【絵文録ことのは.】HOME|過去ログ表紙 > [電網市場] > 教科書に載らないアフィリエイトの起源――アダルトサイトが生みの親
≫ 次:メルマガとブログの融合に失敗した「melma! blog」追悼
≪ 前: xbloggers――ブログを共通項にした異業種交流会 11月26日開催
アフィリエイト、すなわち「ウェブ上で何か商品を紹介して、購入者がいれば売り上げの何パーセントかが手数料としてもらえる」という仕組みはここ数年で急激に伸びてきた分野だ。で、そうなるとこのサイト的にはその起源や歴史が知りたくなる。
調べてみると「1996年のアマゾンが始まりだ」という話が広まっている一方で、「アマゾンが最初ではない。前からあった」という話も見られる。たとえば、「アフィリエイトの歴史-アフィリエイト・マニュアル」では「1996年に開始された米アマゾンドットコムのアソシエイトプログラムがアフィリエイトプログラムの始まりだと言われています。」と書かれている。
そこで、アフィリエイト・マーケティングの歴史について書かれた英文記事をもとに翻訳&再構成し、日本の状況を簡単に付け加えてみた。
アフィリエイト・マーケティングの起源については、有名な都市伝説がある。それはこういうものだ……。
「1996年7月、アマゾンドットコムはインターネット上で最初のアフィリエイト・プログラムを始めた」
伝説によれば、アマゾンCEOで創設者のジェフ・ベゾスは、あるカクテルパーティーで一人の女性と雑談しているとき、ウェブサイト上で離婚についての本を売りたいという話を聞いた。その会話の後、ベゾスはこの案について熟考し、その女性がサイトからアマゾンへとリンクして本の売り上げの手数料を受け取れるようにしようと考えた。これが、アマゾンドットコム・アソシエイトプログラムパートナーが「初めてウェブ上に」作られたきっかけだったのだ。
しかし、ベゾスの主張にはいくつかの問題がある。ダニエル・グレイ著『ネット上のアソシエイトとアフィリエイトの完全ガイド』によれば、1996年7月以前にプログラムを実施している多くのサイトがあった。そして、これも主流サイトにおいてのみである。実は、アマゾンが採用する以前に、アフィリエイトマーケティングの考え方に手を出していた多くのアダルトサイトがあったのだ。
インターネットの大きな秘密とは、主流部分で使われている最善(最悪)のマーケティング概念の多くがアダルトサイトで始まったということである。
ReveNews.com代表でアフィリエイト連合の理事会メンバーであるブライアン・クラークはこう述べている。
「わたしはアダルト業界のファンであって――決してその製品の消費者ではないわけだが――オンライン・ビジネスモデルにおける発明のどれほど多くがこの業界で最初に始まったかということについては深く敬意を表したい。しかし、その生みの親については沈黙されたり、そういう話題について話されることもなかったりする。
だが、アフィリエイトプログラムだけではないから、心配しなくていい。ストリーミング・ビデオ、ペイパービュー番組、強制的クリック変換、共同公開などの先端技術もそうなのだから」
Forrester研究所のマーク・ハーディーもこの意見に同意する。
「この業界を見るならば――不謹慎な内容についての道徳的な判断は脇に置いておくとすると――仕事を守るために団結し、業界をまたがって利益をもたらし、先端技術を導入する業界としての驚くべき事例であることがわかる。他のいろいろなところに応用できるものがたくさんあると思う」
マーケティングの人たちと、アダルト業界人の意見が一致するのは、コスト・パー・クリック(CPC=クリック型課金)プログラムを伴うアフィリエイト・マーケティングを最初、あるいは少なくとも初期に発明したのがCybereroticaだったということだ。
CyberFoxesのジョン・ディスタジオによれば、アダルトサイトはもはやどこもCPCプログラムを使っていない。1996年からアフィリエイト・プログラムを運営しているCyberFoxesは「コスト・パー・クリック」モデルから始めたのだが、ごまかし率があまりにも高いので、現在では「コスト・パー・アクイジション(一顧客を獲得ごとに広告料金)」モデルを採用している。追跡と支払いのためにCC Billを使う現在のプログラムでは、一人のアフィリエイターは、50%の契約料と、毎月の定期購読契約更新ごとの50%を手に入れている。
2000年2月、アマゾンドットコムはアフィリエイト・プログラムに不可欠な内容について、特許(6029141)を認められたと発表した。特許出願書は1997年6月に提出され、それはほとんどのアフィリエイト・プログラムよりも古いが、それより古いプログラムもあった。
アダルトサイト以外だけでもこういったものがある。
それ以外にもいくつかある。「ジェフ・ベゾスが業界のために貢献したことを賞賛するが、彼が新しく始めたものは何もない」と語るのは、Epageのマーケティング副部長ブラッド・ウォーラーだ。
「ベゾスは考えを普及させたけれども、後から来た者だった――約2年くらい。この問題については相当の文書がある。たとえば、ジェイソン・オリム&マシュー・オリムがCDNow創設について書いた本の中には、1994年には非公式のプログラムを持っていたという記述もある」
Proflowers.comの現在のマーケティング副部長クリス・デオンは、1996年以来、オンライン・バックアップ・システム(@Backup、後のSkyDesk)を販売するインターネット新会社にいたとき、アフィリエイト・マーケティングの初歩的な問題に直面した。
デオンによれば、「初期のアフィリエイト・マーケティングの問題は、追跡システムを構築することだった。我々は最終的に自前のものを作った。最初はスプレッドシートを使い、それから完全にシステムを発展させた。このシステムを向上させ、最近、それをバリュークリックに販売した。最初のころ、我々は同じ子とをしているいくつかの会社と出会った……。AlexaやLaunch.comがあった」
アフィリエイト・ソリューション・プロバイダーの正式な誕生は、1996年、リンクシェアとBe Freeということになる。Commission Junctionは1998年に始まって、これがトップ3ということになっている。
アフィリエイト・プログラムのリンク集は昨年、少しばかりふくれあがった。約50のリンク集がアフィリエイト界にアクセスを向けようとしているが、その始まりはRefer-it.comである。
ジェームズ・マルキアノによれば、Refer-it.comを創設したのは1997年10月で、自分のサイト TheSquare.comのための利益を生み出すアフィリエイトプログラムのための集積所が見つからなかったのが動機だ。評価と詳細つきのアフィリエイト・プログラム検索エンジンが必要なのだと考えた。
1998年1月、アラン・ガーダインは1ページのアソシエイトプログラムリンク集を始めた。すべての主要検索エンジンでアフィリエイト・プログラムのリンク集を見つけようとしたのだが、一つも見つからず、そこで自分の独自版を作り始めたのだった。その1ページのサイトは、1998年2月、正式にAssociatePrograms.comとなった。2-Tier、Associate-it、CashPile.com、ReveNews.comなどの重要なサイトが1998年後半に始まった。
表示回数に応じてのバナー広告や、クリック課金はこれ以前にもあったが、ここでは狭義のアフィリエイトを中心に集めてみた(AdSenseのみ例外とする)
(注:ここは網羅的なものではありませんが、古くて重要なものがあれば随時追加します。ブックマークのid:terazzoさん中国興業情報ありがとうございます!)
【関連記事】転向者――インターネットでの「金儲け」はいつから受け入れられるようになったか [絵文録ことのは]2005/05/11
【参考にしたサイト】
【絵文録ことのは.】HOME|過去ログ表紙 > [電網市場] > 教科書に載らないアフィリエイトの起源――アダルトサイトが生みの親
≫ 次:メルマガとブログの融合に失敗した「melma! blog」追悼
≪ 前: xbloggers――ブログを共通項にした異業種交流会 11月26日開催
コメントとトラックバック
[No.1] トラックバック:「教科書に載らないアフィリエイトの起源――アダルトサイトが生みの親」(pêle-mêle)[2005年11月12日 05:14]
http://kotonoha.main.jp/2005/11/12history-affiliate.html つい最近、はじめてアフィリエイト関係の書...……[全文を読む][No.2] トラックバック:「12月はアフィリエイト・SEO関連本の出版ラッシュ」(観測気球)[2005年11月15日 02:54]
「rickdom」の人と「ことのは」の人の共著によるアフィリエイト本をはじめ、SEOやアクセスアップ関連の本がいろいろ出るようです。この時期に出されても、...……[全文を読む][No.3] トラックバック:「アフェリエイトって 何?」(しあわせのあほいとり)[2005年12月 1日 15:31]
アフェリエイトってナニ?……[全文を読む]このエントリー登録状況一覧
旧URL★
はてなブックマーク ★MM/Memo
新URL★
はてなブックマーク ★MM/Memo
トラックバック(参照元逆リンク)用URL
この記事へトラックバックする場合は、このトラックバック用URLを、あなたのウェブログ等の投稿ページの「トラックバック先のURL」欄に入れて更新してください。
トラックバックが重複しても削除依頼コメントは不要です。見つけ次第適当に消します。
こちらの記事へのリンクのないトラックバックは受け付けていません。無関係な記事からのトラックバック、宣伝のみのspamトラックバックは削除することがあります。
記事内容と関係のないコメントは削除します。
コメントならびにトラックバックについては、「管理人がこのブログには必要ないと判断した」というだけの理由で断りなく削除することがあります。
コメント(ご意見・ご感想)を投稿する