「物語」と一致するもの

第十五回文学フリマ【エ-39】『近代日本医学界抗争史』の危険な中身など #bunfree

どっち派!?近代日本医学界抗争史2012年11月18日(日)に東京流通センター(第二展示場)で開催される第十五回文学フリマにて、書き下ろし冊子『近代日本医学界抗争史』を頒布します。現役医師のほとんどが知らない、近代日本医学界の対立構造に関する初の通史。

このほか、小説など寄稿しています。

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「今年の漢字」の「絆」の原義は「束縛」「しがらみ」

2011年12月12日、日本漢字能力検定協会は恒例の「今年の漢字」を発表した。今年の漢字は「絆」だという。同協会の公式サイトの解説によれば、それは人と人との絆、チームワークとしての絆など、非常に美しく好ましいものとして扱われている。

しかし、「絆」という漢字、「きずな」という和語の原義を調べてみると「動物をしばる綱」であり、「束縛するもの」というネガティブなイメージの言葉である。それがいつから美しく優れた美徳として扱われるようになったかはよくわからないが、原義で解釈するとこれも今年の世相に合っているように思われる。

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「災害ユートピア」と「震災ナショナリズム」

「災害時にも沈着冷静で礼儀正しい日本人」――それは実は、全世界の被災地で普遍的に見られる現象だった。

6月12日の文学フリマに合わせて作った個人誌『東日本大震災でわたしも考えた』では、ブログに掲載した記事をさらに拡張・加筆修正を加えただけでなく、いくつかの書き下ろしも入っている。その一つが『「災害ユートピア」と「震災ナショナリズム』」という文章である。

ここでは、その前半部分をそのまま掲載する(一部囲み記事や図版は省略)。

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京大入試を知恵袋で訊いた受験生の手口をプロファイルする

京大をはじめとする入試大学の問題を試験時間中に「Yahoo!知恵袋」に投稿して回答を募っていた事件について、京都大学は被害届を提出すると報じられた。約20年前に2回目の受験でやっと京大に入学できた自分としては、こういうことをするのが結局は自分自身のためにならないことを自覚してほしいと思う。

今回は犯人と手口を推理してみる。私の推理としては、共犯がいる。いくら何でも、会場で問題をサイトに投稿するような不審なことをしていれば、試験監督以外の一般受験者からも発見されるはずだ。

したがって、受験者が「超小型カメラなどの手段で撮影した試験問題を外部へ送信」し、それを協力者(家族の可能性もある)が入力してaicezukiのidでYahoo!知恵袋に投稿(入力はPCの可能性もある)、その回答を何らかの手段で受験者に伝えたと考える。

試験会場にて携帯で知恵袋を見るのはリスクが高いので、メールで送信したかもしれない。だが、そういうものを見ること自体がリスクだ。イヤホンも無理。となると、憶測をたくましくすれば、モールス信号を振動で伝える手段などを使って、外部にはほぼわからない状態で回答を得たのかもしれないとも考えられる。いずれにしても、会場で携帯を使っていたとは言い切れない。

そして、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトの「回答の精度」についても最後に述べる。ネット丸写しの誤答によって犯人はすぐ割り出されるだろう。

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2010年電子書籍「元年」を振り返って考える「これからの電子書籍に必要なこと」

思い返せば私がKindle 2を初めて手にしたのがおよそ1年前、昨年のクリスマスであった。それから約一年、自分でも電子書籍を作ってみたり、売ってみたり、さらにKindle 3の衝撃を受けたりする中で感じたことがいくつかある。

本格的な電子書籍の大きなうねりが起こった今年を振り返って、これからの電子書籍に必要だと私が考えることを書いてみたい。

論旨のポイントは「電子書籍でレイアウトを無視してはいけない」「電子書籍はデバイスの特性を考える必要がある」「Kindleのように電子書籍デバイス単体で本が買えることが必要不可欠」である。

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第十一回文学フリマ参加記録

2010年12月5日に開催された第十一回文学フリマ参加記録。いろいろ次につなげる反省点もあり、非常に有意義な機会だった。

事前の報告は第十一回文学フリマ「エ-35」ことのは(@kotono8)出品リストを参照のこと。他の参加者の感想等は2010年12月5日(日)「第十一回文学フリマ」開催 - 文学フリマ事務局通信のトラックバック欄参照。

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GIGAZINEの人材募集で考える「働く側の意識」と「求められる人材」のズレ

オンラインニュースサイト「GIGAZINE(ギガジン)」で、【求人募集】GIGAZINEのために働いてくれる記者・編集を募集します - GIGAZINEという記事が掲載された。これはいろいろと議論を呼びそうなエントリーではある。

読みようによっては、GIGAZINEは「GIGAZINEのためにプライベートもすべて投げ出すような人材でないと雇えない」と言っているようにも思えるし、それは「やりがいの搾取」的なとんでもない会社であるようにも見える。しかし、編集長が訴えているのはそうではないように思える。

決して変なことを言っているわけではない。しかし、この書きぶりはまずいと思うので、その点を以下指摘してみる。

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汎用機器iPadは正直「イマイチ」――読書専門機器キンドルとの対比、電子書籍のレイアウト

iPadが発売されて、電子書籍の未来に注目が集まっている。

しかし、私自身は断然キンドル派である。何でもできる汎用機(だが電話はできない)iPadより、読書専門機器であることを貫こうというキンドルに好感を持っている。「大は小を兼ねるで、機能の多い方がよい」という意見があることも知っているが、特定の目的のために最適化された機器の使い勝手のよさも捨てがたい。

ポメラ・キンドル・ガラケー派のユーザーである私が、今電子書籍について考えていることを少し書いてみたい。ここには「電子書籍はレイアウトが重要」という主張も含まれる。

※この記事は多少出遅れた感はあるものの、BLOGOSのテーマ「iPad発売と、出版の今後」について書いたものである。

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第十回文学フリマ参加報告(U-12「ことのは(@kotono8)」 #bunfree )

2010年5月23日に開催された第十回文学フリマの事前~事後までのレポートです。今回初参加の方で、前回参加時の記録が役に立ったと報告してくださった方もいるので、「文フリではそんなに売れてない方の(ロングテール側の)一サークル」の記録としてお読みいただければと思います。ちなみに出店は今回で3回目。

なお、今回作成したキンドル対応PDF電子書籍についての詳細レポートは次エントリーにて予定しています。

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Amazon Kindle(アマゾン・キンドル):「反射光の電子ブック」という革命的に新しいメディア

Amazon Kindle(アマゾン・キンドル)をプレゼントされた。

これは、人類の読書史において画期的な意味を持つメディアではないかと思う(正確に言えば、キンドルだけではなく、E Inkを使った電子ブック機器である)。つまり、粘土板や青銅器などに刻んだ文字→紙媒体(手書き→印刷)→ブラウン管/液晶と変化してきた文字媒体の歴史の中で、「反射光の電子ブック」という存在は非常に大きな意味を持つ。

iPhoneやPC版のキンドルにはあまり画期的な意味はない。それは従来のブラウン管/液晶画面上での読書体験である。E Inkを使ったキンドルこそ、画期的な意味を持つ新しいメディアなのだ。 kindle

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