「東京」と一致するもの

丹下健三――代々木競技場、フジテレビ、新宿新都庁……コンクリートの威圧感

 丹下健三はやはり日本を代表する建築家であった。新宿の新都庁舎、代々木競技場、お台場のフジテレビなど、丹下健三は昭和・平成の大建築家として歴史に残ることは間違いない。

 この丹下健三氏が亡くなった。

 だが、私自身は丹下健三の建築物を見て、複雑な思いにとらわれる。

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YMO「過去の作品や音源は、ぼくたちの手を離れ、時にぼくたちの意図しない商品となって世に出ていくことがあります」

 権利の世界というのはややこしいもので、アーティストの過去の音源が他人によって勝手に商品化され、それを止めることもできないということがある。今回、その「被害」を受けたのはYMOだった。

 実はこのような事例は、すでに女子十二楽坊でも起こっている。

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中国民族主義者と日本民族主義者の「舌戦」お流れに

 文藝春秋誌の企画で、3月18日、東京で、中国の民族主義者代表の「中国民間保釣連合会」会長・童増氏ら3名と、日本の民族主義者代表(当初の予定は石原慎太郎氏、後に桜井良子・秦郁彦両氏に変更)が論争を戦わせることになっていたが、条件が合わず、今回は流会となった。日本側が提示した条件が中国側には不公平・非公開的なものと映ったのが原因。

 以下、中国での報道をできるだけ客観的に翻訳してお届けする。

 なお、私自身は「どの国の人であっても」民族主義者には好感を抱けない。しかし、そう言うとどういうわけか民族主義憤青日本人からは反日売国アサヒのように思われ、一方で民族主義憤青中国人からは日本軍国主義右翼のように思われ、ブログのコメント欄に南京大虐殺について賛否両論の議論が書き込まれ、「日本が嫌いなら日本から出て行け」とか「日本人は侵略を認めて謝罪せよ」とか書かれて鬱陶しい状態になることは経験上明らかなので、今回は最初からコメント欄を閉じておく。他のブログ等でご自分の見解を述べ、トラックバックされる分にはかまわないが、人を勝手にレッテル貼りすることだけはご容赦願いたい。

 一つだけ意見を述べておくならば、殴り合いではなく舌戦であれば大いにやればいいと思う。たとえ物別れに終わろうとも。

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[バ科事典]日本について外国人はこう思っている!(かもしれない)

 百科事典は英語でEncyclopedia、その語源はギリシア語のεγκύκλιος παιδεία(エンキュクリオス・パイデイア=教育の輪の中→一般教育)で、これはκύκλος(キュクロス=円)に由来するεγκύκλιος(エンキュクリオス=円形)と、παιδεία(パイデイア=教育)の組み合わせである。

 で、ネット上の百科事典というとWikipediaが有名だが、そのパロディ版、うそばっかりの百科事典(バ科事典とでも命名すべきか)Uncyclopediaというのがあることを日記ちょうで知った。このJapanの項目がキチガイじみていてやや面白いので訳してみた。

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「中国人は日本人に親近感を持っていない」世論調査は誤りだった――日中間の対立を煽る「反日」「反中」報道

 2004年11月、「中国人の53.6%が日本に親近感を持っていない」という報道がなされた(詳細→日本に対する意識調査データなど参照)。これを受けて、日本の世論調査でも「日本人の中国に対する親近感が下がっている」という結果が報道された(グラフ→CHINA WATCHINGなど参照)。

 ところが、実はこのもとになった世論調査に問題があったことが判明した。中国語で「親近」とは日本語の「親しみを感じる」ではなく、「親密に接している」ことを指す。つまり「中国人の53.6%は日本人と接していない」という調査結果だったというのである。もちろん「嫌いだから接しない」という人もいるだろうが、「親近感がない」と「接することがない」ではずいぶん違う。

当ブログ関連記事

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女子十二楽坊の逆襲

 2003年夏、Beautiful Energyで200万枚という記録を示した女子十二楽坊。昨年後半はアメリカ進出とレコーディングで忙しく、日本での情報は少なかったため、やや言及度は落ちていたものの、いよいよ2回目の日本全国ツアーが3/4、東京NHKホールで始まりました。

↑同じ記事ですが。

中国の掲示板にアップされてた舞台写真→

 で昨日行ってきたわけですが、やっぱりすごいわ。特に詹麗君(ジャン・リーチュン)のチャールダーシュのソロ演奏。四弦のバイオリンでも難しいといわれるあの名曲をなんと二弦の二胡でやってしまうんだから。

 あと、日本のステージ技術そのものはやっぱり中国よりもかなり上ですね。まあ一部進行役の人が寒いこと言ってる場面がありましたが(笑)

 それから、会場限定で売ってる「女子十二楽坊キティグッズ」は必見。これは写真アップできるかな?

「まぼろしの五色不動 ~ 大江戸「霊的都市計画」伝説の真相をさぐる」連載開始

ブログツールNucleus CMSによって構築された文芸サイトマチともの語りにて、連載を開始します。

「マチともの語り」のコンセプトは、

「もの語り」の舞台として、その時代、実在のマチ(建物、店、橋、道)、自然(川、海、山)を描写することで作品はその地域の「もの語り」となる。忘れられない、忘れてはいけない、語り伝えたい実在の人物や出来事をモデルとした小説(フィクション)、評伝(ノンフィクション)、記録(ドキュメント)

ということで、具体的に実在するマチという空間をキーワードにした作品を公開する「マチともの語り」にて、あえて江戸・東京の中のマチをテーマに、

の連載を開始しました。小説というよりはルポ的な感じになると思いますが(雰囲気的には荒俣宏とか加門七海とかね)よろしくお願いいたします。

Livedoorホリエモンは現代のトリックスターであり、「既成秩序の破壊」がその役割である。

 経済のことは全然わからないので、Livedoorがこれで終わりなのかどうか、よくわからない。だが、ホリエモンこと堀江貴文氏の行動を人文科学的に見てみると、これは「トリックスター」そのものではないかと思えてきた。

 トリックスター・ホリエモンの使命は、既成秩序の破壊である。壊すだけしかできないのではなく、壊すことだけが使命なのだ。新しい秩序を生み出すかどうかは別として、壊して壊して壊しまくれ。それがホリエモンの存在意義なのである――と思う。

 だからもっとシッチャカメッチャカに暴れてもらえれば面白いな、と。もっとも一緒に仕事をしたいとは思わないので、擁護でもなければ批判でもなく、単に「与えられた役を演じていただきたい」という程度の考えなのだが。

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メディアミックスならざる安直な「ウェブ本」は本当に売れるのか?――附:「自費出版」と「文筆業」の違い

 「ウェブのコンテンツ」を書籍化するのが現在の出版界の「トレンド」となっている。また、ネット系企業の側からも出版に歩み寄る傾向が見られる。

 しかし、『電車男』の「成功」は極めて特殊な事例であるにも関わらず、単に「ウェブコンテンツを書籍化」するだけでは、いい本、売れる本は作れないだろう。ウェブと書籍のメディア特性の違いを無視して単に形態を置き換えるだけでは「メディアミックス」でも何でもない。それでは「自費出版商法」の変形にすぎないと思うのである。では、どう考えるべきか。以下、詳説。

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「漢城ではなく首爾と書け」ソウル市長の発表に中国人・華僑は当惑

 1月19日、ソウル市長がソウルの中国語表記「漢城(ハンチョン=中/ハンソン=韓)」を「首爾(首爾)(ショウル)」に変更するよう求めると発表した。

 これについて、中国側の反応は冷ややかなようである。中には韓国の民族主義を指摘する声もあり、一筋縄ではいきそうにない。中国のニュースや掲示板などでの代表的な反応を集めてみた。

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