「わかる」と一致するもの
長野の戦争遺跡訪問【6】松本・里山辺地下工場(2)
長野県松本市の里山辺地下工場跡を進む。懐中電灯がなければ完全に闇黒の世界だ。案内の平川豊志先生の話も聞くことができた。
長野の戦争遺跡訪問【1】松代大本営象山地下壕
6月28日~29日、東大・立教大の立花隆ゼミで、長野県の戦争遺跡を訪ねるツアーが行なわれた。立花隆氏とゼミ生ならびに立花隆事務所関係者の参加するツアーであったが、どういうわけかそこに参加させてもらえることになったので、同行させてもらった。地元の人たちによる説明も受けられて、なかなか興味深かったので、写真を中心に記録を残しておきたい。
全行程
- 6月28日:長野俊英高校 土屋光男副校長、同校郷土研究班の案内
- 松代大本営地下壕:イ地区・象山地下壕
- 「信州松代 れきみちの家」
- 松代大本営地下壕:ロ地区・舞鶴山地下壕
- その後、地元新聞記者の方の話
- 6月29日:松本第一高校 平川豊志先生
- 松本市里山辺地下工場(名古屋三菱航空機製作所)
なお、この記録は、立花隆氏を含む他の参加者の意見を反映していないことをあらかじめ断っておく。他の参加者はそれぞれに別の感想や考え方を持っているはずである。
「ググる」は「考える」ためのとっかかりを探すこと
Life is beautiful: 自分で考える前にググっていませんか?の記事を発端に、「ググる」ことと「考える」ことの関係についての議論がいくつかのブログで行なわれている。
これらの議論は、切り口は異なるものの、いずれも妥当な問題意識の上に成り立っていると思う。その上で、屋上屋を重ねる形で、リテラシーという観点から述べるならば、「ググって得られる情報を鵜呑みにするのはリテラシー不足」ということになろうかと思う。
稚拙な印象操作を駆使する記事には、「一次情報」に当たることが重要
自分のブログ記事へのリンクがあったので、こんな記事があることを知った。
ふむ、なるほど。最初に例示されたブログ記事は、確かに「テレビ番組のネタを完全にパクって紹介し、オリジナルな意見もほとんどない」といえそうだ。だが、このブログではさらに続けて「こうした作法はブログ界ではどれほど許容されているものなんでしょうか」と語る。そして、引用の度がすぎるようなものがブログ記事として受け入れられている、として、はてなブックマークで人気のサイトを列挙し、「オリジナルとは程遠いブログがずっと持ち上げられている」「アクセス数を稼ぐためにはオリジナリティというのは全く必要な要素ではないようです」と結論づける。
この記事に対して「ホッテントリといえども既存の情報を加工しただけと検証」というブックマークコメントもついた。
だが、ちょっと待ってほしい。そこで列挙されたURLは本当にそれを裏付けているのだろうか。というのも、そこに挙げられた私の記事(この一つ前のものだ)は、100%オリジナルな記事なのだ。
そこで、列挙されたURLをすべて見直してみた。
「集合知」ウィキペディアの限界と可能性(Wikipediaの役割について)
先日、自前のウィキ百科サイト「閾ペディアことのは」を立ち上げてみた。これは、Wikipedia(ウィキペディア)と同じくMediaWikiで作られた極私的百科である。「集合知」の典型ともされるウィキペディアに対して、自分のは当然「個人のまとめ」であって、その性質は自ずから違ってくるのは当然であり、そのどちらがいいとか悪いではなく、それぞれに役割と得手不得手が出てくることになる。
さて、ウィキペディアの運営方針をもとにして、それを少しもじるつもりで自分の運営方針を書き始めてみたところ、どういうわけか完全に逆転してしまった。そこで、改めてウィキペディアというものの存在と性質を考えてみようと思った。
あるある大事典の「実験捏造」は「納豆ダイエットに効果がない」を意味しない
関西テレビの「あるある大事典」で放送され、スーパー店頭から納豆が消えるほどの事態を招いた「納豆ダイエット」だが、その番組で取り上げられた実験データなどが捏造(ねつ造)だったということが明らかになり、今度は納豆が売れなくなるという事態を招いている。
しかし、たとえば「納豆のダイエット効力、実は「無い無い」! 関西テレビ放送が「あるある大辞典II」のデータ捏造を発表、謝罪:Garbagenews.com」と書く人がいる。それは本当だろうか? つまり、今回の件は「納豆のダイエット効力」を否定したのだろうか? そうではない。ダイエット効力を裏付ける「実験がなかった」からといって、納豆のダイエット効果そのものが否定されたわけではないのだ。
『天海・光秀の謎――会計と文化――〔改訂版〕』書評
入院中に読んだ本の書評。
入院中に、明智光秀と天海僧正に関する本を片っ端から買いあさって読んだのだが、その中に天下の奇書とも言うべきおそろしい本があった。埼玉大学経済学部教授・岩辺晃三氏の『天海・光秀の謎――会計と文化――〔改訂版〕』は、半分が優れた史的考察、半分がトンデモ本という困った本である。
頭の中の文章をどの時点で文字化していくか。ことのはの記事の書き方
文章をキーボードで打ち始める時点で、文章は頭の中でどれくらいできあがっているか。それは、まさに人それぞれであり、タイプ別に分かれるものである。
自分の場合は、ほとんど頭の中で完成原稿ができあがってからキーボードを打ち始めることが多い。書きながら追加・変更・修正・推敲は当然やるので、書き上がった時点で、最初に頭の中にあった完成原稿とは違ったものになるのは当然だが、「先が見えない状態で書きながら考える」ということはほとんどできない。
2ちゃんねる型「正義感」のいやらしさ
ドメイン差し押さえが報じられている2ちゃんねるであるが、2ちゃんねらーが様々な騒動を起こすとき、そこには「正義に基づく暴走」がみられるように思う。
彼らは、正義の旗の下に「悪人」を糾弾し、正義の旗の下に「善意」を喧伝する。今なお続くmixi乗っ取り犯による自己正当化の発言を見ている限り、彼らはあくまでも自分たちの行動が正しく、それに反するものをすべて敵と見なす。
自分たちは正義である――だから何をやっても正しい、逆らう奴が悪い。そんな意識が2ちゃんねらーには見え隠れしている、と私は感じている。
(ここで言う「2ちゃんねらー」の定義は後述する)
出会い系サイトはどうやって稼いでいるのか
日本語で届く大量のspamメールの大半が、出会い系サイトへの誘導を目的としたものである。これは、出会い系サイトの運営がそれだけ儲かる仕組みであるということを意味している。実際、かつて某有名裏情報メルマガを発行していた人が今は出会い系サイトで儲けているという話も耳にしたことがある。
そこで、出会い系サイトがどのような仕組みで儲けているのかを調べてみた。これは、どうやったら出会えるかという記事ではないが、どうやったら出会えるわけのない出会い系サイトを見抜けるかという話ではある。
また、今回は「ワンクリック詐欺」などの100%黒い手法については触れていない。