徳保さんからのコメントに答える

趣味のWebデザイン」の徳保隆夫さんのところで、最近の記事3点についての記事が公開されている。コメントとトラックバックができないので、まとめてこちらからコメントしたい。

2004年10月28日02:28| 記事内容分類:ウェブ社会| by 松永英明
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 簡単に答えて済むものから順に。

地震

阪神大震災の活断層と今回の活断層は、距離が離れすぎていて、関連ないものと推測されている

 それはそのとおり。読んでいただければわかるとおり、「同じ活断層」とはまったく言っておらず、「新潟-神戸構造帯」というものがある、という点での「つながり」(つまり、あまり知られていなかった構造帯が神戸から新潟まで伸びていたという事実)を述べているわけなので(というか、活断層が同じと読み取れるとは思いもしなかった)、反論も何もありません。「タイトル煽りすぎ」と言われたらそうかもしれませんが。

海溝型(プレートの変動による地震)ではなく直下型(活断層による地震)

 というのは事実ですが、最初の引用部分で

新潟-神戸構造帯

 新潟市から信濃川沿い-琵琶湖-神戸市-淡路島を結ぶ長さ約五百キロ、幅数十キロから二百キロにわたる帯状のラインで新潟-神戸地震帯ともいう。活断層が多く大地震が頻発している。

気象庁の観測では、今回の地震の断層は北西-南東方向に圧力を受けて発生しており、ひずみ帯の力の方向と一致する。

 ちなみにひずみ帯=新潟-神戸構造帯のこと。したがって、「断層による地震だから構造帯は関係ない」という結論にはなりえないのではないかと。

spam

 ふつうの人がブログを宣伝するためのspamは非効率、だけど商売人はやるよね、CMだってそうだし、という話に広がったわけですが。

 実のところ、宣伝・広告ならびに商売のやり方には2種類の方法(あるいは2種類の人々)があると感じています。とにかく宣伝をばらまきまくって、知名度が上がれば勝ち、という考え方と、着実に信用を築きあげていく宣伝タイプ。「力わざ・物量作戦」と「地道・信用路線」の違いというか。

 乱暴に言い換えれば「岩崎弥太郎」と「渋沢栄一」の違いというか。「儲けてナンボ」なのか、「商売にも仁がなければ」の違いというか。よく「1つ売れれば利益が大きい商品」を扱いたがる人がいて(要するに利ざやが大きい)、私の発想は一つの利益は小さくてもそれが積み重なる方がいいというものであり、そこで路線が合わなかったりすることもあります。まあこれは正邪の問題と言うよりは好き嫌いに近いので、結論が出るものではないですな。

 ただ、spamメールとテレビCMを比較するのはどうでしょう。spamメールは読まれずに捨てられ、spamコメントはリンクをクリックされない。クリックされても、否定的想念を持って見られてしまう。つまり、必要な情報を与えることそのものに失敗しているわけです。一方、テレビCMは繰り返し視聴覚に情報を注ぎ込むことに成功している。小中学生なんて、テレビCMを何度か見るうちにすっかり洗脳されて、街中でCMソングを歌ってさらに宣伝活動のお先棒を担いだりもしている(笑)。そして、テレビCMってのは、無関係に流れるものと、ある程度番組を絞って打ち出しているものがあるわけで、その辺は「サイトの内容に関係ない広告」と「関係ある広告」の分類に当てはまったりするんじゃないでしょうか。まあ、テレビCMの場合は「番組を見続ける集中力が欠けるころ」に入るので、ある意味、許容されやすい構造になっているような気もします。

 ターゲットを絞るか、ひたすら広げるか、というのは別のジャンルでもある話だと思うので、それはまた追々。

ホンネ

松永さんは「儀礼的無関心」の話題の際にも動機にこだわっていたけれど、

 動機という言葉が悪ければ「本当の目的」というんですかね。

 そもそも私は純粋な善意なんてのはほとんどありえないと思ってたりするんで、ボランティア青年なんかも「“人のために何かしてやってる自分”という満足感を得るという利己的動機でしょ?」と言いつつ、まあそれはそれでいいと思ってます(ひどい言い方やな)。

 しかし、これは少なくとも他人への奉仕なり何なりが目的である限りは(つまり団体の宣伝のためにボランティアしてるんでなければ)OKだと思うわけです。しかし、今留保したように「団体の宣伝」が目的である場合、いくらやっていることがご立派であっても「何かそれやらしくない?」という感覚を覚えるのです。

 徳保さんが例に挙げている「はてな義援金窓口」はやればいいと思うし、それですでに100万円いってるというのは素晴らしいことだと思います。ただ、自分がやるとしたらせいぜい数百ポイントだろうけど、その程度で「募金した」と言うのは嫌だというか、その程度で何か善行をしたつもりになるのはいやというひねくれ根性が出てくるわけで(資金的な援助をできる立場にないというのもありますけど)。

 で、まあ自分のことはどうでもよろしくて、「本当の目的」の話ね。いや、むしろ「本当の目的」が裏にあったとしても、それを表に出すのはいやらしいというべきか。儀礼的無関心の話のときも、実際には自分のウォッチ対象を潰された遺恨を晴らすという身勝手な目的であり、特定の人物へのあてこすりにすぎなかった。それを知って「いや、目的はどうでもいい」とは思えません。そういう「本音」はむしろ隠し通してほしかったと思うわけです。

 今回のゴッゴル→地震の件でも、「既に集めたアクセスを有効活用する」はいいとして、でももう少しやりようがあったんじゃないかと思います。例えば、一つ記事を挟むだけでも印象は変わりますよね。

「すみません、新潟に住んでます。ゴッゴルどころじゃありません。次のエントリーからは地震情報集めさせてください」

 もしこんなエントリーがあったとしたならば(たとえ本当の目的はゴッゴルのランクアップ狙いだとしても、そしてそれがかいま見えたとしても)まあそれならそれでいいんじゃない?という気になったはず。

 あるいは、このサイトはそのまま「更新停止」にしておいて、「SEOコンテスト」に関係のないドメイン名のブログを新たにつくり、リンクしたとしても、徳保さんのいう「アクセスの有効活用」は可能なはずです。しかし、そこまでの配慮はなかった。そして、「ゴッゴルのために」地震を利用してさらにアクセスを集めようとしているように見える状態であったからこそ、批判に回ったわけです。

 徳保さんが挙げた例に、

売名の意図込められた寄付金だからといって

 というのがありますが、私が批判するとすれば「売名の意図を目的としてなされた寄付金」です。つまり「主客がどちらか」という問題。100かゼロか、なんていうのは私自身のポリシーにも反しますので、そういうことは言わない。しかし、主客の転倒は認めたくないわけです。だから、別に匿名にしろというわけではありません。

 例えば阪神大震災のあと、某宗教団体が救援活動をしたというグラビア本を得意気に出版していましたが、ああいうのは「なんだ、この本を作るために現地に乗り込んだのか」と思えてしまう点において、いい気はしないわけですね。そうではなくて、たとえば現地でどれだけ苦労したかという体験談をあとになってまとめた本を売ったとしましょう。少なくとも、もともと本になるなんて思ってもいなかったとします。そういう場合は私は決して批判するつもりはありません(まあ潔癖性というか、他人が利益を得るのが嫌いな人は、あいつ儲けやがってと思うのかもしれませんが)。

 だから、よく読んでいただきたいのですが、「ゴッゴルのために地震を利用」と見えるようなことをしているから批判したのであって、「地震のためにゴッゴルを利用」と見えるようになっていたならば、それこそ「うまいこと使ったなあ」で済ませたと思います(まあゴッゴルなんて使う必要がないといえばそれまでですけど)。

 ところで、先の「ゴッゴルやってたサイトがいきなり地震情報やるのか」という記事に対してゴッゴルのトラックバックを送ってきた大胆不敵な人がいるが、「お前は植木等か」の一言を贈りたいと思います。本当にページランク上げることしか考えてないのな。バカもこれだけ徹底したらアホに昇華するのかもしれまへんな。とりあえず当該トラックバックは削除せずに晒しておきます。

 ついでに上と関係なく補記しておきます。なぜ自分がゴッゴルコンテストに参加しないかというと、あまりにも創造性がないから。みんなバカみたいにゴッゴルゴッゴル書いてるだけでしょ。そこから何か有益な発想なり知識なり笑いなりが生まれるならともかく、何の芸もなく無意味な文字列ばかり。そんなのに力をそそぐヒマがあったら別のことします、というかしてますけどね。

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2004年10月28日02:28| 記事内容分類:ウェブ社会| by 松永英明
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コメント(7)

私の不手際が原因で不毛な議論になっているようで、申し訳ありません。引き続き、地震に関する情報、なんでもいいのでお願いします。
少なくとも、私の友人たちには、このブログをケータイで見ることができます。議論の前に情報をお寄せください。

私の不手際が原因で不毛な議論になっているようで、申し訳ありません。引き続き、地震に関する情報、なんでもいいのでお願いします。
少なくとも、私の友人たちには、私のブログをケータイで見ることができます。議論の前に情報をお寄せください。

新潟のサイトの件は一旦はサイトの方に同情したが、上の投稿を見てあきれ果てた。「不毛な議論になっている」とは人をバカにしている。しかも「便乗サイト管理者」と名乗ったり、タイトルを「被災地発:新潟中越地震に便乗してアクセス稼ぎするサイト(元ゴッゴル SEOコンテストからは撤退済)」にするような開き直った態度を見て、まったく応援する気がなくなった。別の投稿でここの管理人さんに謝罪しろと恫喝しているのも同一人物?呆れてものも言えない。情報くれくれとしか言えないサイトは不愉快だ。

挑発に乗ってしまったために、迷惑を掛けました。他の方の情報が充実しつつありますので、自動化させます。まだ揺れていますので、現場で頑張ります。では。

はぁ?。何が「挑発に乗ってしまった」だ?。全然反省してないじゃないか。俺は悪くないと言い張って他人のせいにして被害者面か。本当に被災地にいるのか?。疑わしい。他のまじめな地震情報サイトに迷惑だ。

便乗サイト管理者はゴッゴルをいじることはできないのにトラックバックはできたのね。

「便乗サイト」のコメント欄に
松永さんの名前を騙って
プロフィールを載せたりしてる
バカがいますが
それは放置するんですか?
個人叩きですか?
上の方の言うとおり
だれも挑発などしていないし
松永さんも修正されたことを
評価しているのだし
それとも謝罪しろという罵詈雑言は
便乗サイト管理人の本音ですか?

このブログ記事について

このページは、松永英明が2004年10月28日 02:28に書いたブログ記事です。
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