受けるようになった年でした。1962年はUFO活動が活発だった年です。フォトンベルトを使って行けるところまで来た宇宙旅行者に出会ったのでしょうか? もっと近づけば近づくほど、わたしたちが光の2000年の中に生まれ変わる前に、ますます多くのUFOが調査しにくるでしょう。これはすでに起こっているように思います。
エーリッヒ・フォン・デニケンは、南米を訪問したとき、天空の人々から何千年も前に与えられた物体を持っている種族を発見しました。それをきれいにたもっておけば、「我々が戻ってくるときにはそれは何千というハチの群のようにうなりだすだろう」と言われた、といいます。それは3年前(つまり1978年)に静かにうなりを上げ始めました。光がやってくることについてわたしたちに警告している宇宙の目覚まし時計なのでしょうか?
いくつかの文明は、光とともに永遠に生き続けるように思われます。この惑星が光の時代を追え、1万年の闇の時代に戻ったとき、光の中に戻って、再び入ってくることを待つのでしょうか。それはありそうに思います。マヤ族は、また帰ってくるというメッセージを残して大急ぎで旅立ちましたが、学者たちはそのときが迫っているといいます。世界中の岩彫刻は、アルキオネのシステムに酷似しています。
球電(火の玉)……ほとんど知られていない現象ですが、おそらくこれはフォトンベルトの小さなポケットなのでは?
UFO研究者のみなさん、宇宙船はいつも核施設に興味を示しています。ベルトの中では原子炉に何が起こるのでしょうか? 現代の科学者たちは道から逸れていると思います。フォトン(光子)エネルギーが未来のエネルギーでしょう。多くのUFO報告には、実験的宇宙船にフォトンロケットがあることを示しているように思われます……「ヘッドライトは後ろにあった」 現在の報告は、遅く、扱いにくい宇宙船を示しています……しかし、フォトンベルトの中では、直ちに無限の宇宙旅行のできる宇宙船が可能だと思います。
太陽の放射はフォトンエネルギーによって消えますが、太陽エネルギー開発について現在の科学者があまり熱心でないのはこのためでしょうか?
地球が光から出て闇に入ったらどうなるかを考えてみましょう。アボリジニー神話ではこうあります。「闇の中に追い出された。恐ろしかった。だから神々は温めるために太陽を、夜も見えるように月を与えてくれた」
光の期間には氷河だったところが、ベルトを離れて太陽放射が増えたならば、確実に氷河は溶けていくはずです……。洪水。光の時代に雨が降らないなら、ノアが最初の虹を見たときにこれほど畏敬の念に打たれたのはなぜかということも理解できます。ギルガメッシュ叙事詩には大洪水のことが書かれていますが、これはおそらくノアの大洪水から1万年前のことでした。
世界と個々の人に対する影響を見てきましたが、それでは人類全体としてはどうでしょうか? 準備をしていなければ、最初の衝撃で生き残れない人たちが大半であると思われます。氷河が北緯40度に及ぶなら、合衆国の半分、そしてヨーロッパとアジアの大半が覆われます。多くの人たちが家を失うでしょう。それは他の国に受け入れてもらえるでしょうか? 生産能力が限られているのに、何百万人も養うことができるでしょうか?
そうは思えません。
そして、それが未来なのです……
(オーストラリア国際UFO空飛ぶ円盤研究誌(Australian International UFO Flying Saucer Research Magazine)第12号(1981年8月)の許可を得てNexus誌に再掲)
さらに詳細は、GPO Box 2004, Adelaide. SA 5001. 電話:(08)272-3131。