アルファブロガーアワード2008 ブログ記事大賞に推薦

アルファブロガー・アワード2008:ブログ記事大賞が始まっている。

第5回目のアルファブロガー・アワードは、例年とは趣向を変えて、ブログの中の1つの記事に投票していただく「アルファブロガー・アワード2008:ブログ記事大賞」でお送りします。

2008年に書かれたブログ記事のうち、最も「感心した」「笑った」「泣いた」「勉強になった」「考えさせられた」など、印象に残ったものを1~3本選んで、推薦してください。

というわけで、2008年はあまりブログを意識して読んでいなかったのだが、とりあえず候補を挙げてみたい。

2009年1月 8日18:12| 記事内容分類:ウェブ社会| by 松永英明
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候補の前に、アルファブロガーという言葉について

ネットの一部では猛烈に毛嫌いされたり、逆に侮蔑語として使われることもある「アルファブロガー」という言葉だが、それは、一部の人たちによって「ある認定機構によって勝手に選ばれた一部の特別扱いブロガーたちの内輪受けで持ち上げ合い」みたいな印象がプロパガンダされていることにも理由があるだろう。

しかし、もともとのアルファブロガーという言葉は、ネット世論・ネットのトレンドを生み出すアルファブロガー [絵文録ことのは.]2004/12/23でも紹介したとおり、

 あるブロガーが、ブログ界(ブロゴスフィア)における興味深い話題や興味深い人物を取り上げると、それは無名の状態から一気にブログ界のメジャーな話題に躍り出る。そのような大きな影響力を持った少数のブロガーをアルファブロガーと呼んでいるようである。

ということになる(ちなみに、この意味合いでアルファブロガーという言葉を紹介したのは、ニューズウィークである)。したがって、誰かが認定しようとしまいとアルファな影響を持ったブロガーは多数いるだろうし、「アルファブロガー」という肩書きだけあって影響力がなければそれは単に看板だけの話となる。

であるから、アルファブロガーアワードといった「アルファブロガー」という言葉を冠する賞があってもいいとは思うが、それによって受賞した人やブログに(賛否ともに)こだわりすぎるのはどうかと思う。

ブログ記事単位だったら「ブロガー」アワードじゃないんじゃない?

さて、今回の「アルファブロガー・アワード2008:ブログ記事大賞」であるが、「アルファブロガー・アワード」というブランド名であるから仕方ないとはいえ、「記事大賞」において「ブロガー」のアワードという名称はいかがなものであろうか。

という点で考えてみると、「サイト」単位と「記事」単位の情報の流れ、アルファミームの発見 [絵文録ことのは.]2005/06/01で書いたことを読み返してみたくなる。

 たとえば「ブロガー」という言葉は「サイト」的発想である。書き手に注目するのはまさにサイト単位での見方である。「あの人が書いているから読む」というのは(有名人ブロガーにしろ、アルファギークにしろ、何にしろ)「サイト」レベルの読み方である。

 一方、トラックバックやリンクやコメントでつながった一つのテーマについての記事群をたどっていくのが「記事」レベルの読み方である。特に「同じ話題の記事をたどりやすい」という性質がブログでは従来よりも強化されている。

という分析を行なった上で、わたしは「アルファミーム」という言葉を造語した。

 そこで、「ブログ界の出来事」や栗先生やしばさんが「今、ブログ界ではこういう話題が盛り上がってるよ!みんなも早く乗っからないと!」みたいに書いている「盛り上がってる話題」を、アルファブロガーに合わせて「アルファミーム」と呼んでみたい。

 「アルファミーム」は、誰が言い出したということは(あまり)関係ない。「記事のテーマとしての魅力を持ち、さらに多くの人が言及したくなる話題」をアルファミームの定義としておこう。最近で言えば「ブログの終焉論」とか「実名・匿名」議論などがそれに該当するだろう。もちろん、アルファブロガーはアルファミームを生み出したり、ブログ界から発掘してきて紹介する役目を果たすこともあるが、記事レベルから見れば、アルファミームにアルファブロガー「も」飛びついた、という場合だってあるだろう。

だとすれば、アルファブロガー・アワードで「ブログ記事」単位でのピックアップを行なうならば、それは「秀逸な記事」だけではなく、「ブログ界の話題を生み出した記事」も掘り起こせるといいのではないかと思う(秀逸な記事が話題になるとは限らない。逆に秀逸ではない記事が話題を巻き起こすこともある)。場合によっては「釣り」エントリーもアルファミームを生み出すことがあるだろう。

2008年「印象に残ったブログ記事」

というような考察とはまるで関係なく、2008年「印象に残ったブログ記事」をピックアップしてみたい。

その1:ネットイナゴの生態を暴いた図解。

騒動そのものについては、

あたりの報道を参照のこと。「ろくさん」によるWebLab.otaの記事では、この騒動がどういう展開を示したかについて、5枚の図によって解説している。

この図解は、今回の騒動を題材としているものの、一般的にネット上で起こる騒動・ネットイナゴの性質と経緯についてよくまとめられたものだと思う。しかも、時系列順に5枚の図に分割したのも秀逸である。ネット上で人がどのように振る舞うのかという「ネット社会心理学」の研究事例として取り上げてよいと思う。

その2:「08憲章」ならびにそれに関する一連の「日々是チナヲチ」の記事。

2008年12月10日、中国のネットで「08憲章」(零八宪章)という文章が発表された。

これは、天安門事件以来の大規模な「中国民主化運動」の流れである。この文章に署名するという大胆かつ勇気ある中国人が現時点で数千人にのぼっているが、それでもこの「憲章」で中国共産党の現体制が一気に崩壊するような事態にはならないだろう(中国でのデモや署名は、10分の1くらいにしてやっと日本での感覚になる。7000名の署名というのは、日本だと700人くらいの人たちが署名したくらいの影響力しかない)。とはいえ、これが中国民主化運動の展開の中で表面化したものであることを考えると、決して無視できない文書であると思う。

さて、アルファブロガー・アワードでは日本のブログ限定とは書かれていないが、暗黙のうちに「日本のアワード」ということになっていると思う。そこで、わたしはこの「08憲章」について真っ先にまとめ、さらに「発起人にごく近い筋にインタビュー」を敢行した「日々是チナヲチ」の一連の「08憲章」関連記事を推薦したいと思う。

なお、記事を推薦するというのは、これが資料として見たときに非常によいまとめであるという意味合いであり、ブログ主「御家人」さんの意見や「御家人」さんのブログに書かれた他の内容について、わたしが必ずしも賛同しているというわけではないということには留意していただきたい。

上記インタビューは中国語で『開放』紙にも掲載されたようである。こういう、当事者(または近い筋)への直接インタビューはすばらしい行動力であると思う。

なお、この「08憲章」については、あらためて自分で全訳してみようと思っている。

その3:ボーガスニュースから。

このブログの記事については、説明するだけ野暮なのでノーコメントで。

番外:しょこたん☆ぶろぐ かみやまさん

このエントリー以降、しょこたんのマネージャーで、まんざらでもない表情が得意なかみやまめぐみさんの24歳誕生日記念の写メが続きます。

つーか、しょこたん☆ぶろぐの更新のたびに携帯にデコメで届くサービスにも登録してあるのだが、最近さすがに読み切れなくなってきた。

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2009年1月 8日18:12| 記事内容分類:ウェブ社会| by 松永英明
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はじめまして。「日々是チナヲチ。」というブログをやっております御家人と申します。

このたびは「アルファブロガーアワード2008 ブログ記事大賞」に当ブログのエントリーを御推薦して頂き、誠にありがとうございました。m(__)m

御蔭様で……というより何の因果か私もよくわからないのですが、御推薦頂いたエントリーが「記事大賞」である12本の中に入ることとなりました。

私は「絵文録ことのは」さんからTBを頂くまでは、そういう企画があることもアルファブロガーという言葉も知らなかったので、ただただ呆然とするばかりです。

ともあれ、私にとっては一期を飾る良い思い出となりました。改めて御礼申し上げます。

私は愚昧ゆえ賞を頂いたことで何かが進化する、ということはまずあり得ないのですが、今後とも宜しく御願い申し上げます。

最後になりましたが、貴ブログの益々の御発展を祈念申し上げております。m(__)m

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