URL短縮PHPを自分のサーバーに置いてみた

メールマガジン(メルマガ)などでは、一行字数の制限がある。そのため、長いURLが掲載できないことがある。最近ではtwitterなどでも、字数制限からURL短縮が必要になる場面が多いようだ。

そこで登場するのが「URL短縮サービス」である。有名な(有名すぎて一部ではURL短縮サービスの代名詞ともされる)TinyURL.comを筆頭に、数多くの短縮サービスがある。

しかし、前々から自分のサーバーでできればよいなと思っていた。そこで、今さらではあるが、自分のサーバーにURL短縮のPHPプログラムを設置した。

2009年6月25日11:29| 記事内容分類:ウェブツール| by 松永英明
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ネットで提供されているURL短縮サービスの利点と欠点

URLを短縮させる人にとっての利点

  • 字数制限のあるところでも、長いURLを短くして貼り付けることができる。メール、メールマガジン、掲示板、twitter、等々。
  • アフィリエイトをやっている人の場合:アフィリエイトIDを削除してクリックされることを防げる。

短縮URLをクリックする人にとっての利点

  • 字数制限のあるところからでもリンクを張ってもらえる。
  • メール等で長いURLが改行されてうまくクリックできないという不安がなくなる。

※よくメール認証で「このURLをクリックしてください。もし改行されている場合はつなげてください」と書かれているものがあるが、システム側でURL短縮しておいて掲載すればよいのではなかろうか。

URLを短縮させる人にとっての欠点

  • 短縮サービスを使っているというだけであやしく見られる場合もある。
  • リンク先が変更された場合、リンク切れが起こりやすい。
  • 短縮サービスそのものが終了した場合、リンクがたどれなくなる。
  • 悪質な短縮サービスでは、利用者の接続情報などの個人情報を記録し、どのURLへのリンクを作った人がどのような人物か、ある特定の短縮URLをクリックしたのはどのような人たちか、といった情報を密かに取得している場合があるともいわれている。
  • アフィリエイトサービスによっては、有名な無料URL短縮サービスを利用した場合に成果に反映されない場合がある(インフォカートなど)。

短縮URLをクリックする人にとっての欠点

  • フィッシング、ワンクリック詐欺などでもクリックするまでわからない(事前にプレビューできるサービスもあるが、面倒なのでそんなものを使う人は慎重な少数にとどまる)。
  • 紛らわしいドメインだとフィッシング等に悪用されかねない。
  • 悪質な短縮サービスで、接続情報などの個人情報が抜かれる可能性がある。

不正利用者によって短縮URLが悪用される例は後を絶たないようだが、それを防ぐためには登録されたURLの「検閲」が必要になる。その「検閲」が必要最小限の範囲ならばよいと思うのだが、短縮URLサービスを提供するのが個人情報をかき集めるためのダミーとなっている例もあるというから恐ろしい。

セキュリティという点では、こういう問題も起こった。

「Twitterで4番目に多く使われているというURL短縮サービス」Cligsで、「200万以上のURLが改ざんされ、特定のサイトにリダイレクト」されたという。

これは最も極端な例だとは思うが、「他のサービスを経由させる」というとき、そのサービス(や開設者・運用者)が(技術的あるいは道義的に)信用できない場合には非常に怖いことになる。

それなら自分で置けばいいじゃないか

そういうことを考えると、自分が使うURLについては、自前のURL短縮プログラムを使えばいいじゃないかということになる。これなら、自分のドメインを確保し続ける限り、その短縮URLは使い続けられる。といっても、私はまだ自作する技能がないので、ネットで無料配布されているものを見つけてきた。

いろいろ見た中で、西畑一馬さんのURL短縮プログラム-WebCreativeParkが最も簡潔かつ必要最小限の機能を備えていて、非常にすばらしいと思った(URL短縮システム[to-R])。

そこで、s.kotono8.comに設置してみた。sはshortのsである。とにかく短くしたいので、サブドメインで一文字にしてみたのだ。

パスワード(と保存用ログファイル名)を変更して、ファイルを二つだけアップロードして、フォルダのパーミッションを変更するだけ。ちなみに、サーバーはhetemlである。作業を初めて5分で設置できた。

短縮してみた結果は以下の通り。単純に、短縮順の連番になっているようだが、自分のメールマガジンで掲載する分には必要充分である。3つめの圧縮率は感動的だ(いくら長くても同じことではあるのだが)。

あの番号はどこへのリンクだっけ?と迷ったら、ログファイルを見ればよい。私の場合、メルマガで使う程度だし、変な転送をしているわけでもないから、たとえそのログファイルの中身が流出しても困ることはない。

リンク先を変更したい場合も簡単だ。PHPを覚えたらこのログファイルを直接編集・一覧表示できる仕組みを作りたいと思うが、ログファイル自体はcsv形式で保存されているので、ダウンロードして書き直すという方法でも間に合う。

独自ドメインに自分用短縮URLを置くメリット

最大の目的が自分のメルマガ用であり、自分の取得ドメインのURLであるから、当然、リンク先については、自分が(ある程度の)責任をもって薦められるURLのみである、という意思表明ともなるだろう。少なくとも、悪意あるページを自分のドメインの短縮URLで紹介するなら、それは自分の評価を落とすことにしかならない。逆に言えば、私は他の人が作るURLの安全性等々について保証するだけの手間も時間もかけるつもりはないので、他の人には使わせないという選択を行なったわけである。

kotono8.comのドメインなのだから、松永が作った短縮URLだということが明々白々となる。

こういうのがあればいいのにな、と思っていた方、情報商材系アフィリエイトツールとして1万円以上の費用で設置代行とかいう広告を見て高いなと思っていた方、ぜひご参考に。

理想の「個人用URL短縮プログラム」

自分の用途としては、以下の条件を含むように改造できれば完璧だろうと思う。

  • 生成された短縮URLに任意の文字列を追加可能に。多少長くなるがURLの飛び先がわかりやすくなる。
  • 特定のサイトへのリンクの場合、固定された文字列を自動追加。たとえばhttp://www.kotono8.com/wiki/ を含むリンクならkwをつけてkw102、グーグルマップならgmをつけてgm103、アマゾンならamz104、というように。固定文字列設定は任意に編集できるようにする。
  • 生成された短縮URLの一覧表示/管理/編集画面。パスワード変更も含む。
  • インポート、エクスポート機能(まあExcelでcsvファイル作ってアップロードすればいいわけだが、バックアップやURL追加機能として)
  • 短縮URL(の数字部分)を入力すると元URLを表示(ユーザープレビュー)
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