サイトを楽に作るためのウェブログツール

 MovableTypeはもともとウェブログ用に作られたツールだが、「ブラウザ上からサイトを構築するツール」としても応用範囲が広い。このサイトでも女子十二楽坊資料館はMTで制作しているが、全然ウェブログになっていない。そこから非常に興味深い現象が現われた。この辺の話を少々。

2003年12月26日04:19| 記事内容分類:Movable Type, ブログ/ウェブログ| by 松永英明
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◆ブラウザからサイトを作ってしまいたい!

 ウェブサイト作成に関わっている人にはいろんなタイプがいるだろう。ツールをいじることそのものが好きな技術系の人たち、デザインの一環としてサイトを作る人たち、そして私も含めて、文章を載せるためのメディア(伝達手段)としてとらえている人たち。それぞれにどこに興味を持つかは違ってくるだろう。

 私は以前から、「ブラウザから記事を投稿するだけで簡単に整理され、リンクもちゃんと整うようなツールがあれば」と思っていた。そのために掲示板や日記スクリプトを改造してみたり、a-columnなどを試してみたりもした(改造はできても一から構築する技能はないレベルである)。そして、今年、サイトを立ち上げるようになって、いろいろ検討した結果、tDiaryか、MovableTypeか、それともblosxomか、という選択肢が残った(このときは他の人にいじられることを想定していなかったので、wikiは候補に含めていなかった)。tDiaryは「ただただし」さん作成の国産日記スクリプト、MTとblosxomは舶来ブログツールである。

 もっとも、選択肢は絞られてしまった。当初借りようとしていたサーバーではrubyが使えなかったのでtDiaryは設置できず。blosxomは、シンプルであるが、自分の好みに合わせてカスタマイズしようと思うと、一からプログラミングするくらいの技能が必要。残るはMovableTypeだけだったというわけである。

 MovableTypeは、個々の記事を独立したページにできること、また、カテゴリー分けが得意であることから、通常のサイト構築にも応用できるのではないかと考えた。そこで、日付要素をほとんど取っ払って作ってみたのが「はじめてのウェブログ」と「女子十二楽坊資料館」である。だから、これはブログツールで作ったが、ブログではない。

 そんなわけでMTは非常に使い勝手のいいツールであることがわかったわけだが(まあ、ある意味邪道ではある)、しかし、私の理想とするツールはまだ現われていない。自分で作る技能がないからだれか作ってくれないかな、と思っているわけだが、それは「ディレクトリ構造を何層にも深く構築し、そのファイル間のつながりをきちんとリンク化できる静的生成CMSツール」である(もしかしたらあるのかもしれないが、ご教示いただきたい。あ、blosxomは難しいし、静的生成すると機能が極端に制限されるのでパス)。

 そんな重いツールはローカルでインストールして使えって? まあそれもごもっともなのだけどね。

※Artifactの加野瀬さんから、HL-Site Managerというのがあると教えていただきました。

◆女子十二楽坊資料館の奇妙な展開

 さて、こうしてできた両サイトだが、「はじめてのウェブログ」は話題そのものがウェブログだからいいとして、女子十二楽坊資料館の方に奇妙な展開が生まれてきた。こちらは、ブログとかCMSだとか、そんな用語には全然縁のない人たちが中心的な訪問者となる。    そういう人たちには、もちろん、RSSだのトラックバックだのは意味をなさない。しかし、「すべてのページにコメントを投稿できる」というところは非常に反響を呼んだ。例えば女子十二楽坊のメンバーや周辺の人たち一人ひとりに1ページずつ割いて情報を載せているわけだが、そのメンバー一人ひとりに対してコメントがドドドドドとついていくわけである。

 こうして1つのページにコメントが20~30以上付くようになると、どうなるか。これらのページはもはや「掲示板」にしか見えなくなるわけである。今や、女子十二楽坊の各「エントリー」は、「エントリー」でもなければ「ページ」でもなく、「スレッド」と呼ばれてしまっている(笑)。

 日本では掲示板と思われている「スラッシュドット」だが、英米圏ではあれば「グループブログ」のなかに含まれている。ブログツールで作ったサイトが自然に掲示板化する流れを経験して、非常におもしろく感じたことであった。個人運営の掲示板と、個人運営のブログ。それは管理人がどれくらい出しゃばっているかという違いにすぎないようにも思えてくる。

 ブログとは、日記的要素もあり(だが日記よりは他のサイトとの関連性が高い)、掲示板的要素もあり(だが通常の掲示板よりは運営者の存在が非常に大きい)、ニュースサイト的要素もあり(だが独自コメントの比率がやや高いかもしれない)、そしてテキストサイト的要素もあり(だがそこまで長文が続くわけでもない)……もちろんみんなひっくるめて「ウェブロ」(@山田BBS)でいいわけだけど。

 以下、次の掲示板に関する話に続く。

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2003年12月26日04:19| 記事内容分類:Movable Type, ブログ/ウェブログ| by 松永英明
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先日貴サイトをBLOG入門のビデオ教材に使わせていただくことをお願いした者です(その後おかげさまで制作順調です)。
なるほどと思いながら読ませていただきました。MTをMTじゃないように使う技と発想がすばらしいと思いました。

私はxoopsを使っていますが、デフォルトの状態でしか使っていませんが、けっこういろいろ出来るのではないかと思っています。あとPHP-Nukeなんていうのもありますが、あれはどうなんでしょうか。
http://exoops.chipmunk.gr.jp/phpnuke/

xoopsにはけっこう使えるモジュールがあってWikiや簡易BLOGなども使ったことがありあます。モジュールを突っ込むだけですぐに使えるのと、カスタマイズもしやすい方だと思います。
http://jp.xoops.org/

そうですね、MTのIndividual Archiveは、Blogなんて単語を知らない訪問者にとっては、単なる掲示板にしか見えないんでしょう。
MTはGoogleなどで上位に表示されやすく、そういったユーザーが訪れやすくもなっていますし。
事実うちでも、バレーボール選手個人を取り上げたEntryには、「応援してます!」とかいう選手へのメッセージや、「この選手のメアド教えて」とかいう勘違いなコメントが投稿され、対処に困ったりしてます。

たまたま偶然、このサイトを訪れました。
私、某バンドのニュースサイトを開いています。
最近ブログというもの特にコメント機能に興味を覚え、これを利用したサイトを構築できないかと試行錯誤しております。
その点十二楽房のサイトは非常に参考になりました。ブログを使った実例でもありますし。
またじっくりのぞいて勉強させてもらいます。

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