「小説」と一致するもの
今年「ことのは」経由で売れた本・音楽
2008年も残りわずかとなりましたので、今年一年、当サイト経由でAmazonで売れた商品のうち、複数以上売れたもの(つまり当サイトの読者の人気商品)を、ジャンル別にご紹介します。
今年前半はサイト更新を休止していたためにほとんど放置状態でしたが、それでも少しは売れていたようで、ありがたいことです。
なお、当サイトでは紹介していないにもかかわらず、紹介リンクからAmazonに飛び、そこで検索して購入されたものも数に含まれますのでご了承を。
「崖の上のポニョ」のプロットは大国主神話だ
今年見に行った映画の一つとして「崖の上のポニョ」がある。そろそろ多少ネタバレ的な話題を書いてもいいかと思うので、「崖の上のポニョ」についての神話学的解釈を書いてみたいと思う。
結論から言えば、「崖の上のポニョ」のストーリーは、「異界の者との結婚を果たし、異界(あちら側の世界)の者を人間の世界(こちら側の世界)に連れてくる」という流れになっている。つまり、日本神話の大国主(オオクニヌシ)と須勢理毘売(スセリビメ)の物語のモチーフが描かれているのである。
まあ、そもそもこういう「解釈」自体が不粋なものであるというのは承知の上で、つらつらと書かせていただきたい。
現代中国語の中の日本語「外来語」問題
産経新聞で、「現代の中国語で、近代の西洋の言葉を翻訳したことばの多くが日本での訳語を採用したものだ」という記事が載った。
相変わらずの産経論調ではあるが、ここで述べられていることは事実である。
さて、ここで参照されている資料が王彬彬氏による『現代漢語中的日語“外来語”問題(现代汉语中的日语“外来语”问题)』という文章である。これはわたしも数年前に見ていて、非常に興味深いので訳しかけたことがあったが、結構長文なのでくじけていた。現在に至るも、全文の完全な翻訳は見あたらないので(一部訳されていないものならあったが)、今回、全文の完全訳に挑戦した。それが完成したので、こちらで公開する。
『恋空』とあゆの関係。(『ケータイ小説的。』の感想)
速水健朗さん(【A面】犬にかぶらせろ!/【B面】犬にかぶらせろ!)の著書『ケータイ小説的。――"再ヤンキー化"時代の少女たち』を読んだ。いろいろと示唆的な内容が多くて面白かったので、感想を書く。
文章で稼ぐ人間が、無償のブログも書く理由
萌え理論Blogのid:sirouto2さんが、ここのところ、プロのライターとして書きつつ、無償のブロガーとしても執筆することについていろいろと考察している。それに対して、ケータイ小説評論家・速水健朗(id:gotanda6)さんが応えている。いずれも、ブロガーでもあるライターとしてのわたしとしては、共感できる内容が書かれている。
このあたりで、「有償の表現と無償の表現」とか「表現したいことと商品価値の軋轢」みたいなものも含めて考察してみたいと思う。
(本当に)試験に出るブログ・絵文録ことのは
報告が遅れましたが、当ブログの記事が、2006年度の県立長崎シーボルト大学ならびに2007年度の金城学園大学の入試問題に採用されました。
自分の知る限りでは、「試験に出るブログ」は寡聞にして他に知りませんので、ブログ初の快挙ではないかと思います。
特に情報関係学科への進学を考えていらっしゃる受験生の皆さん、絵文録ことのはを読んで試験に備えましょう(宣伝)。
極私的百科「閾ペディアことのは」のための「ことのは十進分類法」
ふと思いついて、自分のための極私的百科「閾ペディアことのは」を作ってみた、という話は前回の続き。これはWikiPedia(ウィキペディア)と同じく「MediaWiki」というWikiツールを使っている。そのため、見かけというか操作などはほとんど同じ。ただ、自分の好みの記事をガンガン登録できるという仕組みである。
ブログだとある程度その時点で固まった内容であることが多いが、ウィキならいつでも編集可能。そういう意味で両方あれば便利である。
ところで、MediaWikiが使いやすい理由として、カテゴリ分けが非常に柔軟に使えることが挙げられる。あとでいくらでも変更できるし、どれだけ深い階層でも何とかなる。この点、一応カテゴリ階層化もできるが、その分タイトルがどんどん長くなってしまうPukiWikiなどよりずっと使いやすい。つまり、カテゴリによる整理をしようと思ったら(知る限り、現状)MediaWikiが最適ということである。
ところが、このカテゴリ分けをどうするかでふと悩んだ。ウィキペディアの分類はあまり整理されていない。そこでいろいろと考えてみたのだった。
織田信長暗殺に「黒幕」はいなかった――トンデモ番組「バチカンに眠る織田信長の夢」謀略説は成り立たない
1月29日放送予定のTBSテレビ「歴史ミステリー特別企画 バチカンに眠る織田信長の夢」は、織田信長暗殺に「黒幕」がいたことをほのめかしている。
暗殺の黒幕はあの男…残された暗号を解読せよ
信長暗殺の鍵は、バチカンにあった。
信長への謀反、すなわち本能寺の変は明智光秀の「単独犯」ではなく、「黒幕」あるいは「真犯人」がいたという説が後を絶たない。しかし、そのいずれもが「トンデモ」であるという説を私はとる。光秀は誰と謀議を行なうこともなく、信長への謀反に最適の状況が生まれたときに、極めて素早い判断により(むしろ準備不足のまま)信長父子を攻めたのだ。
頭の中の文章をどの時点で文字化していくか。ことのはの記事の書き方
文章をキーボードで打ち始める時点で、文章は頭の中でどれくらいできあがっているか。それは、まさに人それぞれであり、タイプ別に分かれるものである。
自分の場合は、ほとんど頭の中で完成原稿ができあがってからキーボードを打ち始めることが多い。書きながら追加・変更・修正・推敲は当然やるので、書き上がった時点で、最初に頭の中にあった完成原稿とは違ったものになるのは当然だが、「先が見えない状態で書きながら考える」ということはほとんどできない。
近代サンタクロースの生みの親はブッシュ大統領のご先祖様だった
クリスマスシリーズ第3弾は、近代サンタクロースのもとになった「聖ニコラスの訪問記」という詩の作者が、ムーアではなくリヴィングストンだったという話をさらに突っ込んでみる。アメリカでは定着しつつあるようだが、日本では話題にもならず。大体、その詩も「赤鼻のトナカイ」ほど有名じゃないし、作者名なんかもっと有名じゃないから仕方ないかもしれない。ただ、ウェブ上では岩波新書の葛野浩昭著『サンタクロースの大旅行』(98年刊)の孫引きばかりで、現時点では間違った(あるいは古い)記述になってしまっているので、その点は正しておきたい。