「世界」と一致するもの

「きっこの日記」5年分から読み取れる「きっこの特徴」(きっこの日記検証2)

前回の記事では「横山希美子って人は実在してて、しかも彼女が日記で言ってるプロフィールは多分文字通りに受け取っていい」って話を書いた。それは、開始当初から今までずっと文体とキャラクターの一貫性があったからだ。

先に断っておくけど、ここで書いてることは別に何か秘密の話なんかじゃない。すべて「きっこの日記」から読み取れることだけを書いてる。だから、フルネームとか地名とか、きっこ自身が明らかにしてることばかりだ。それに、プライバシーを暴くのが目的じゃなくて、「架空の人間じゃないか」と言われた人が実は実在しますよ、と、本人の記述をもとに主張してみただけのこと。もしそれが何か「プライバシーの暴露」みたいに見えるのだとしたら、それは単に「きっこの日記を読んだことがない」というだけの話なんじゃないかな、なんて思う今日この頃、皆さんほんとに「きっこ」には興味津々なんですね(笑)

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「きっこの日記」は日本版「ドラッジ・レポート」なのか?

 昨年の構造計算偽装疑惑で「裏ネタ」を暴露したとして一躍脚光を浴びたのが、「きっこの日記」の「きっこ」さんである。

 自分はあまりこの疑惑に関心を持っていなかったが、「きっこ」という人物について、「実はジャーナリストが書いている」とか「あんなものはジャーナリズムじゃない」といった議論が展開していることを知り、そこで「きっこ」という人物に興味を抱くようになった。

 で、いろいろ調べはじめて最初に思ったのが、「きっこの日記」は「ドラッジ・レポート」と対比して論じるとおもしろそうだ、ということだった。

 だが、待てよ。「ドラッジ・レポート」については『ウェブログ超入門!』でも少し触れたけれども、日本ではほとんど知られていないのではないか? 実際、「きっこ ドラッジ」で検索してもまったく検索結果が出てこないし、だれもその類似(と相違)については考えてないんじゃないだろうか。

 というわけで、きっこという人について論じる前に、マット・ドラッジという人物について紹介しておかねばならないと思ったのである。かのクリントン大統領のモニカ・ルインスキー・スキャンダルを最初にすっぱ抜いたウェブサイトとその運営者について……。

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ウェブの二つの文化圏の衝突【後編】ネガティブリンクと批判する側・される側の論理

 前編「無断リンク禁止問題にみるリンクする側・される側の論理」では、このネット上には大きく分けて二つの文化圏があり、ネットの特性に根ざした原住民型「リンクフリー文化圏」と、一般社会のルールに基づいた移民型「リンク許可文化圏」が存在していることを指摘した。そして、「無断リンク禁止問題」はその二つの文化圏の衝突(カルチャーショック)であり、解決は困難だろうという希望のない結論であった。

 後編では、もう一つ、似ているが別の現象である「ネガティブリンク問題」について扱う。これは単純な作法だけではなく、「悪意」を含む・感じ取るという厄介な問題も含まれているので、項目を分けることにした。

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ウェブの二つの文化圏の衝突【前編】無断リンク禁止問題にみるリンクする側・される側の論理

 いったい10年前から何回この話題はループしたら気が済むねん、という勢いで論争が繰り返されているのが、「無断リンク禁止」と「ネガティブリンクへの対応」の問題である。

 ここ数日、はてなブックマークで急に話題になっているのが、「日本一わかりやすいとまでは言えない「URL晒しがダメな理由」」というページで、このページ自体は2004年秋のものである。

 ブログでは外部ページへの参照が活発で、さらにトラックバック機能までついているため、従来の「ホームページ」よりも自由にリンクが張られる傾向にある。そんななか、「儀礼的無関心」問題に始まり、最近の「はてなブックマーク暴言問題」に至るまで、特に「否定的リンク」「観察的リンク」の是非が問われてきた。

 この辺の問題について、「リンクする側・される側」「批判する側・される側」の関係でとらえてみると整理できるんじゃないかと思って図を作ってみたのが今回のエントリーである。

 前編は「無断リンク」問題、後編は「ネガティブリンク」問題を扱う。

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戦略思考の本質を探る二冊――しかし戦略思考を超える必要もある

 書きそびれていた書評を今年の締めくくりに。

 今回は、二冊の「戦略」に関する本についての書評である。

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「ハリケーン・カトリーナは日本のヤクザの仕業」説のアメリカ天気キャスターはサイトを書き換えていた

 時機を逸した話題だが、9月、「ハリケーン・カトリーナは日本のヤクザが旧ソ連から購入した気象兵器によって作られたものだ」と主張している天気キャスターがいると報じられた。その名はスコット・スティーブンス。その後、テレビ局から退社したとも報道された。

 実は9月に彼のサイトを見つけ、翻訳しようと思ってメールを送っていたのだが、その直後にウェブページが書き換えられていた。なんと、彼はこっそりウェブページから「日本のヤクザ」が犯人という説を削除し、「内部犯行」つまり犯人はアメリカ人の中にいると書き換えていたのである。

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ブログの「次」はこれが来る。DWS(デーサイ)=データベース→サイト化ツールの時代

 ブログはすでにウェブサービスに欠かせない基礎的ツールとなった。数年前のマイホームページブーム時代には「だれでも全世界に向けて情報発信できる」というのが売り文句だったが、HTMLとFTPを覚えないといけなかった。今、ブログブーム時代には、ブラウザで表示させ、文字を入力して投稿できる人なら誰でも簡単にブログを作れる。そして、ネット初心者が「ブログ始めました」と言う時代になった。

 私は今、その次を見ている。それは、日記型だけでなく、ありとあらゆるスタイルのウェブページが、ブログのようにブラウザから構築できるツールの時代だ。知人にはことあるごとに「こういうツールを作れば、次の時代のウェブで羽振りを効かせられるぜ」と煽っているのだが、実力と余裕が伴わないみたいだし、ほかにも同じようなことを考えている人は多いようなので、公開してしまうことにした。だれか作ってください。

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成功哲学の「原典」、すべてのエッセンスを盛り込んだ『お金持ちになる科学』

お金持ちになる科学
お金持ちになる科学

ウォレス・D・ワトルズ著, 松永英明 訳 ぜんにち出版

 ナポレオン・ヒルやカーネギーもこの本から学んだという成功哲学の原典『お金持ちになる科学』(The Science of Getting Rich)の完全翻訳本が出ました。すでに「成功本」に通じている人は、そこに書かれている技術のほとんどを知っているかもしれません。というのも、現代の成功本の重要なエッセンスはすでにこの100年前の本書にすべて書かれてしまっているからです。

 そして、他の成功本に書かれていない要素としては、「なぜ」思考が現実化するのか、といった宇宙観まで盛り込まれています。この宇宙観を受け入れるかどうかは別にして、成功本を実践して活用する人にとって、本書は必読の一冊です。

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政党はネットやブログを活かせるか?――前原誠司代表と「民主党 ブロガーと前原代表との懇談会」レポート2

 10/31の民主党とのブロガー懇談会の中で、ブログやインターネットを民主党はどう活用すべきなのか、という話が出た。この部分については、「tracker's burrow:民主党ブロガー懇談会:ネットと政治に関して-先端vsド素人」に先行してしっかりとまとめられている(もちろん[R30]: 民主党ブロガー懇談会速記録にも概要は含まれている)。

 こちらでは、ブログ・インターネットと政党の戦略に関する内容の部分を、音声データから起こしてみたい。参加者自身に訂正していただきたい部分もあるが、現場の雰囲気はかなり伝わるのではないかと思う。

 そして、私自身の興味としては、このやりとりの中で「ブログとは何なのか」「ブログはどう使うべきなのか」という、ブログのメディア特性が浮き彫りになってきたように思われた。今回は、ブログ・ネット戦略関連の内容にしぼってまとめてみよう。

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ジェームズ・アレンの決定版『幸福に通じるひそやかな道』

「原因と結果の法則」で有名なジェームズ・アレンの人生論の決定版『幸福に通じるひそやかな道』の翻訳が発売されます。アレンの3大名著にも数えられ、分量的にも内容的にもアレン最大・最高の一冊。語りかけるような口調で、わかりやすく、アレンの思想の全体像をつかめます。

幸福に通じるひそやかな道

 目次・訳者あとがき・その他詳細⇒幸福に通じるひそやかな道 : ジェームズ・アレン・ネット

 以下、翻訳の裏話など。

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