《松永英明のゲニウス・ロキ探索――「場所の記憶」「都市の歴史」を歩く、考える 》はまぐまぐで発行されているメールマガジンです。

No.052:レイライン、太陽の道、神社配置のまぼろし

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……この類の話、つまり「地図上で、重要な神社などが直線上に乗っている」という話はよく見られます。そして、この「神社配置」から逆に意味を読み取る人たちもいます。

こういった話は面白いのですが、いろいろ調べてみるとこじつけであることが大半のように思われます。私はこのように返信しました。

「申し訳ないですが、基本的に神社配置を直線で結んで云々はほとんどすべてがトンデモです。風水にも、伝統的日本宗教(神仏習合なので仏教神道含め)にも、直線上に引いたライン上に何かを乗せるという発想は全くありません。

宮元健次氏あたりもこのレイライン型のことを言ってますが、根拠のない後付の議論です。

そもそも、伊能忠敬以前の時代に、「メルカトル図法で描かれた地図上で引いた直線上に位置するよう、数百キロ以上の距離を隔てて建築物を配置する」ということが可能であったか、あるいはそのような測量が行なわれていたのかということを考えれば歴然としています。

「太陽の道」(伊勢神宮に関連する東西線)も、実際にはかなり「幅の広い線」の範囲に含まれるものを一直線と主張しているもので、まあ要するにこじつけです。

地図上に線を引いて幾何学模様を描いてるのは基本的にトンデモということで。加門七海含む。……

  • 大石寺と東照宮
  • レイラインという発想
  • 日本の「太陽の道」
  • レイライン仮説の弱点

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