「不謹慎」と一致するもの

震災後のデマ80件を分類整理して見えてきたパニック時の社会心理

ツイッターの「東北関東大震災に関するデマまとめ」(jishin_dema)」さんが中心となって、主にツイッター上を流れるデマ情報とそれに対する分析の収集・告知が精力的に行なわれており、多くの人が情報提供や検証に加わっている。震災発生直後から1週間程度がデマのピークではあったが、現在も新たなデマは生まれつつあり、また過去に否定されたデマが生き続けているものもある。

そのツイートをもとに@omiya_fctokyoさんがTogetter - 「「東北関東大震災に関するデマまとめ」のまとめ」を作成され、わたしも気がついたら編集に参加している。

今回、この「デマまとめのまとめ」をもとに、震災発生後約1カ月間のデマ80件をピックアップ、パターン別にまとめてみた。

※この記事は震災後1か月足らずの時点でのまとめです。同年6月に発行した冊子『東日本大震災でわたしも考えた』では震災後のデマ100件の分類整理を行なっていますのでぜひこちらもご参照ください。

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石原都知事の「花見自粛」には従うな。ひと工夫して「2011震災を乗り越えよう花見」をやろう!

石原都知事が「桜が咲いたからって一杯飲んで歓談するような状況じゃないと思いますよ。少なくとも夜間、明かりをつけての花見なんて自粛すべきだと思っております」と発言した(【東日本大震災】石原知事"花見禁止令" 戦争時の「連帯感は美しい」 - SankeiBiz(サンケイビズ)asahi.com(朝日新聞社):首都圏、花見宴会自粛...一方で「東北の酒飲んで支援」も - 社会)。都知事は「同胞の痛みを分かち合うことで初めて連帯感ができてくる」「戦争の時はみんな自分を抑え、こらえた。戦には敗れたが、あの時の日本人の連帯感は美しい」と述べたという。

だが、私は「経済を回せ」と言われている今だからこそ、花見をすべきだと思う。みんながしょんぼりするような連帯感など、この状況でかえって害悪だ。

もちろん、都内の仮設トイレや警察官が被災地に出払っているという状況はある。その状況を踏まえた上で、今の状況にふさわしい花見の仕方だってあるはずではないか。「不謹慎だから自粛して連帯しろ」というような気持ち悪い都知事命令にはあえて逆らって、「がんばろう日本」を配慮ある花見で盛り上げ、東北産品の売り上げにも貢献することを呼びかけたい。以下、私の考える「2011震災を乗り越えよう花見」の提案である。

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アフラックのアヒル声芸人のシャレになっていないアメリカンジョーク

アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)のCMのアヒルの声を担当していたコメディアン、ギルバート・ゴットフリード(Gilbert Gottfried)が、大震災に関して「不謹慎」なツイートをツイッターでつぶやいていたことから解雇されたという。

日本でもお馴染みアフラック社のCMでマスコットのアヒルの声優を務めていたコメディアン、ギルバート・ゴットフリードが、今回の東日本大震災に関するジョークをtwitterに投稿し、それが原因で同社に解雇された。

ゴットフリードは震災後に自身のtwitter上で12のツイートを投稿。それらは被災者および日本在住者の感情を無視もしくは逆撫でするような悪質なものばかりだった。

イベントなどを自粛しないことや企業CMが流れることを「不謹慎」と批判して止めさせるのは悪しき「不謹慎狩り」だが、石原慎太郎都知事の「天罰」発言や、ゴットフリートの笑えないギャグ(シャレになっていないだけでなく、ネタとしてももともとつまらない)は本質的に被災者をバカにしたものであると思う。

ただし、アフラック社はすでに国際赤十字に1億円を寄付している。あくまでも調子に乗って勘違いした一芸人の暴走と思われる。

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石原"不謹"慎太郎の「津波は天罰」という妄言を批判する

東京都知事・石原慎太郎が「津波をうまく利用して我欲を洗い落とす必要があるね。積年たまった心の垢をね。これはやっぱり天罰だと思う。被災者の方々、かわいそうですよ」と発言した。これはありとあらゆる意味で誤った発言であると思う。

石原都知事が言いたかったことを最大限好意的に推測するとしても、ここで天罰という言葉を使う必要は全くないし、完全に不適切な発言である。この失言一つだけでも辞職してしかるべき大失言だ。そして、このような言葉づかいしかできないというのでは、作家としても都知事としても不適格であるのみならず、人間としても失格である。

今日になって「石原知事は、東日本大震災に関して「天罰だ」との発言内容を撤回、被災者に陳謝」と報じられたが、そもそもこの発言の何がどのように問題だったのか、きちんと整理しておきたい。

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近代サンタクロースの生みの親はブッシュ大統領のご先祖様だった

 クリスマスシリーズ第3弾は、近代サンタクロースのもとになった「聖ニコラスの訪問記」という詩の作者が、ムーアではなくリヴィングストンだったという話をさらに突っ込んでみる。アメリカでは定着しつつあるようだが、日本では話題にもならず。大体、その詩も「赤鼻のトナカイ」ほど有名じゃないし、作者名なんかもっと有名じゃないから仕方ないかもしれない。ただ、ウェブ上では岩波新書の葛野浩昭著『サンタクロースの大旅行』(98年刊)の孫引きばかりで、現時点では間違った(あるいは古い)記述になってしまっているので、その点は正しておきたい。

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教科書に載らないアフィリエイトの起源――アダルトサイトが生みの親

 アフィリエイト、すなわち「ウェブ上で何か商品を紹介して、購入者がいれば売り上げの何パーセントかが手数料としてもらえる」という仕組みはここ数年で急激に伸びてきた分野だ。で、そうなるとこのサイト的にはその起源や歴史が知りたくなる。

 調べてみると「1996年のアマゾンが始まりだ」という話が広まっている一方で、「アマゾンが最初ではない。前からあった」という話も見られる。たとえば、「アフィリエイトの歴史-アフィリエイト・マニュアル」では「1996年に開始された米アマゾンドットコムのアソシエイトプログラムがアフィリエイトプログラムの始まりだと言われています。」と書かれている。

 そこで、アフィリエイト・マーケティングの歴史について書かれた英文記事をもとに翻訳&再構成し、日本の状況を簡単に付け加えてみた。

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