「ネット」と一致するもの
2009年の「ことのは」は相変わらず由来・起源を探求します
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、2009年の「ことのは」(絵文録ことのは/閾ペディアことのは)は、今までと流れが変わるわけではなく、相変わらずものごとの由来・起源を探求し続けていくでしょう。一般に認識されているものごとについて、もともとはどうだったのか、言い出しっぺは誰でどういうつもりでそう言ったのか、それがなぜ今のような形にかわっていったのか、といったことを突き詰めていきたいと思います。
「萌え本」の多様化・国際化の歴史
アクセス元を見ていたら、中国の比特客栈的文艺复兴(「ビット旅館のルネサンス」、以下BitInn)というブログからのアクセスがあった。見に行ったら、萌え本についての考察「「萌え本」(萌化教科書)についての略説」があり、その中でハルヒが春日。『涼宮春日的憂鬱』と台北萌え本事情[絵文録ことのは]2006/12/21にリンクされていた。
非常に興味深い考察だったので、この記事を訳して掲載してみたいと思う。
訳すな、構造を理解せよ、そして、とにかく長いのを読め
英語その他の外国語についての勉強法がいろいろ議論にあがっている。
- 訳すな、頭から読め - 鰤端末鉄野菜 Brittys Wake
- 「訳すな、頭から読め」へのコメントとお返事 - 鰤端末鉄野菜 Brittys Wake
- 404 Blog Not Found:訳すな、訳してもらってから読め
わたしがこれまで語学においてやってきた方法は、「訳文を一通り読んでから原著を読む」という小飼さんのメソッドに近い。
高校のとき、英語(というより単語の記憶)が苦手だったが、『指輪物語』(The Lord of the Rings)の日本語訳を数回読んだ前提の上で、原著を数回読み通すことで、「文章中の知っている単語を眺めれば全体の意味がなんとなくつかめる」という状態になった(ちなみに『指輪物語』は大学在学中までに日本語訳・原著合わせて30回は通読した)。
また、古文については、角川文庫版の対訳付き『源氏物語』を、まず現代語訳で、ついで原文で、最初から最後まで読み通して、語感をつかんだ。漢文は、藤堂明保ほかの編集による学習研究社の「中国の古典」シリーズを読み通した。
ついでに言えば、歴史については中公文庫の『日本の歴史』全26巻、『世界の歴史』(旧版)全16巻を通読することで、暗記ではなくストーリーとして学習した。
長編を読むのが苦手な人にはおすすめできないが、とにかく「習うより慣れよ」で暗記不要の勉強法について述べてみたい。
今年「ことのは」経由で売れた本・音楽
2008年も残りわずかとなりましたので、今年一年、当サイト経由でAmazonで売れた商品のうち、複数以上売れたもの(つまり当サイトの読者の人気商品)を、ジャンル別にご紹介します。
今年前半はサイト更新を休止していたためにほとんど放置状態でしたが、それでも少しは売れていたようで、ありがたいことです。
なお、当サイトでは紹介していないにもかかわらず、紹介リンクからAmazonに飛び、そこで検索して購入されたものも数に含まれますのでご了承を。
もしもプログラミング言語が宗教だったら……(全訳版)
もしプログラミング言語が宗教だったら - // TODO: better nameで知ったのだが、Aegisub: If programming languages were religions...という英語のブログ記事が一部で話題になっているようだ。しかし、日本語圏で見た限り、その概要のみしか訳されておらず、詳細は原文参照というものが大半で、おもしろみがわからなかったので、全訳してみた。
なお、以下は単純な翻訳であり、訳注部分を除いて訳者の考えとは無関係である。
(※訳者補記:この記事に対して、「○○という言語の作者は○○教徒」といった下司なコメントやブックマークをつけて嫌がらせをするような下劣な人が出てこないことを祈ります)
「崖の上のポニョ」のプロットは大国主神話だ
今年見に行った映画の一つとして「崖の上のポニョ」がある。そろそろ多少ネタバレ的な話題を書いてもいいかと思うので、「崖の上のポニョ」についての神話学的解釈を書いてみたいと思う。
結論から言えば、「崖の上のポニョ」のストーリーは、「異界の者との結婚を果たし、異界(あちら側の世界)の者を人間の世界(こちら側の世界)に連れてくる」という流れになっている。つまり、日本神話の大国主(オオクニヌシ)と須勢理毘売(スセリビメ)の物語のモチーフが描かれているのである。
まあ、そもそもこういう「解釈」自体が不粋なものであるというのは承知の上で、つらつらと書かせていただきたい。
ネットでの薬販売ができなくなる話から「総合医」「ナース・プラクティショナー」医療制度を考えてみる
2009年6月から、医薬品のネット販売が禁止されるという話が持ち上がっている。これはやはり時代に逆行する考え方であろうと思う。対面販売ではないために危険性があるというなら、危険性の低い薬だけを許可するようにするとか、やり方はいくらでもあるはずだ。あるいは薬局の利権を守るためなのかもしれないが、逆に薬局がネットに進出するべきなのである。
というわけでいろいろ考えていたら、「総合医(ジェネラル・プラクティショナー / General Practitioner)」だとか、「ナース・プラクティショナー / Nurse Practitioner」といったキーワードにぶつかった。
「初期診断(プライマリケア)」「処方権(簡単な薬の処方)」「医師への橋渡し」を、専門医の前段階で行なう人たちが必要だと考える。以下、詳細。
【「場所の記憶」「都市の歴史」で社会を読み解く――松永英明のゲニウス・ロキ探索】メルマガ創刊!
このたび、まぐまぐプレミアムにて、【「場所の記憶」「都市の歴史」で社会を読み解く――松永英明のゲニウス・ロキ探索】というタイトルの有料メールマガジンを創刊することとなりました。
購読料は月525円(税込)、月4回・毎週月曜日発行です。1通あたり130円ほどになりますが、毎週1回缶コーヒーのお値段で、興味深い読み物をお届けできればと思っています。
都市、街、村落――場所には「歴史」があり、それぞれに特有の「雰囲気」があります。社会学・人文地理学・建築学・都市計画・ランドスケープ・地理風水といった観点から、「ゲニウス・ロキ」(その場所のもつ雰囲気)を読み解いていきましょう。それは、ある出来事が「なぜその場所で起こったのか」を解読するきっかけになるかもしれません。建物、集落、街、都市、国レベルに至るまで、「土地」と結びついた情報を探索します。
「人力検索はてな」でブロガー殺害容疑者の質問に答えていた
株式投資家でもあり、タイで生活していたブロガー「安田誠」さんこと棚橋貴秀さんが殺害されるといういたましい事件があった。その事件に関わったとされる容疑者が、「人力検索はてな」で質問を繰り返していたという。実は、わたしはその容疑者の質問に回答していた。それは事件が起こる2週間前だった。
下北沢洋食屋マックが33年の歴史に終止符
下北沢で33年にわたって営業を続けてきた洋食屋マックが、急遽閉店することになったという。そこで、下北沢で親しまれ続けてきた洋食屋さんの最後の味を記憶しに行ってきた。
わたしは8月17日に「マック閉店」の貼り紙を見つけた。そこでは、33年の営業が突然終了することとなったことが告げられていた。ところが、その貼り紙に閉店を惜しむ声が書き込まれる。そこで5日間限定で最後の営業をすることになったようだ。26日火曜日までの限定営業(10:00~17:00限定、ただし売り切れ次第終了)ということで、名残を惜しむために行ってきた。