中国ではネットで知り合った「驢友」たちの「暴走」ブーム。海南は「暴走族の楽園」

 「驴友(lǘyǒu/驢友)」は「旅友(lǚyǒu)」のなまりで、驢馬と同じように重いバックパックを背負って野外活動を通して知り合った友人を指す。一般には山友・野友というのを「驢友」ということもある。(「与驴的第一次亲密接触」より)

 「驴友-- 旅友的谐音,喜欢旅游的人,一般指背包一族」ともある。((台湾のbutさんによると、こういう音の似た漢字で置き換えるのは大陸特有のやり方で、台湾ではダサく感じるらしい。))

――というわけで、要するに、驢友=暴走族=背包客=バックパッカー、ということらしい。背=バック、包客(ぱおかー)=パッカー。ちなみに、中国語で「走」は「歩く」。

 で、このネットで知り合った驢友たちの暴走ブームについての記事が29日(四川省成都)、30日(海南省海口)を舞台に相次いで報道された。ゴールデンウィークも暴走は大人気だったようだ。また、アウトドア用品のネットショップなどもビジネスチャンス到来ととらえているらしい。以下、ニュース報道の翻訳。

2005年5月31日03:38| 記事内容分類:中国ネット事情, 中国時事ネタ| by 松永英明
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華陽を暴走 妹よ、大胆に前進しよう

車を止めて、歩き始めよう!

 昨日(28日)午前、6人の都市の女性が(成都市)人民南路仁和春天棕北店から徒歩で出発した。目的地は15キロ外の華陽である。その行程は30kmを超え、「生猛(パワフル)」な挙動は人目を集めた。

共鳴者は多かったが行動したのは6人だけ

 昨日午前9時30分、ネット上で約束した驢友(バックパッカー)たちが続々やってきて、仁和春天棕北店の前から出発し、人民南路に沿って徒歩で前進した。今回の徒歩活動の発起人「小資」は古くからの驢友で、すでに「有車一族」(車持ち)なのだが、車をやめて徒歩で道を歩こうと心がけて自ら実践し、何度も勤務先の紅星路から数時間かけて清水河の家まで歩いて帰っていた。友達は気が狂っていると笑うが、好きでやっているのだから疲れることはない。

 「小資」の紹介で、1週間前、彼女と友達の「薔薇」は一緒にある旅行ウェブサイトの掲示板上で今回の「暴走」活動を始めた。おもしろいのは、掲示板での招待状が熱烈な反響を引き起こしたことだ。発言に興味を持った人は100人を超え、多くの網友たちが電話で参加したいと言ってきたのだ。残念ながらこの日実際に徒歩で歩くことについて、ほとんどの人たちは約束を守らずに撤退の太鼓を打ち鳴らし、結果的にはわずか6人の女性だけが遂行することとなった。

行程半ばにして護花使者来たる

 天府大道をまっすぐ南に進む。この顔なじみではないがよく知っている友人たちは、時速5kmに及ばない速度で徒歩前進した。一緒に足下の土地を測り、路傍の美しい光景を見て、身につけた携帯デジタルカメラやビデオカメラで記念撮影をした。隊列の中で最高齢の馬姉さんはすでに中年に達しているが、「暴走」は若い人よりもすごかった。聞いてみると、この人も実は「老驢(古いバックパッカー)」で、何度も野外を歩いた経歴があり、標高6000m以上の四姑娘山に登ったこともあるという。今回、成都から華陽まで歩くくらいは、彼女にとっては純粋に「ぶらぶら歩き」であって、ただ「暴走」というムーブメントを支持しただけであった。

 道半ばにして、突然、一両の自動車が背後から追いついて、二人の男性が車から降りて一緒に走ってきた。もともと、道半ばで「護花使者」として急行してくることになっていたのだ。道中では歓声や笑い声が絶えることなく、三時間余りの「暴走」後、彼らは無事、華陽に到着した。「小資」によれば、主に週末の時間があまりに短いこと、また加えて歩き始めたばかりでもあることを考慮に入れて、これからだんだんと延ばしていくプロセスをたどるとのこと。今回華陽に歩いていった行動は比較的簡単なので、路上では特に何の困難にも出会わなかった。

暴走一族は鍛錬が目的

「多くの都市住民は実のところ野外で通り抜けていく人をうらやましがっているのですが、行動に移す人は少ないんです」

 何度も暴走経験のある「小資」は、現在「暴走」一族があまりにも少ないと考えており、もっと多くの都市住民が参加して、休暇時間を利用し、大自然に身を投じてほしいと思っている。

「どんな人でも一度暴走に参加するだけで、暴走が健康を保ち、意志を鍛えるのに役立つということを体得できます。さらに重要なのは、このような運動は団体が協力して完成するということです。ですから、団体での協同精神や野外生存能力を試すことにもなります」

 だが、「馬姉さん」は「暴走」には賛成しない、と記者に言った。

「実のところ、わたしたちは気楽にのんびりと歩くことを提唱したいですね。日常のリクリエーション活動もいいんです。鍛錬が主要な目的というような困難で危険な“暴走”を、わたしは支持しません」 

早報記者・李偉銘、撮影・華小峰

小資料

「暴走(バックパッキング)」はアメリカに始まり、現在は世界各地に広まっている。新しい流行、新しいスポーツだ。現在、世界中に暴走一族はおよそ7000万人いる。いわゆる暴走は一定時間内に、よいルートと方向をあらかじめ定めておき、路上で必要なものを身につけて、「暴走」を開始する。往復で20km以上というのが標準だ。

歩こう、海南に「暴走」して行こう!

 新華社海口特電(蘇文貞)

 初めて会うがお互いよく知っているネットの友人たちの一群が、一緒に歩いて足下の土地を測り、周囲の美しい光景を鑑賞する。海南では「暴走」が新新人類(※80年代生まれの人たち)のレクリエーション活動のあこがれの的となっている。

 鉄筋コンクリートのジャングルの中で、来る日も来る日も休まず働いて、満足することはない。このような情況の下で、強力かつアップテンポの現代都市生活は、多くのホワイトカラーが「仕事疲労症」にかかる原因となっている。一方、多くの若者たちは多くの時間を利用して大自然に身を投じるようになってきた。旅行と探検は生活の一部分となりつつある……ここから、都市の「暴走族」が静かに生まれたのだ。

 記者の知る限りでは、「暴走」はアメリカに起源があり、欧州を風靡して、韓国・日本・香港などで流行している。新しい流行、新しいスポーツだ。現在、世界には暴走一族はおよそ7000万人がいる。この人たちは、通常、一定時間内に、あらかじめルートと方向を定めておき、途中で必要な物資を持って、「暴走」を開始する。暴走の道程は近すぎてもいけない。往復20km以上が現在の標準である。海南は独特な熱帯風情が優位であり、「暴走族」の楽園である。

 長期休暇は「暴走族」のチャンスだ。今年のメーデー期間、海南のいくつかのウェブサイトでは、期せずして同時に「暴走族」の召集スレッドが立ち上がった。「海南発展論壇」で始まった活動は、五時間・行程24kmの「環海口西海岸徒歩行」だ。自駕車友会(ドライバーの会)は行程100km以上の「五日間、羅山熱帯森林を徒歩で通り抜け」を発起した。これらの活動は、全国各地の「暴走族」の参加を引きつけている。

 海南では「暴走」は「歩く」だけに限られるものではなく、ネットワーカーたちはいろんな意味を加えている。天涯社区で毎月一回召集される「徒歩環保行(徒歩環境保護行動)」は環境保護と「暴走」を結びつけたもので、徒歩で通った場所のゴミ、廃棄物などを拾うようネットワーカーたちに求めている。こうして人々に環境保護の重要性を宣伝しようというわけだ。

 暴走活動に何度か参加したネットワーカーの馬戸はこう語る。「一度暴走に参加するだけで、暴走が健康を保ち、意志を鍛えるのに役立つということを体得できます。さらに重要なのは、このような運動は団体が協力して完成するということです。ですから、団体での協同精神や野外生存能力を試すことにもなります。一日やれば、気分はものすごくよくなりますよ」

 「暴走族」の間では普段から装備情報が交換されており、ネットでの団体購入に至ることもあり、アウトドア用品経営店のビジネスチャンスとなっている。海南でアウトドア用品店を経営する李社長によれば、入門級の「暴走族」に簡単な装備としてスエットスーツ、ストッキング、テント、寝袋、ヘッドライト、野外炊飯具など、2000元~5000元(25000円~75000円)くらいで買えるという。「暴走族」の引き起したビジネスチャンスは、まさにネットショップ発展の引き金となっているのだ。

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