「渋谷」と一致するもの

第十三回文学フリマ参加報告と分析と入手品(【オ-01】ことのは) #bunfree

2011年11月3日に東京流通センターで開催された第十三回文学フリマ。「十周年記念」開催でもあった。会場が変わったこともあって文フリの新しい歴史の転換点となる回であったと思うが、その感想などをまとめておきたい。

まず最初に。当ブースへお立ち寄りいただいた皆さま、お買い上げくださった皆さまにお礼申し上げます。ちょっと興味を持ってもらえたというだけでも嬉しいものです。ましてや買っていただけたらなおさら。当方の冊子(新刊・既刊問わず)感想を書いていただけたらトラックバックやツイッターで教えていただければ嬉しいです。

※他の方の感想などは2011年11月3日(木祝)「第十三回文学フリマ」開催 - 文学フリマ事務局通信にトラックバックされています。

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【書評】鈴木妄想『新大久保とK-POP』★★★★★

鈴木妄想著『新大久保とK-POP』(毎日コミュニケーションズ/マイコミ新書)を編集部から献本いただいた。非常に興味深い内容で、最後まで一気に読み切った。

本書はタイトルどおりK-POPから入って、新しいタイプのコリアンタウン化している新大久保を題材に扱っている。私自身がライフワーク的なテーマとして関わっている「アジアンポップス」と「場所論」と「多文化共生」が存分に盛り込まれていることもあって、まさにこういう本を待っていましたという内容である。

ここ数日の「フジテレビ韓流ゴリ押し」問題とも絡み合うという意味ではタイムリーとも言えるが、それ以上に新大久保・K-POPを論ずるときに欠かせない一冊として長く参照されることになるはずである。ちょうど森川嘉一郎『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』がアキバ論で必須の文献となっているように。

以下、自分の興味に引き寄せての感想である。

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東日本大震災は「電気文明」と「高層緑化型都市計画」が見直される時代の始まり

少々スパンの長い話をしたい。東日本大震災は「電気文明」と「高層&緑化を主眼とした都市計画」を見直す時代のきっかけになると考えている。つまり、20世紀文明の再検討だ。

ただし、誤解してほしくないが、私が「電気文明の見直し」というとき、単純な「昔に戻れ」とか「電気を捨てろ」とか「自然との共生が云々」ということを言いたいのではない。たとえば「さすがにオール電化だと停電時に身動き取れないから代替手段が必要だよね」ということから始まって、電気でなくてもよいことも電気に頼ろうとしている今の文明を問い直すことになるのではないか、ということだ。

また、これより規模は小さいものの、「建物を高層化して空いたスペースを緑化することで防災にもなる」という建築・都市計画思想についても、災害時の根本的な脆弱性が露呈した。これは建物自体の耐震性がいくら大きくなろうとも、「高さ」自体が脆弱性となるという問題点である。

もちろん大震災でいろいろなものが見直されることになるとは思うが、現時点でわたしが特に思うことをまとめておきたい。

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第一回電書フリマ( #denf717 )で考えた電子書籍の未来つれづれ

電書フリマ会場前看板2010年7月17日、第一回電書フリマが開催され、わたしも「電書」を1冊出品した。フリマ全体での出品総数は64点、それを渋谷コラボカフェ・吉祥寺「四月」・京都白梅町の3か所で「対面販売」するという独特のシステムで、総売上点数は実に5206冊に及んだ。会場は人が入りきれないほどの大盛況で、いろいろな課題をあぶり出しつつ、今後につながる成功を収めたと思う。

先日訪れた東京国際ブックフェア/デジタルパブリッシングフェアで見聞きした内容とも絡め、今回の電書フリマで思ったことをまとめておきたい(なお、ブックフェアのレポートは電子書籍は波紋を生む「一石」となる « マガジン航[kɔː]に掲載されています。こちらも一読を)。

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第一回電書フリマ出展!『初の「軍艦島上陸ツアー」参加記録2009』

2010年7月17日土曜日に開催される「第一回電書フリマ」に、新刊本を出展します。

題して『初の「軍艦島上陸ツアー」参加記録2009――グラバー・岩崎弥太郎と近代化遺産』。昨年4月、軍艦島上陸が解禁されて初めて催行された上陸ツアーに参加したときの記録です。

単なる廃墟としてだけではなく、その背後の歴史や生活などに思いを馳せる内容となりました。現地でわたしが撮影した写真100枚超が掲載されています。

電子書籍としてはePub、PC用PDF、キンドル用PDFの3種類で読めます。価格は300円。

軍艦島ツアー参加記録表紙

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『ザ・コーヴ(The Cove)』試写会の感想:上映中止するほどの映画ではない

和歌山県太地町(たいじちょう)のイルカ漁について「告発」する映画「ザ・コーヴ(The Cove)」の試写会に行ってきた。

この映画は、右翼団体から「反日プロパガンダ映画」として抗議が相次いだことなどから、渋谷・六本木・心斎橋での公開や明治大学でのイベントなどが次々と中止に追い込まれている。そんな中、「エココロ」の試写会招待があることを知り、応募したところ、招待券が送られてきた。

結論から言えば、この映画の内容には賛同できなかった。しかし、これが「反日」だと批判したり、上映を暴力的にやめさせようというのもおかしいと思う。むしろ、そんな風に騒ぐのではなく黙殺するか、あるいは淡々と事実に基づいて反論すれば充分カウンターとなるレベルの駄作であると感じた。

以下、詳細に感想を述べる。

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東京都を廃して東京府に変える試案を作ってみた

東京府案1「東京都」と東京特別区23区の制度は、昭和18年、戦時体制下の統制強化のために作られたもので、それまでは東京府・東京市の制度だった。今、地方分権の流れの中でも東京一極集中は止まらず、東京都の人口は現在も増え続けている。

2007年には東京都副知事で作家の猪瀬直樹氏が「東京DC特区」構想を発表したが、これは不十分なものであるとして反対の声が大きい。一方で、23区の中には「特別区」よりも「政令指定都市」として独自の政策を行ないたいという声も上がっている。

そこで、東京都を廃して東京府とし、極めて限られた範囲の政府直轄地を除いて、区を統合して政令指定都市を生み出すアイデアを試みに作ってみた。

あくまでもお遊びではあるが、地方分権が叫ばれている今、その中心にある東京「都」を真っ先にバラしてみるという発想を提案してみたい。

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下北沢再開発問題についてもう一度まとめてみる(ゼロ年代の都市計画)

前回のブログ記事「小田急線下北沢駅の新駅舎案が猛反発される理由[絵文録ことのは]2009/10/03」は、新駅舎案が出たことをきっかけに、以前から考えていたことなどをまとめてみたものだったが、ブックマークやコメントでいろいろと見えてくるものもあった。一方で、下北沢再開発問題について、いろいろと誤解もあるようなので、その辺も含めてもう一度まとめてみたいと思う。

そこそこ長文でもあるため、流し読みでそのあたりを誤読している人も多いので、再度まとめておく。また、いろいろと曲解や暴論や感情論も多いので、正しておく必要があろう。なお、長文を読みたくない方は本文最後の結論をお読みください。

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小田急線下北沢駅の新駅舎案が猛反発される理由

小田急線下北沢駅の新駅舎の外観デザイン(イメージ)案が出たが、これについて、「下北沢南口商店街の白髪爺さん吉田くによしのブログ」が「平成 28年度 (7年後) 完成の駅 09.10.01, 07:47」記事で歓迎意見を表明したところ、そのコメント欄で多くの人たちから「こんなもののどこが下北沢にふさわしいのか」と猛反発されている。私自身もこのデザインには納得しない。ここまでして下北沢を滅ぼしたいのか。

下北沢駅舎計画1

リリー・フランキー氏をはじめとして、下北沢の文化や町並を愛する人たちが、下北沢再開発に反対の意見を表明している。そこには、住人も、住人以外も含まれる。しかし、今、下北沢で何が起こっているのか、なぜこのデザインがこんなに反発を受けるのか、その経緯について簡単にまとめてみる。

※続編として下北沢再開発問題についてもう一度まとめてみる(ゼロ年代の都市計画)[絵文録ことのは]2009/10/04を書きました。こちらもご参照を。

※あまりにも誤読が多すぎるので追記しておくが、小田急線複々線化についての反対ではない

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ミログ総選挙仕様を試してみた

学生ベンチャーの立ち上げたライフブログSNS「ミログ(milog)」の方から、「選挙特別仕様なので見てみて」というお誘いがあったので(本当はもっとかっちりした文面でした)、見に行ってみた。

使ってみた感想などをまとめておく。合わせて「日本の政治をおもしろくする会」についても記す。milog

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