硫化水素自殺2008年6月

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硫化水素自殺事例年表。2008年6月分。

2008年6月

6月1日
  • 午前8時10分ごろ、那須塩原市高林の県道沿いの駐車場で「車の中で人が死んでいるようだ。ガス臭いにおいがする」と110番。市内に住む30代の男性が車内で硫化水素を発生させて死亡。自宅から自殺をほのめかす遺書。
6月2日
  • 午後7時ごろ、熊本市平田の平田2丁目公園で「トイレから異臭がする」と通報。個室トイレに「硫化水素発生中」の張り紙があり、中で女性(22)が死亡。
6月3日
  • 午前0時35分ごろ、福岡県北九州市八幡西区大浦1のワンルームマンションの住人が「卵の腐ったにおいがする」と近くの交番に通報。このマンションの305号室のドアに「硫化水素発生中」と張り紙があり、男子大学生(21)が死亡。
  • 午前7時50分ごろ、長野県飯田市上村の市道脇の空き地で「『硫化水素危険』と書かれた車がある」と通報。車内に愛知県豊川市の男性(25)が死亡。
  • 午前10時半ごろ、広島市安佐北区三入南2の民家で、男性(25)が倒れて死亡。
6月4日
  • 午前4時50分ごろ、金沢市疋田2の2階建てアパート「ロータス」の201号室で、玄関ドアに「危険 毒ガス発生中」と書いた張り紙があり、異臭がするのを別の住人が気付き110番。この部屋の借り主の男性(27)を遺体で発見。男性は無職で1人暮らしだった。
  • 午後3時半ごろ、秋田市新屋砂奴寄の自動車運転練習場跡地で、路面に黒いスプレーで書かれた「ガス発生中」という文字と1人用のテントがあるのを通りがかった男性が見つけた。テントの中で若い男性が死亡。身元不明。
6月5日
  • 午前7時半ごろ、釧路市昭和のパークゴルフ場の駐車場にとまっていた車の中で男性が死亡。車の窓ガラスには「硫化水素発生中です」という張り紙。死亡した男性は30歳代位で、運転席の足元にあった洗面器から、硫化水素の成分が検出された。
  • 午前9時15分ごろ、室戸市吉良川町の道の駅「キラメッセ室戸」の駐車場で、停車中の軽乗用車の後部座席で男性が死んでいるのを同駅の女性従業員が見つけ、110番。エアコンの吹き出し口4カ所がガムテープで目張りされていた。死後数日が経過していた。高知大農学部4年の男子学生(21)、香川県丸亀市出身。
  • 午後4時半ごろ、明石市魚住町西岡の集合住宅2階で、会社員の男性(22)が自室の浴室で死亡。部屋には「毒ガス発生中」と書かれた紙があり、硫黄臭がした。家族は男性と連絡がとれないため部屋を訪ねた。
6月6日
  • 午前2時45分ごろ、新潟県長岡市浦瀬町の山中(通称=榎峠)に張られたキャンプ用テントの中で男女3人が死んでいるのを、通報を受け捜索中の長岡署員が見つけた。テントは内側から目張り。死亡した男性の1人が友人に自殺をほのめかすメールを送っていた。神奈川県の男性(20)、長野県の男性(33)、東京都の女性(21)。テントの外側には「毒ガス発生」と書いた紙が張られ、3人は中でコの字形にあおむけの状態で倒れていた。6日未明、死亡した神奈川県の男性の友人の携帯電話に「メールを見てるころには、この絶望の世界にはいないと思う」という内容のメールが届き、県警に通報。メールには現場までの足取りなども記されていた。電子メールには、自殺について「流行に乗っちゃった」「山奥だからたどり着かないと思うけど、来たら消防を呼ばないと、君も道連れになっちゃう」「楽しかったよ」などと記されていた。
  • 午前3時20分ごろ、千葉県成田市駒井野の「さくらの山公園」の駐車場で、巡回中の成田署員がテールランプが点灯したままの不審な軽自動車を発見。運転席に男性が倒れており、既に死亡。市川市の会社員(24)。
  • 午後6時ごろ、甲府市徳行3の2階建てアパート(約20戸)の一室で、20代の男性が倒れているのを管理会社の社員が発見し、110番。男性はすでに死亡。部屋の借り主かどうかは分かっていない。
  • 午後8時10分ごろ、金沢市西念2の民家で「異臭がする」と119番通報。民家浴室で40歳くらいの男性が死亡。妹と妹の長男、近くの住民女性の計3人が体調不良を訴えて病院に搬送。
  • 午後8時45分ごろ、千葉市若葉区高品町のホテルの浴室内で、男女が倒れているのを男性従業員が発見、110番。男女は死亡。浴室は内側からガムテープで目張りしてあり、室内に遺書のようなメモがあった。いずれも40歳前後。5日午後4時ごろにチェックインした。
6月8日
  • 【「巻き添え」立件方針】硫化水素による自殺が相次ぐことを受け、警察庁は、発生した有毒ガスで第三者に重い中毒症状などの危害を及ぼした場合、自殺者を容疑者死亡のまま重過失傷害容疑などで書類送検するよう全国の警察に促す方針を固めた。警察庁では巻き添え被害者の被害感情を考慮するとともに、硫化水素自殺は他者を中毒に巻き込む危険な自殺手段であることを社会に認知させる必要があると判断した。
6月9日
  • 午前9時20分ごろ、仙台市太白区向山4丁目のマンション駐車場で、男性が乗用車の運転席で死亡。車のダッシュボードには「有毒ガスが発生しています」などと書かれた紙が、車外に向けて置かれていた。
6月10日
  • 午前7時40分ごろ、埼玉県飯能市矢颪の月決め駐車場で、止まっていたワゴン車から硫黄臭がするのに市内の会社員女性(49)が気付き、119番した。車内後部座席で、女性の長男の会社員男性(25)が死亡。
  • 【指名手配容疑者が自殺】午前9時15分ごろ、大阪市城東区鴫野西のマンション3階で硫化水素が発生し、捜索に入った京都府警捜査員ら12人が病院搬送された。死亡した男は、兵庫県警から強盗致傷、窃盗両容疑で指名手配中の職業不詳の容疑者(38)だった。容疑者は2004年1月、裁判所職員を装い、「悪質工事業者に代金を返還させるのに、新たに口座を作る」と偽って兵庫県南あわじ市の高齢女性から預かった1000万円を盗んで逃走。同5月には、洲本市の高齢男性を押し倒して軽傷を負わせ約345万円を奪ったとして、同7月に指名手配されていた。約3年前から偽名で、今回の現場になったマンションで女性(27)と同居していた。女性は「容疑者は『暴力団に追われており、見つかったら自殺する』と言って洗剤を購入していた」と話している。
  • 午後3時40分ごろ、静岡市葵区研屋町の3階建て店舗兼住宅に住む男性から「卵の腐ったようなにおいがして、風呂場の入り口に『毒ガス発生』という張り紙がある」と110番通報。3階の風呂場で男性の兄(36)が硫化水素ガスを発生させて死亡。
  • 午後8時45分ごろ、広島県尾道市因島重井町の因島運動公園駐車場で、硫化水素の発生を知らせる張り紙が付けられた乗用車内で、兵庫県明石市の大学生の男性(22)が死亡。
6月12日
  • 午前5時ごろ、石川県金沢市竪町の民家駐車場で、「息子が車内で倒れている」と家族から119番通報。市内に住む46歳の無職の男性が死亡。
6月13日
  • 【脅迫】威力業務妨害の疑いで、仙台市青葉区に住む無職の女(40)を逮捕。午前6時半と7時の2回、仙台市泉区内のショッピングセンターに携帯電話で電話し「脅迫だ。メモを取れ」「(店で)硫化水素を作って人パタパタ死ぬよ」などと脅迫、店の業務を妨害した。
  • 13日午前10時15分ごろ、京都市山科区大宅山田町の山中に張られたテントに硫化水素発生中との張り紙があり、中で男性が倒れていた。男性は6月初めに死亡したと見られる。20~40歳くらい。
6月14日
  • 午後9時10分ごろ、岡山市泉田のホテルの従業員から「客室から異臭がする」と110番通報。浴室で男性が着衣のまま倒れて死亡しており、室内に「硫化水素発生中」と書かれた紙があった。岡山市内の無職男性(23)。13日夜に1人でチェックインしていた。
6月16日
  • 午前9時55分ごろ、富士河口湖町富士ケ嶺の農道脇に停車中の乗用車内で、男女2人が死亡しているのを近所の人が見つけ、富士吉田署へ通報した。川崎市内の男性(27)と札幌市内の女性(30)とみられる。女性は友人に「サイトで知り合った人と死にます」とメールを送っており、2人は携帯電話の自殺サイトで知り合った可能性がある。
  • 午後8時15分ごろ、堺市堺区向陵西町のマンションに住む男性(25)と「連絡がとれない」と、男性の上司から110番通報。浴室内で男女2人が死亡。この部屋に住む男性と、知人の女性。浴室の入り口には「危険だから巻き添えにならないようにしてください」という紙がはられていた。
6月17日
  • 午前6時半ごろ、新潟県長岡市上除町の民家で、中学3年の女子生徒(14)が2階自室で倒れているのを母親が見つけ、119番した。女子生徒は既に死亡。室内にあてたメモが残されていた。
  • 午前7時20分ごろ、山形県寒河江市東新山の物置小屋で、男性(37)が死亡。小屋に置かれたバケツから硫化水素とみられるガス。
  • 午前11時29分ごろ、佐賀市久保田町の嘉瀬川河川敷の軽乗用車の中で男性が死亡。車内に液体のようなものが入ったバケツとプラスチックケース。福岡県春日市の会社員(27)。車内からは、仕事上の悩みをつづった遺書。
  • 午後4時40分ごろ、佐久市協和の林道で、通行人が「危険、近寄るな」などと書かれた張り紙のある軽乗用車を発見、通報。車内で長野市、建設従業員の男性(26)が死亡。
6月18日
  • 午後7時20分ごろ、愛知県江南市藤が丘3丁目の江南団地44棟の一室で帰宅した会社員の女性が、脱衣場に「有毒ガス発生中」と書かれた張り紙があるのを見つけた。風呂場の浴槽で18歳の息子が死亡。
6月19日
  • 午前5時25分ごろ、高知県室戸市室戸岬町の県道・室戸スカイライン沿いの室戸岬展望台駐車場に止まっていた軽乗用車の中で、女性が頭からビニール袋をかぶって倒れているのを通行人が発見、110番通報。車内にはトイレ用洗剤など。
  • 午後6時10分ごろ、大分県別府市の一戸建て住宅に住む女性(59)から「息子が2階自室で死んでいる」と110番通報。硫化水素臭が充満し、男性(28)が死亡。トイレ用洗剤と農薬を混ぜ合わせたポリ袋があり、「ガス充満中」との張り紙。
6月21日
  • 午後0時25分ごろ、富士吉田市上吉田の山林に張られたテント内で、男性が死亡。テント内に硫化水素を発生させたとみられる液体の入った洗面器が置かれていた。東京都板橋区に住む男性(43)。
6月24日
  • 午前3時15分ごろ、東京都渋谷区本町のマンションの1室で、1人暮らしの20代男性が浴室内で倒れているのを、友人の通報で駆けつけた警視庁代々木署員らが発見。浴室のドアには「開けたら死ぬ」との張り紙があり、硫化水素を発生させる薬品が見つかった。男性は同日未明、茨城県に住む友人の携帯電話に「疲れたので自殺する」とメールを送信。友人が110番した。
  • 午前8時前近く、福島県矢吹町の阿武隈高原道路の高架橋下に停まっていた車の中で女性が死亡。北九州市の35歳の女性で、車はレンタカー。
  • 午後3時50分ごろ、千葉県市川市南行徳1のマンション(5階建て、24室)を訪れた人から、「異臭がする」と110番通報。5階に住む会社員の男性(23)がトイレで死亡。トイレのドアに「硫化水素発生中」と書かれた張り紙、遺体のそばに遺書。
  • 午後4時5分ごろ、大阪市住吉区長居1の5階建てマンション「長居パークハイツ18」の家主が、1階に住むトラック運転手の男性(47)の玄関に「硫化水素発生中」と書かれた張り紙を見つけ、119番通報。浴室の浴槽内で座った状態で死亡。浴室内にはトイレ洗浄剤と石灰溶合剤が入ったバケツ。
  • 午後8時すぎ、栃木県佐野市大橋町のアパート2階に住む会社員の男性(44)が、自宅の浴室で死亡。浴室内に薬品と遺書のようなメモ。別居中の妻が男性の部屋を訪れ、「硫黄のようなにおいがする」と110番した。
6月25日
  • 【心中で殺人容疑】午前5時45分ごろ、大阪府東大阪市東豊浦町の山中から「2人で自殺しようとした。相手がどうなったかわからない」と119番通報。車の中で男性が死亡。現場にいた奈良市左京1丁目の無職の女(31)が「(男性が)確実に死ねるよう、外から目張りした」と説明したため、夜、女を殺人容疑で逮捕した。 知人の大阪府豊中市の会社員の男性(31)から「一緒に死のう」と誘われ、車内で洗剤などを使って硫化水素を発生させて自殺を図ったが、苦しくなり1人で脱出。その後、外からテープで目張りし、男性を殺した。「途中で助かると後遺症が残るので、目張りをした」と供述。目張りで車内を密閉したことが殺害行為にあたると判断。
6月27日
  • 午前11時半過ぎ、静岡県浜松市東区和田町のアパート1階に住む31歳の女性から「自殺する。混ぜる、混ぜる」という電話が警察にあり、息が絶え絶えになっていった。女性はトイレで死亡。トイレのドアには「毒ガス発生中。開けるな」という手書きのメモ。
6月28日
  • 午後2時ごろ、滋賀県大津市石山外畑町の通称宇治川ラインの路肩に停車していた乗用車の中で若い男性が倒れていると通行人から警察に通報。大津市在住の30歳の男性。車の中には薬品を使って硫化水素を発生させた痕跡、硫化水素を発生させた旨のメモ。
6月29日
  • 午後3時20分ごろ、静岡県裾野市須山の市営温泉施設「ヘルシーパーク裾野」の駐車場入り口近くの空き地で、「駐車中の車内で男性が倒れている」と館長から110番通報。運転席で市内の男性会社員(37)が死亡。窓ガラスに「硫化水素発生中、開けないで下さい」と張り紙。車内にトイレ用洗剤など空き容器数本を発見。
6月30日
  • 午前6時半ごろ、八幡浜市の民家風呂場で、住人の男性会社員(25)が死亡しているのを家族が見つけ、119番通報。
  • 午後1時40分ごろ、静岡県富士市岩本の岩本山公園付近の林道で、車内で人が倒れていると110番通報。軽自動車内で、硫化水素を発生させて同市内の無職男性(28)が死亡。張り紙はなかった。車内からトイレ用洗剤などの容器。
  • 午後2時ごろ、岐阜県北方町高屋白木の民家に住む男性から「今から硫化水素を発生させて死ぬ」と110番通報があった。浴室で硫化水素を発生させて17歳の無職男性が死亡。家の中から就職の悩みを書いた男性のものとみられるメモが見つかった。
  • 午後5時前、葛飾区東小岩のマンションの風呂場で29歳の主婦の女性が倒れているのを、異臭がしたため様子を見にいった女性の義理の母親(61)が発見。風呂場には硫化水素が発生。女性は死亡。様子を見にいった義理の母親と女性の生後3ヶ月の長女が硫化水素を吸い込み、病院に搬送されましたが、命に別条はない。部屋からは「迷惑をかけてごめんなさい」と書かれた家族宛の遺書。
  • 午後7時ごろ、群馬県みどり市笠懸町鹿の民家の庭先で、ワゴン車の助手席の窓ガラスに「毒ガス発生、扉を開くな」と張り紙があるのを通りがかった女性が見つけ、近隣女性を通じて110番。車内でこの家に住む高校2年の女子生徒(16)が死亡。密室状態のワゴン車の後部座席を後ろに倒し、うつぶせで倒れていた。車の後部にはトイレ用洗剤などで硫化水素を発生させたとみられる液体の入ったビニール袋と、大学ノート1枚分の紙に「死んだほうがいい」などの文言を含む長文で、将来を悲観する内容の手書きのメモがあった。道路側に面した助手席の窓の内側には、「毒ガス発生 扉を開くな/高濃度の硫化水素が充満しています/この場から離れて警察・消防に通報」などと書かれた張り紙。ネットの情報を参考にしたとみられる。