「twitter」と一致するもの

高岡蒼甫氏も批判する不買運動――「相関図関連妄想陰謀論」の問題点

高岡蒼甫氏のツイッター発言から広まった「フジテレビの韓流ゴリ押し批判」運動が特にネットの一部などで展開している。その流れがどういうわけか、フジテレビの大手スポンサー(特に花王)の製品を買わないようにしようという動きとなり、花王不買運動が展開される事態となっている。

スポンサーだからカネは出しているのは確かだが、だからといってフジテレビのいわゆる「韓流ゴリ押し」をスポンサーが指示しているということにならないのは理の当然である。ところが、こういう出資関係や人間関係をまとめた「相関図」的なものを過剰に受け入れ、「何かつながりがあれば、そいつらは共同正犯として共謀している」というような関連妄想をたくましくする人たちがいる。それに基づく批判は、もはや陰謀論の一言で片付けられる域に達してしまうだろう。

一方で、ある意味不買運動のきっかけになったともいえる高岡蒼甫氏だが、ツイッターで「不買運動は勧めない」と明言している。「何かを脅すとか圧力をかけるとかだと何処かとやってることも変わらない」という発言もあり、これは「不買運動やってる連中は、韓流ゴリ押しの韓国側とまったく同じことをやっている」という意味となる。

たとえ仮に「意見」が正しかったとしても、やり方がまずければそれはすべてを台無しにしてしまう。「愛国無罪」は隣国なら醜悪で日本なら正しい、などということはない。どちらも醜悪でしかなく、その主張自体を傾聴する人を減らしてしまうのである。

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「災害ユートピア」と「震災ナショナリズム」

「災害時にも沈着冷静で礼儀正しい日本人」――それは実は、全世界の被災地で普遍的に見られる現象だった。

6月12日の文学フリマに合わせて作った個人誌『東日本大震災でわたしも考えた』では、ブログに掲載した記事をさらに拡張・加筆修正を加えただけでなく、いくつかの書き下ろしも入っている。その一つが『「災害ユートピア」と「震災ナショナリズム』」という文章である。

ここでは、その前半部分をそのまま掲載する(一部囲み記事や図版は省略)。

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「被曝」という言葉の誤用があまりにも自然に広まっている

「被曝(放射線にさらされること)」と「被爆(原水爆の被害を受けること)」が同音異義語だという知識は震災後広まったが、一方で「被曝」という言葉の誤用があまりにも自然に広まってしまっているようである。

被曝とは「人体に悪影響を及ぼす可能性のある物質に曝されること」である。したがって、放射線の量が多かろうと微量だろうと、とにかく放射線を浴びたら「被曝」である。ところが、どうやら「健康被害の出るような量(あるいは基準値以上の量)の放射線を浴びること」を「被曝」と考える誤用が広まっているようなのである。

最初にその実例を見たのはmixiで「子どもたちは0.3mSv/yでも被曝すると信じている人」という表現だった。いや、0.0001mSv/yでも被曝は被曝なのである。

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石原慎太郎支持者の都内分布を地図化してみた

私は常々公言しているとおり、石原慎太郎4選で心から失望した人間である。今まで一度も石原に投じたことはなく、常に石原の対立候補に投じてきた。今回の都知事選では、石原は最初に消去したものの、東国原・ワタミとも消去の対象となり、結果として石原を下ろす結果にならなかったのが悔やまれる。

もっとも、石原支持は特に年齢が高くなるにつれて「盤石」の域に達していることも実感していた。

この都知事選について、遅ればせながら「石原支持」声なき声の260万票を読み解く - 話の栞というブログ記事があることを知った。ここでは「各自治体ごとの石原票をそれぞれの総投票者数で割った数字」が一覧にされている。そこで、その数字を実際に地図で色分けしてみた。

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第十二回文学フリマ非公式スタンプラリー企画案

2011年6月12日に開催される文学フリマにて、スタンプラリー企画を実施したいと考えています。文学フリマ事務局とは関係ない独自の企画です。

ご賛同いただける場合はメールにてご連絡ください。詳細は以下のとおり。

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震災後のデマ80件を分類整理して見えてきたパニック時の社会心理

ツイッターの「東北関東大震災に関するデマまとめ」(jishin_dema)」さんが中心となって、主にツイッター上を流れるデマ情報とそれに対する分析の収集・告知が精力的に行なわれており、多くの人が情報提供や検証に加わっている。震災発生直後から1週間程度がデマのピークではあったが、現在も新たなデマは生まれつつあり、また過去に否定されたデマが生き続けているものもある。

そのツイートをもとに@omiya_fctokyoさんがTogetter - 「「東北関東大震災に関するデマまとめ」のまとめ」を作成され、わたしも気がついたら編集に参加している。

今回、この「デマまとめのまとめ」をもとに、震災発生後約1カ月間のデマ80件をピックアップ、パターン別にまとめてみた。

※この記事は震災後1か月足らずの時点でのまとめです。同年6月に発行した冊子『東日本大震災でわたしも考えた』では震災後のデマ100件の分類整理を行なっていますのでぜひこちらもご参照ください。

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震災後、「今わたしにできること」なので、「今わたしがやっていること」「これからやりたいこと」

大震災から3週間が経ち、いろいろと混乱も起こっているが、その中で自分のやれることを淡々とやることが大事だと思う。やれることをやらないのも、やれないことをやろうとして無理するのも、どちらもよろしくないだろう。

一方で、「自分には何もできない」と非力感に陥っても仕方がない。たとえ小さくても、間接的でも、何かやれることはきっとある。

自分の場合はどうなのか、本当に小さなことばかりではあるが、もしかしたら何かの参考になるかもしれないと考え、「わたしが実際にやっていること」「これからやろうと思っていること」を書いてみたいと思う。

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大震災復興への気分を変えるために「災異改元」はいかが?

ツイッターの私のTLで「災異改元をしてはどうか」という声がちらほら上がっていた。「災異改元」とは、天変地異、疫病、兵乱などの災害が起こったときに、その影響を除くために改元するものである。もちろん、現在は一世一元の制となっているので天皇の代替わり以外に改元されることはないということになっているが、歴史上、災異改元は非常に多い。

元号そのものに対する賛成・反対はさておき、元号というのが日本人の意識に与える影響は非常に大きいように思われる。また、今回の大震災がこれからの時代を大きく変えるのではないかと予感している人も多い。

歴史的には一世一元ということになってからわずか150年ばかりのことでもあるし、思い切って災異改元してみるのも、人々の気分が変わって「日本復興」の一助になるかもしれないと思う。

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福島・双葉病院「患者置き去り」報道の悪意。医師・看護師は患者を見捨てたりしていなかった(追記あり)

福島県大熊町の「双葉病院」で、医師・看護師が患者を見捨てて逃げていた、という報道がなされていたが、実際には現場の状況は大きく異なることがわかった。これは、病院関係者の家族によるツイートもあり、また後発の報道でも(見出しは悪意あるものの)内容的には「患者を置き去りにして職員だけが逃げた」というような悪評を完全に否定するものとなっている。

現地での直接取材はかなわないが、当事者のツイートなどを「Togetter - 「福島・双葉病院「患者置き去り」報道に関する情報」」にもまとめてみた。若い人なので表現が至らないところもあるようだが、その趣旨を酌んで以下、簡潔に状況をまとめてみたい。

少なくともマスメディアは名誉回復を全力で行なうべきだと思う。

※最終更新2011/3/20

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アフラックのアヒル声芸人のシャレになっていないアメリカンジョーク

アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)のCMのアヒルの声を担当していたコメディアン、ギルバート・ゴットフリード(Gilbert Gottfried)が、大震災に関して「不謹慎」なツイートをツイッターでつぶやいていたことから解雇されたという。

日本でもお馴染みアフラック社のCMでマスコットのアヒルの声優を務めていたコメディアン、ギルバート・ゴットフリードが、今回の東日本大震災に関するジョークをtwitterに投稿し、それが原因で同社に解雇された。

ゴットフリードは震災後に自身のtwitter上で12のツイートを投稿。それらは被災者および日本在住者の感情を無視もしくは逆撫でするような悪質なものばかりだった。

イベントなどを自粛しないことや企業CMが流れることを「不謹慎」と批判して止めさせるのは悪しき「不謹慎狩り」だが、石原慎太郎都知事の「天罰」発言や、ゴットフリートの笑えないギャグ(シャレになっていないだけでなく、ネタとしてももともとつまらない)は本質的に被災者をバカにしたものであると思う。

ただし、アフラック社はすでに国際赤十字に1億円を寄付している。あくまでも調子に乗って勘違いした一芸人の暴走と思われる。

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