「AKB48」と一致するもの

音楽業界に辞めてもらいたい、いくつかの売り方

ダウンロード違法化などの問題で音楽産業・音楽業界のあり方が逆に問われる状況になっているが、今回は個人的に「こういう売り方はやめてほしい」と常々思っていることをいくつか挙げてみたい。これは、周辺的にではあるがアーティストの公式ファンクラブに関わった経験とそのとき観察したことに基づいての思いである。特にここ10年足らずの「CDが売れなくなってきた」時代においてレコード会社としてはやむなく選んだ戦略について、それがまたファンを離れさせる原因にもなっていると感じている。

以下、特に大手レコード会社の方向性としてよく見られるものである。もちろん、「いい音楽をリスナーに届けたい」という思いはすべての業界人に共通しているだろう。ただ、マネタイズの方法に難があるということは伝えたい。

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【書評】鈴木妄想『新大久保とK-POP』★★★★★

鈴木妄想著『新大久保とK-POP』(毎日コミュニケーションズ/マイコミ新書)を編集部から献本いただいた。非常に興味深い内容で、最後まで一気に読み切った。

本書はタイトルどおりK-POPから入って、新しいタイプのコリアンタウン化している新大久保を題材に扱っている。私自身がライフワーク的なテーマとして関わっている「アジアンポップス」と「場所論」と「多文化共生」が存分に盛り込まれていることもあって、まさにこういう本を待っていましたという内容である。

ここ数日の「フジテレビ韓流ゴリ押し」問題とも絡み合うという意味ではタイムリーとも言えるが、それ以上に新大久保・K-POPを論ずるときに欠かせない一冊として長く参照されることになるはずである。ちょうど森川嘉一郎『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』がアキバ論で必須の文献となっているように。

以下、自分の興味に引き寄せての感想である。

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日本市場へ売り込むK-POP&韓流、売り込まないC-POP&華流

「フジテレビの韓流推し」が話題になっているが、逆の視点から見てみたい。それは「売り込む側の論理」である。

わたしは以前から中華圏(台湾・香港・大陸)の音楽、いわゆるC-POPのファンである。日本でも知名度の高いビビアン・スーも好きだが、GLAYとも共演した実力派ロックバンド五月天(MAYDAY)、女性ロック歌手としては日本含むアジア全域のトップクラスと断じたい張惠妹(Amei、音楽劇トゥーランドット主演)、トップアイドルユニットとしては台湾のS.H.Eと香港のTwins、さらに王心凌(シンディ・ワン)やガールズバンド櫻桃幫(Cherry Boom)、そして日本で活躍するalan(レッドクリフの主題歌で有名)などを聴いている。

といっても日本では、上記に挙げた中ではビビアン・スーとalan以外は知らないという人が大半だろう。だが、中華圏でこれらの名前を知らない音楽ファンはいない。日本で中華圏の歌手の名前が出てくるとしたら、テレサ・テンと欧陽菲菲と王菲くらいで、崔健やケリー・チャンまで知っている人はかなり詳しい部類に入ってしまう。韓流に対して「華流」という言葉も一応あるのだが、ファン以外には通じないのが現状だ。

一方でK-POP・韓流は「多すぎる」と非難されるほどメディア展開が進んでいる。CとKの違いは何か。それは、日本市場を市場と見ているかどうかということである。

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【書評】『グループアイドル進化論』:アイドル語りを誘発する本

マイコミ新書編集部より献本いただいていた『グループアイドル進化論――「アイドル戦国時代」がやってきた!』を何度か読み返している。「現場系」すなわちイベントに積極的に通うファンの立場からの視点として興味深い。ただ、私の思うところとはちょっと違うところもあるので、そのあたり含めて書評としてみたい。

グループアイドル進化論 ~「アイドル戦国時代」がやってきた!~ (マイコミ新書)
「グループアイドル進化論 ~「アイドル戦国時代」がやってきた!~ (マイコミ新書)」
 [新書]
 著者:岡島 紳士,岡田 康宏
 出版:毎日コミュニケーションズ
 発売日:2011-01-25
 by ええもん屋.com

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第十一回文学フリマ「エ-35」ことのは(@kotono8)出品リスト #bunfree

三菱東京UFJ銀行 12月5日日曜日に京急蒲田・大田区産業プラザPiOで開催される第十一回文学フリマに出展します。ブース・サークル名は(小展示ホール)エ-35「ことのは(@kotono8)」です。

 新刊は『事物起源探究 第2号』特集「日本」の起源、A2サイズ「三菱東京UFJ銀行に合流した全銀行系統図年表」。ほかバックナンバーも。電子書籍は既刊ですが『軍艦島上陸ツアー参加記録2009』改訂版、『アジアの光』電書版を販売。買いすぎても大丈夫な「ゲニウス・ロキ手提げ紙袋」は今回も販売!

 また、『.review 002』には論考2本掲載(「アーティストのプロモーション戦略論2――女子十二楽坊はなぜ失速したか」「オタク系聖地巡礼のゲニウス・ロキ」)。『奇刊クリルタイ5.0』ではロングインタビューを受けています。

 さらに同ブースにて電書「冴島奈緒写真集」も販売予定。冴島奈緒さんご自身も時間限定ながらブースにて販売されるかも。他に「戦争紙芝居」「田中角栄本」も販売します。

 フリマ終了後の「文学フリマ大交流会&トークセッション」でも第一部にて登壇予定。Ustreamでも流れるようです。

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