「わかる」と一致するもの

正しいパクり方――藤原定家の「本歌取りの方法」

 「盗用」について、著作権的な観点から言うならば、「もともと他の人が作ったものを利用している、という事実と、その範囲を、誰の目にもすぐわかりやすいような形で示さないものは、盗用」と言ってしまっていいと思う。不正な転載は盗用である。
 また、「情報を共有する」ということは決して「著作権を放棄する」ことにはならない。著作者人格権を守りつつ、しかもそのリソースを活用できるようにするために著作権法があり、盗用にならないよう適切に引用するための規定があるわけである。
 適切な引用については「引用」は無断でやるのが当たり前で書いたのでご参照を。

 さて、私たちは、他の人の業績を利用してさらにそこに新しいものを付け加え、アレンジすることができる。それが単なる「盗用」になるのか、それとも「アレンジ」「翻案」「パロディ」になりえるのか、という分かれ目は、結局のところ「もとの作者への感謝と尊敬」の念を表現するか否かにあると思う。

 そして、日本人は古来、盗用にならないように上手に他人の業績を活用してきた。その代表例が「本歌取り」だ。今回は、鎌倉時代前期の有名な歌人・藤原定家の本歌取りについての論を現代語訳してみよう。

続きを読む: 正しいパクり方――藤原定家の「本歌取りの方法」

ページ盗用問題のまとめ

「はじめてのウェブログ」ページ盗用問題であるが、盗用サイト側が早々にサイトを閉鎖するという(こちらもそこまで想定していなかった)結果に終わったので、とりあえず経緯をまとめておきたい。

これまでの関連記事 ・2004年03月23日 ページ盗用とレンタルサーバーMLM屋 ・2004年03月26日 ページ盗用サイトに反撃♥


・2004年03月27日 VEGA CLUBの汚名をそそぐもお読みください。

続きを読む: ページ盗用問題のまとめ

ページ盗用サイトに反撃♥

 コンテンツ盗用サイト同内容)からコンテンツが盗用された「はじめてのウェブログ」(詳細は前回記事参照)だが、いよいよ反撃に出ることにした。その詳細は役に立つかも知れないので(もっとも、役に立つような状況がないに越したことはないのだが)、ここに詳しく書いておこう。

続きを読む: ページ盗用サイトに反撃♥

ページ盗用問題

 「はじめてのウェブログ」のコンテンツが盗用された。盗用サイトその1同内容)で、インラインフレームを使って当方のサイトの内容をそのまま表示している。そして、この内容があたかも同ページのオリジナルの内容であるかのように誤認させるような表示方法だ。もちろん、当方はリンクフリーとはいえ、このような「盗用」まで認めていない(念のため、キャプチャ画像を保存しておく)。

weblog-stolen.png

続きを読む: ページ盗用問題

「第十惑星」セドナ(仮)の発見者は、惑星と考えていない

 「第十惑星」と報道されたセドナ(仮)の発見者の一人、カリフォルニア工科大学のマイク・ブラウン氏自身のサイトによると、彼らはセドナを惑星とはみなしていない。惑星に準ずるものである、と考えているようである。また、セドナの命名の由来も記されている。そこで、少し長くなるが、その全文を訳してみた。
セドナ想像図sedna-carving.jpg 画家が想像した遠く冷たいセドナ。太陽は赤い小惑星から80億マイル先の小さな点だ。近くに小さな月があると想定。/画家が想像したイヌイットの女神セドナ。海を支配する。

※2005年7月発表の「第10惑星」については「第10惑星」は冥王星より遠く、大きい。発見者による解説ならびに裏事情 [絵文録ことのは]2005/08/02を参照してください。
関連記事⇒ 第十惑星セドナ(仮)の伝説

続きを読む: 「第十惑星」セドナ(仮)の発見者は、惑星と考えていない

第十惑星セドナ(仮)の伝説

太陽系10番目の惑星を確認 NASAが発表へ

米航空宇宙局(NASA)は、2002年秋にカリフォルニア工科大学の研究グループが見つけた冥王星の外側を回る天体について、太陽系の10番目の惑星だと確認し、米東部時間15日午後(日本時間16日未明)に正式に発表する。仮称として、イヌイット神話に登場する海の女神の名前から「セドナ」と名付けられた。
「第十惑星セドナ(仮)」の名前のもとになった海の女神セドナについての伝説が各種ネットで発見できたので、3種類ほど訳してみました。ちなみにイヌイットとはエスキモーと呼ばれてきた人たちのことです。

共通するのは、
・娘が人間じゃない相手のもとに嫁ぐ
・父親と一緒に実家に帰ることになる
・追ってくる夫(鳥人間)が海を荒らす
・父親は恐れて娘を海に投げ出す
・娘はカヤックの端に手をかける
・父親がそれを切り落とす
・落ちた指はアザラシやセイウチやクジラになる
・娘は海に沈んで女神になる
というパターン。どうしてこれが十番惑星なんでしょう?

※2005年7月発表の「第10惑星」については「第10惑星」は冥王星より遠く、大きい。発見者による解説ならびに裏事情 [絵文録ことのは]2005/08/02を参照してください。
関連記事⇒「第十惑星」セドナ(仮)の発見者は、惑星と考えていない

続きを読む: 第十惑星セドナ(仮)の伝説

ジェームズ・アレン・ネットをMovableTypeで構築

 今回作成したジェームズ・アレン・ネットは、ウェブログツールMovableTypeで構築されています。というか、MTで全ページを作りました。どういう仕組みになっているのかをブロガーの皆さんのためにメモしておきます。中級~上級向け。

続きを読む: ジェームズ・アレン・ネットをMovableTypeで構築

アクセスこわい

 「小学一年生ぶろがー・ななちゃんのお父さん」ことモダシンの永沢さんが、大手サイト「やじうまWatch」からリンクされたことで悲鳴を上げている。

Modern Syntax: またやられたーやじうまWatch

紹介してくれるのはありがたいのですが、事前に連絡が欲しいんです。でないと、知らないうちにここのaivy.co.jpのWebサーバがつぶれちゃってたりするんです(涙

普通だったらアクセス多くて大喜びなんでしょうけど、ものには限度ってもんがありまして・・・

アクセス・ノイローゼになりそうです。
(これで、アダルトサイトからリンクされたらまた完全に死ぬな)

 私自身も、やじうまWatchからのアクセスが急増したため、借りていたCsideNetのサーバーが耐えきれず、いきなりアカウント停止されるという悲劇を味わって引っ越した経緯がある。だから、「アクセス・ノイローゼ」という感覚はわかる。まさに「アクセスこわい」の世界である。だが、私はリンクするなとは言わない。その理由を書く。

続きを読む: アクセスこわい

翻訳ソフトを活かす法 [もの書きのソフト談義(3)]

 あまりにも期待されすぎているがあまり、実際に使った人から「あんなものは使えない」という烙印を押されがちなソフトがある。翻訳ソフトとOCR(スキャナで読み取って文字変換するソフト)がその代表だろう。周囲の人からは「訳になってない」「誤字ばかりだ」という批判をよく聞く。

 しかし、過度の期待をかけさえしなければ、どちらも非常に便利で、作業効率を飛躍的に上げてくれるソフトなのだ。実際、私の英語能力などはたかが知れているのだが、翻訳ソフトとタッグを組むことで、ケンブリッジ留学者より速く訳を仕上げたこともある。どうすればそれが可能になるのか。今回は、翻訳ソフトの使い方についてちょっと書いてみたい。

続きを読む: 翻訳ソフトを活かす法 [もの書きのソフト談義(3)]

ゴーストライターとは何者か

「あの人の本は、ゴーストライターを使ったんだって」
 こういうと、たいていはその著者を貶めるような雰囲気が出てくる。「あの人は偉そうなこと書いてるけど、実際に書いたのは別の奴なんだぜ」というふうに。

 だが、ゴーストライターを使ったからといって、その本の価値が必ずしも下がるわけじゃないのだ。もちろん、非難されても仕方ないゴースト本もあるかもしれない。だが、少なくとも自分が請け負ってきたゴーストはまったく違うのである。

 私は過去に数年間、ゴーストライターとして飯を食っていたことがある。ゴーストライターという「仕事」の実際について、少し説明してみたい。

続きを読む: ゴーストライターとは何者か
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27  

アーカイブ

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。
過去に書かれたものは月別・カテゴリ別の過去記事ページで見られます。